【詐欺解析】Amazonを騙る「Prime会員費の決済失敗」詐欺メール調査報告

【調査報告】最新の詐欺メール解析レポート

メールの解析結果と通信インフラの調査エビデンス

 

最近のスパム動向


今回ご紹介するのは「Amazon」を騙るメールですが、その前に最近のスパム動向を解説します。2026年2月現在、新生活の準備や年度末に向けた「サブスクリプションサービスの整理」を逆手に取った詐欺が急増しています。特に本検体のように「決済の失敗」を口実にする手法は、ユーザーの焦りを誘い、正規のログイン画面を確認させる間を与えずに偽サイトへ誘導する極めて悪質な傾向にあります。

 

メール基本情報解析

件名 [spam] 【重要】Prime会員費の決済に失敗しました
件名の見出し(判定) 「[spam]」が付与されている理由は、送信ドメイン認証(SPF/DKIM)の失敗、または送信元IPアドレスがブラックリストに登録されているためです。
送信者 Amazon.co.jp <no-reply@sbidpmfttsad.icu>
受信日時 2026-02-24 22:15
送信者の実態 送信者の「aaa@bbb.co.jp」は、受信者のメールアドレスを盗用し、送信元を偽装しています。

 

メール本文の技術的再現

※本物の詐欺メールを忠実に再現していますが、一部デザインが異なる場合があります。リンクは全て無効化しています。


Amazon Prime


aaa 様

平素よりAmazon.co.jpをご利用いただき、誠にありがとうございます。

お客様のAmazonアカウント( aaa@bbb.co.jp )に登録されている
Amazon Prime 月会費 600円(税込)の自動更新処理が
2026年2月24日 14:06:12 に失敗いたしました。
このため、現在Prime会員特典のご利用が一時停止されています。

【対応期限】 2026年2月26日までにお支払い方法の更新をお願いいたします。

【決済失敗の主な原因】
・登録クレジットカードの有効期限切れ
・カード発行会社による利用停止
・その他の決済処理エラー

【お願い】
期日までに更新手続きが完了しない場合、Prime会員資格は自動的に解約となります。

お支払い方法を更新する

 



※ 本メールは送信専用アドレスより自動送信されています。
※ 特定商取引法に基づく表記:https://www.am★zon.co.jp/l★gal(伏字・リンク無効)

 

メールの目的および専門的見解

【犯人の目的】
受信者を偽のログインページへ誘導し、Amazonのログイン情報(ID・パスワード)およびクレジットカード情報を盗み取ることが唯一の目的です。

【専門的な解説とおかしな点】
このメールは一見「amazonっぽい」デザインですが、決定的な矛盾があります。まず、送信元アドレスが「.icu」という格安の使い捨てドメインである点。そして、宛名が「aaa 様」と、メールアドレスのローカルパート(@より前)を機械的に引用している点です。本物のAmazonであれば、登録された本名をフルネームで記載します。また、対応期限をわずか2日後に設定し、心理的に追い込む手法は典型的なフィッシング詐欺の特徴です。

 

Received(送信元)回線関連情報

ヘッダーから抽出した、信頼できる送信者情報の解析データです。

Received from v163-44-121-107.wcn9.static.cnode.jp (HELO mail1.sbidpmfttsad.icu)
送信元IPアドレス 163.44.121.107 (信頼できる解析データ)
ホスト名 v163-44-121-107.wcn9.static.cnode.jp
ホスティング社 GMO Internet, Inc. (ConoHa VPS)
国名 日本 (Japan)
ドメイン登録日 sbidpmfttsad.icu:2026年前後に取得。短期間の使い捨て目的と推測されます。
詳細解析データ https://ip-sc.net/ja/r/163.44.121.107

 

リンク先(詐欺サイト)の状態調査

リンク箇所 「お支払い方法を更新する」ボタンに埋め込み
リンク先URL https://kfls-lawfirm.com/f★/s★/(一部伏字を含む)
セキュリティブロック ウイルスバスターおよびGoogle Safe Browsingにより「詐欺サイト」としてブロック確認済み。
サイトの現況 稼働停止(Sorry, your request timed out.)
ドメインIPアドレス 154.211.14.2
ホスティング/国 Hostwinds / アメリカ合衆国
ドメイン登録日 2025-03-01
サイト回線関連情報 https://ip-sc.net/ja/r/154.211.14.2

 

証拠画像:リンク先サイトの状態

調査時に確認されたエラーページ。「Sorry, your request timed out.」と表示され、サーバーがダウンまたはアクセス遮断されていることが分かります。

 

まとめと推奨される対応


過去のAmazon詐欺事例と比較しても、本件は「お支払い方法の更新」という名目、ボタンのデザイン、フッターの注釈など、非常に精巧に作られています。しかし、URLや送信元IPを詳細に解析すれば、法務事務所(lawfirm)を名乗るドメインや格安VPSサーバーの利用など、多くの不自然な点が浮き彫りになります。

【注意点と対処法】
送信者のメールアドレスが本物の「@amazon.co.jp」であることを必ず確認してください。たとえ本物に見えても、身に覚えのない通知であればメール内のリンクは踏まず、公式サイトのメッセージセンターで確認してください。


Amazon公式による注意喚起リンク:
Amazon.co.jp からの連絡かどうかの識別について