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『詐欺メール』「【重要なお知らせ】えきねっとの本人確認のお知らせ、情報を更新してください」と、来た件

マジなのかお遊びなのか…
※ご注意ください!
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速にをもっとうにご紹介しています。

このようなメールを受け取っても絶対に本文中のリンクをクリックしてはいけません!
リンク先は正規サイトを模した偽のコピーサイトで、フォームにアカウント情報や
クレジットカードの入力させそれらの情報を詐取しようとします。
被害に遭わないために絶対にリンクはクリックせず、どうしても気になる場合は
ブックマークしてあるリンクを使うかスマホアプリを
お使いになってログインするよう
心掛けてください!
また、気が付かずにログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。

件名と本文がリンクしない

件名と本文愛用が全く結びつかないとんだバカげたメールが届きました。
見てやってください、件名は確かに「えきねっと」と書いてあるのに、差出人は「My au」と
記載されていて、そして本文はau…(;’∀’)

分かって作ってるのかそれとも分からず作っているのか…
では、このメールもプロパティーから見ていきましょう。

件名は
「[spam] 【重要なお知らせ】えきねっとの本人確認のお知らせ、情報を更新してください。メール番号:M3977889」
メール番号は、このメールに信憑性を持たせるために付けられた適当な連番。
でも件名と差出人がバラバラではね…
この件名には”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに「迷惑メール」フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。

差出人は
「”My au” <support@service.tk671.cn>」
「au」さんには、れっきとした”au.com”ってドメインをお持ちです。
それなのにこのような”service.tk671.cn”なんて中国のトップレベルドメインを使った
メールアドレスで大切なユーザーにメールを送るなんて言語道断です!
とは言え、このメールアドレスだって偽装されているかも知れないので眉唾ものです。
その辺りも含め、次項で解説していきます。


メールアドレス偽装疑惑

では、このメールのヘッダーソースを確認し調査してみます。
ソースから抜き出した「フィールド御三家」がこちらです。

Return-Path: 「<support@service.tk671.cn>」

Return-Path”は、このメールが何らかの障害で不達に終わった際に返信される
メールアドレスです。
一般的には、差出人と同じメールアドレスが記載されますが、ここは誰でも簡単に
偽装可能なフィールドなのであてにできません。

Message-ID:「<20220404174818884767@service.tk671.cn>」

Message-ID”は、そのメールに与えられた固有の識別因子。
このIDは世の中に1つしかありません。
”@”以降は、メールアドレスと同じドメインか若しくはデバイス名が入ります。
ここも偽装可能で鵜呑みにはできません。

Received:「from service.tk671.cn (unknown [107.174.245.26])」

Received”は、このメールが通過してきた各受送信サーバーが自身で刻む
自局のホスト情報です。
ここに掲げた”Received”はこのメールが最初に通過したサーバーのもの。
すなわち、差出人が使った送信サーバーの自局情報。
記載されている末尾の数字は、そのサーバーのIPアドレスになります。

まずは、”service.tk671.cn”について情報を取得してみます。
このドメインを割当てているIPアドレスが”Received”に記載されているものと同じなら
差出人のメールアドレスだと認めますが、そうでない場合、特定電子メール法違反となり
処罰の対象とされます。
※特定電子メール法違反
・個人の場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金
・法人の場合、行為者を罰するほか、法人に対して3000万円以下の罰金
さて、どう出るのでしょうか?

107.173.189.38”がこのドメインを割当てているIPアドレス。
Received”に書かれているのが”107.174.245.26”ですから全く異なるので、この方はやはり
アドレス偽装。
しっかり罪を償っていただきましょう!

Received”のIPアドレス”107.174.245.26”は、差出人が利用しているメールサーバーのもの。
このIPアドレスを元にその情報と割り当て地を確認してみます。

このIPアドレスには”host.colocrossing.com”ってドメインが割り当てられているようですね。
このドメインは、アメリカのプロバイダー「ColoCrossing」の持ち物ですから、差出人はその
ユーザーのようですね。

次にこのIPアドレスの割り当て地。

ピンが立てられたのは、ワシントン州タックウィラ付近。
この付近にあるメールサーバーを差出人は利用したようです。


クラウドフレアに遮断された

では引き続き本文。

auのお客様

いつもauをご利用いただき誠にありがとうございます。
お客様の月間のデータ通信量がご利用中のプランの上限を超過したため、
通信速度を低速に制限しております。

通信速度制限中にそのまま使い続けた場合、超過料金は発生しますので、
早めに解除手続きの程よろしくお願い致します。予めご了承ください。

【ご会員ID】
⇒アカウントを更新してください

この本文は「au」のフィッシング詐欺メールの際にご紹介したものと全く同じ。
言い換えれば、この差出人は少なくとも「えきねっと」も「au」など複数のフィッシング
詐欺メールを操っているようです。

今までのメールは「【ご会員ID】」と書かれた後にこちらのメールアドレスが会員ID
として記載されていましたが、今回の差出人はそれを貼り付けるのを忘れてしまった
ようですね。(笑)

このメールは、フィッシング詐欺メールなので詐欺サイトへのリンクが付けられています。
そのリンクは「⇒アカウントを更新してください」って書かれたところに張られていて
リンク先のURLがこちらです。

えきねっとにもauにも全くかすらないURLですね。(;^_^A

このサイトの危険性をノートンの「セーフウェブレポート」で確認してみます。

このように既に危険サイトと認識されていますね。

このURLで使われているドメインは、サブドメインを含め”delicate-sky-d83e.jenniferimartinz33.workers.dev
このドメインにまつわる情報を取得してみます。

殆どがプライバシー保護でマスクされてさっぱり分かりません。
割り当てているIPアドレス以外に唯一分かるのは、持ち主はカナダの方と言うことくらい。

このドメインを割当てているIPアドレスは”172.67.208.195
このIPアドレスを元にその割り当て地を確認してみます。

ピンが立てられのは、カナダのトロント付近。

危険と言われると見に行きたくなるのが人情と言うもの。
安全な方法でリンク先の詐欺サイトに調査目的で訪れてみました。

開いたのはアメリカのセキュリティー企業「Cloudflare(クラウドフレア)」が発する
セキュリティー警告メッセージ。
最上段の赤文字には、翻訳するとこのように書かれています。
「フィッシング詐欺の疑いのあるサイトが先にあります!
このリンクにはフィッシングのフラグが付けられています。避けることをお勧めします。」

ってなわけで、これ以上の深追いは危険なようなので今回の調査はこれにて終了。


まとめ

このような低能でちゃらんぽらんなフィッシング詐欺メール、誰も騙せないでしょうね。
でも、中には巧妙なものもあるので気を抜くことはできません。
メールのリンクはくれぐれも開かぬようご注意ください。

いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;


こういった詐欺まがいのブラッキーなメールは、本文中のリンクをクリックしないことが大切!
そしてOS付随のセキュリティーは充てにせず、必ず自身でセキュリティーソフトを導入し
防御することが大切です。
丸腰の方、躊躇しないで「ポチっ」としてご安全に!(*^^*)

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