『詐欺メール』『日専連ポイント交換のご案内』と、来た件
★詐欺メール解体新書★
スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。
いつもご覧くださりありがとうございます!
☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆
- 件名の見出しを確認
- メールアドレスのドメインを確認
- リンク先のドメインを確認
できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分~10分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。
前書き
今日の午後から、件名の無いメールが現在までに26通。
送信者は「日専連」とされる全国の専門店(小売店)で構成される業界団体から。
はて?
聞きなれないそんな団体が私に何の用があるのでしょうね?
今回は、そんな「日専連」に成り済ます不審なメールのご紹介となります。
では、詳しく見ていくことにしましょう。
以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。
またリンクのURLは直リンク防止のため文字を一部変更してあります。
メール本文
ここから本文
↓↓↓↓↓↓
件名:[spam]
送信者:"日専連カード" <llookpip@mail17.pre-casting.com>
日専連ポイント交換のご案内
ポイント交換のお知らせ
お客様の「日専連カード」ご利用分に応じて、
新たに交換可能なポイントが加算されております。
現在の未交換ポイント:5,268ポイント
(約52,680円相当)
ポイントをお早めに交換いただくと、
特典商品やギフト券への反映がスムーズに行えます。
ポイント交換手続きへ
※ポイント交換手続きは、下記ボタンより公式サイトにアクセスし、会員情報の確認を行ってください。
※登録情報とご利用履歴の相違により、ポイントが自動反映されていないため、手動での交換手続きが必要です。
ポイント情報
未交換ポイント数:5,268ポイント
状況:自動反映未処理
対応:会員情報の確認・修正が必要
対応:ポイント交換のための即時対応をお願いします
※1ポイント=10円相当(参考換算)
■ご確認手順
1. 上記ボタンより公式サイトにアクセス
2. 日専連Webサービスにログイン
3. 表示される手順に従い会員情報を確認
4. ポイント交換手続きを完了
このメールは、日専連カード会員様に自動配信されています。
配信停止はこちらからお手続きください。
お問い合わせはお問い合わせフォームよりお願いいたします。
【発行元】日専連カード株式会社
↑↑↑↑↑↑
本文ここまで
どうやらこのメールは、日専連が発行するクレジットカードのポイントに関する内容のようで、所持するポイントを商品やギフトカードに交換するように促すものです。
団体名さえ知らないのにもちろんそのようなクレジットカードは持っておりません。
このメールによると「5,268ポイント(約52,680円相当)」とあるので、1ポイントが10円換算のようですが、何か金額換算が不自然ですよね。
調べてみると 日専連ポイントは通常1ポイント=1円相当であることが分かりました。
このようにお得感を煽る表現は詐欺メールの特徴。
それに「即時対応をお願いします」と煽るのも詐欺メールの典型的な書き方です。
更に「配信停止はこちらからお手続きください。」と「お問い合わせはお問い合わせフォームよりお願いいたします。」と赤字にした部分がメールでは白抜きフォントにされているのは、何かのまじないでしょうか?
件名の見出しを確認
この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに「迷惑メール」フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。
メールアドレスのドメインを確認
送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は「mail17.pre-casting.com」
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。
因みに日専連が利用するメールアドレスのドメインは「nissenren.co.jp」です。
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。
では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの「Receivedフィールド」から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドです。
Received: from mail17.pre-casting.com (227.194.153.34.bc.googleusercontent.com [34.153.194.227])
Received のカッコ内は、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません。
よく見ると、カッコ内に「bc.googleusercontent.com」と記載がありますよね。
これは Google が管理しているドメインで、Googleが提供するクラウドコンピューティングサービスを利用しているユーザーのアクセス元としてログに記録されることがあるドメインの一部です。
故にこのメールの送信者は、このサービスを利用することができる人物であることが分かります。
では、試しにドメイン「mail17.pre-casting.com」を割当てているIPアドレスとカッコ内のIPアドレスを比較してみましょう。
こちらが「aWebAnalysis」さんで取得したこのドメインに割当てているIPアドレスです。
Received のカッコ内にあったIPアドレスと全然違いますよね、この結果からこの送信者が使ったとされる「mail17.pre-casting.com」を使ったメールアドレスは偽装であることが確定です!!
このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を「IP調査兵団」で導き出してみると、東京都杉並区付近です。
最近この辺りは、怪しいメール発信地のトレンドの1つです。
リンク先のドメインを確認
さて、本文の「ポイント交換手続きへ」と書かれた部分に付けられた詐欺サイトへのリンクですがURLは以下の通りです。
【h**ps://zh-cnk-hthsport.com/jp/sygfshbnfsb/93】
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
ご覧の通りこれまた日専連のドメインとは異なるものが利用されていますから、このサイトは公式サイトではありません!
先程と同様にこのドメインを割当てているIPアドレスを「aWebAnalysis」さんで取得してみます。
割当てているIPアドレスは「104.21.43.168」
「IP調査兵団」でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、詐欺サイト設置場所は、カナダのトロント市庁舎付近であることが分かりました。
これは最近のトレンドで多くの詐欺サイトがこの付近に設置されています。
リンクを辿ってみると、このようなページがどこからもブロックされることなく無防備に放置されていました。
公式サイトとはURLが全く異なるので、これは偽ログインページです。
本物見てきましたけど全然デザインが違いました(笑)
当然、ここにIDとパスワードを入力してログインボタンを押してしまうとその情報は詐欺犯に把握され不正ログインが可能となります。
この先のページでこのように、クレジットカードの情報を盗み取られた上で詐欺の被害に遭うことになります。
まとめ
メールの文面や送信者のメールアドレスとリンク先のドメインが「日専連」のものと異なるのでこのメールを詐欺メールと判定いたしました。
恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんのフィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。
いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;