存在しないメールアドレスからのメール?!Amazonを名乗り、無意味に大きな空白領域のあるフィッシング詐欺メールが届きました。  本文の文頭も、不思議にスペースがある不気味なメールです。 では、メールのプロパティーから見ていきましょう。 件名は 「[spam] あなたのアカウントは停止されました、情報を更新してください」 日本語って難しいですよね… 途中に”、”を入れるなら末尾にも”。”を入れてほしいものですけど。(笑) ”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。 このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている ものは全て迷惑メールと判断されたもの。 うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと 否応なしに「迷惑メール」フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。 差出人は 「Amazon” <ja@fqtojunar.net>」 はたしてAmazonたる大企業が、自社のドメインを使わないメールアドレスでユーザーに 重要なメールを配信するでしょうか? もっとも、このメールアドレスも眉唾で偽装されている可能性も大きいと思われます。 そう思って調べてみるとやっぱり…(;^_^A このドメインは現在利用されていないようです。 
遼寧省瀋陽市付近が発信元か?!では、このメールのヘッダーソースを確認し調査してみます。 ソースから抜き出した「フィールド御三家」がこちらです。 Return-Path: 「<ja@fqtojunar.net>」 ”Return-Path”は、このメールが何らかの障害で不達に終わった際に返信される メールアドレスです。 一般的には、差出人と同じメールアドレスが記載されますが、ここは誰でも簡単に 偽装可能なフィールドなのであてにできません。 | Message-ID:「<20220127070120022033@fqtojunar.net>」 ”Message-ID”は、そのメールに与えられた固有の識別因子。 このIDは世の中に1つしかありません。 ”@”以降は、メールアドレスと同じドメインか若しくはデバイス名が入ります。 ここも偽装可能で鵜呑みにはできません。 | Received:「from fqtojunar.net (unknown [175.173.180.63])」 ”Received”は、このメールが通過してきた各受送信サーバーが自身で刻む 自局のホスト情報です。 ここに掲げた”Received”はこのメールが最初に通過したサーバーのもの。 すなわち、差出人が使った送信サーバーの自局情報。 記載されている末尾の数字は、そのサーバーのIPアドレスになります。 |
では、この”Received”にあったIPアドレス”175.173.180.63”を使ってそのサーバーの情報を 拾ってみたところ、中国の遼寧省(りょうねいしょう)瀋陽市付近の地図が表示されました。 このメールは、この付近に設置されたメールサーバーを介して送られてきたようです。 
ドメインはできたてホヤホヤ次に本文です。  何度見ても妙に隙間の多いメールですね。 どのような意味があってこのように空白を設けたのでしょうか? 真意を伺ってみたいものです。 さて、気になる詐欺サイトへのリンク箇所ですが、中ほどの「会員情報の情報を更新する」 と書かれた黄色のボタンに付けられています。 そのリンク先のURLがこちらです。  まずは、このサイトの危険性をノートンの「セーフウェブレポート」で確認してみたところ 注意が必要と判断されました。  次に”maxama.shop”ってドメインの情報を拾ってみます。  このドメインの持ち主は北京の方でした。 ”Creation Date”を見ると2022年1月26日とあるので、できたてホヤホヤのドメインだと 分かりますね。 きっとこの詐欺のためだけに取得したんでしょうね。 面倒だからいちいち見に行きませんが、表示されるのはこのようなAmazonの偽の ログイン画面です。 
まとめ無意味に空白のあるメール、一目でおかしいと気付きますよね? って言うか、気づいてください。(笑) メールアドレスもリンク先のサイトのURLも全くAmazonの影も形もありません。 このようなメールに騙されるとしたら、騙される方にも非があると私は思います。 いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^; |