『詐欺メール』『NHK 受信料に関する重要なお知らせ』と、来た件


★詐欺メール解体新書★


スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。


いつもご覧くださりありがとうございます!

☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆

  • 件名の見出しを確認
  • メールアドレスのドメインを確認
  • リンク先のドメインを確認

できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分~10分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。


前書き

今日は嫌にNHKを騙る怪しく危険なメールが多いですね。
どれも件名が「NHK 受信料に関する重要なお知らせ」と書かれた後に6桁の数字が通し番号として書かれているもの。
では、今回もこのメールを取り上げて詳しく見ていくことにしましょう。


以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。
またリンクのURLは直リンク防止のため文字を一部変更してあります。


メール本文


ここから本文
↓↓↓↓↓↓



件名:[spam] NHK 受信料に関する重要なお知らせNo.83980007
送信者:"NHK" <helpo@provideyoga.com>


【NHK 受信料に関するお知らせ】
お客様
いつも放送受信契約にご協力いただき、誠にありがとうございます。

現在、お客様のご契約において
受信料 1,500円(1か月分) のお支払いが確認できておりません。

このまま未納が続いた場合、
ご利用中の受信契約が 一時的に停止となる可能性 がございます。

────────────────────
未納金額:1,500円
対象期間:2025年10月分
────────────────────

サービス停止を避けるため、
お客様ご契約の支払い方法にて、期限までにご入金をお願いいたします。

※お支払い方法の確認や手続きは、NHK公式サイトよりご利用いただけます。

NHK受付窓口
h**ps://www.nhk.or.jp/help

────────────────────
2025年11月22日までにお支払いが確認できない場合、受信契約は停止となります。
────────────────────

今後とも NHK をご愛顧くださいますようお願い申し上げます。

NHKカスタマーセンター


↑↑↑↑↑↑
本文ここまで



この手のメールは今までにも何度か見てきたもので、受信料が未納になっているので期限までに支払うように求めるもの。
でもこのメールにはおかしな点が散見されます。
まずは冒頭の「お客様」という宛名で、公式なメールであれば、通常、契約者の氏名が記載されます。
「一時的に停止となる可能性」や「受信契約は停止となります」といった強い警告は、不安を煽り、リンクに誘導するための詐欺の手口です。
そして「2025年11月22日」という、メールが届いた翌日のような短い期限を設定し、考える時間を与えないようにしています。
これらからこのメールは詐欺メールの可能性が非常に高いと思われますので、メール内のリンクをクリックしないでください。
また、個人情報やクレジットカード情報を入力しないでください。
もちろんこのメールにメールに返信しないでください。


件名の見出しを確認

この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに「迷惑メール」フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。


メールアドレスのドメインを確認

送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は「provideyoga.com」
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。

どこの馬の骨かわからないようなドメインが使われたメールアドレスですよね。
まったく企業や団体が自身を彷彿とされないドメインなど使いません。

では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの「Receivedフィールド」から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドです。


Received: from provideyoga.com (provideyoga.com [35.200.0.212])


Received のカッコ内は、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません。

では、試しにドメイン「provideyoga.com」を割当てているIPアドレスとカッコ内のIPアドレスを比較してみましょう。
こちらが「Grupo」さんで取得したこのドメインに割当てているIPアドレスです。

このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を「IP調査兵団」で導き出してみると、東京都杉並区付近です。
「プロバイダー名」に「Google LLC」 とあるので、このメールはGoogleのホスティングサービスを利用して送信されているようです。


リンク先のドメインを確認

さて、本文にNHKの公式ドメインを使って直書きされた詐欺サイトへのリンクですが、当然偽装されていて、実際に接続されるサイトのURLは以下の通りです。

【h**ps://kvmilo.com/jp/】
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)

ご覧の通りNHKのドメインとは異なるものが利用されていますから、このサイトは公式サイトではありません!
先程と同様にこのドメインに関する詳しい情報を「Grupo」さんで取得してみます。

割当てているIPアドレスは「104.21.8.101」
IP調査兵団」でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、詐欺サイト設置場所は、カナダのトロント市庁舎付近であることが分かりました。
これは最近のトレンドで多くの詐欺サイトがこの付近に設置されています。

リンクを辿ってみると、一旦はウイルスバスターにブロックされましたが、解除して進むと開いたのは英語でタイムアウトしたことが書かれた真っ白なエラーページ。
恐らくこのサイトを設置したレンタルサーバーがその危険を察知して削除したものかと思いますが、ウイルスバスターにブロックされたことが、ここには以前危険なサイトが存在していたことを物語っていますね。


まとめ

メールの文面や送信者のメールアドレスとリンク先のドメインがNHKのものと異なるのでこのメールを詐欺メールと判定いたしました。

恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんのフィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。

いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;