『詐欺メール』『 【信用金庫】ポイント加算のお知らせ』と、来た件
★詐欺メール解体新書★
スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。
いつもご覧くださりありがとうございます!
☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆
- 件名の見出しを確認
- メールアドレスのドメインを確認
- リンク先のドメインを確認
できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分~10分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。
前書き
時折「信用金庫」を騙るメールが届きます。
今回は「全国信用金庫協」を名乗っていますが何が目的なのでしょう
では、今回も詳しく見ていくことにしましょう。
以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。
またリンクのURLは直リンク防止のため文字を一部変更してあります。
メール本文
ここから本文
↓↓↓↓↓↓
件名:[spam] 【信用金庫】ポイント加算のお知らせ
送信者:全国信用金庫協会 <info@eastwoodairlodi.com>
平素より信用金庫をご利用いただき、誠にありがとうございます。
下記の通り、2025年10月分のご利用分を信用金庫ポイントに加算されましたのでお知らせいたします。
加算内容
対象期間: 2025年10月1日~2025年10月31日
加算ポイント数: 4920ポイント(4920円相当)
加算日: 2025年11月18日
主な加算対象取引:
給与のお受取り
公共料金の自動引落し
キャッシュレス決済のご利用
受取期限について
加算されたポイントの受取期限は 2025年11月17日まで となります。
期限を過ぎますとポイントは失効となりますので、お早めにご確認ください。
ポイント受領ページはこちら
h**ps://pwusiqoswam.com/htm/sh1n/selectState
ご利用案内
信用金庫ポイントは 1ポイント=1円相当 として、
PayPayポイント、dポイント、楽天ポイントなどへ交換可能です。
ポイントの有効期限は 加算月を含む24か月 です。
交換手続きは「信用金庫ポイントモール」より行えます。
今後とも、信用金庫をご愛顧賜りますようお願い申し上げます。
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本文ここまで
「全国信用金庫協会(全信協)」は、日本全国に散らばって存在する各信用金庫が加盟する業界団体で、信用金庫の健全な運営や発展を支援するために作られた一般社団法人です。
でもそんな全信協が、加算ポイントについてユーザーにメールを送るでしょうか?
不審に思いますよね?
まず、全信協の公式ページによれば、「全信協が加盟する信用金庫のお客さまにメールを送る」「インターネットバンキングのID・パスワードを入力させる」「ポイントモールへ誘導する」などの案内は 一切ありませんと書かれています。
それに「ポイントを○○ポイントを加算しました」とか「外部ポイントに交換可能です」という内容は、典型的な詐欺メールのパターンとして何度もご紹介してきています。
では、少し深堀して確認してみることにしましょう。
件名の見出しを確認
この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに「迷惑メール」フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。
メールアドレスのドメインを確認
送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は「eastwoodairlodi.com」
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。
全信協は、一般向けの問い合わせ用メールアドレスを公開していませんが、公式サイトで見るとドメインは「shinkin.org」のようですから全く異なります。
では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの「Receivedフィールド」から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドです。
Received: from mail1.eastwoodairlodi.com (v133-18-104-45.vir.kagoya.net [133.18.104.45])
本来ならここには、送信者のメールアドレスと同じドメインが記載されるはずですがそれとは全く異なる「vir.kagoya.net」なんてドメインが記載されていますね。
もうこの時点でこのメールは偽メールの可能性は大!
Received のカッコ内は、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません。
ここに書かれているドメイン「vir.kagoya.net」は、国内の大手ホスティングサービスの「カゴヤジャパン」のもの。
そして「vir」は、Virtual(バーチャル)を意味している可能性が高く、このIPアドレスが「VPSやクラウドなど」に割り当てられていることを示唆しています。
故にこのメールの送信者は、このサービスが利用できる人間であることが分かります。
このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を「IP調査兵団」で導き出してみると、JR神田駅西口付近で、最近この辺りは、怪しいメール発信地のトレンドの1つです。
これらの結果から、更にこのメールの送信者はこの辺りからメールを送信できる「カゴヤジャパン」のユーザーのようです。
リンク先のドメインを確認
さて、本文に「」の公式ドメインを使って直書きされた詐欺サイトへのリンクですが、当然偽装されていて、実際に接続されるサイトのURLは以下の通りです。
【h**ps://pwusiqoswam.com/htm/sh1n/selectState】
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
ご覧の通り全信協のドメインとは異なるものが利用されていますから、このサイトは公式サイトではありません!
このドメインを割当てているIPアドレスを「aWebAnalysis」さんで取得してみます。
割当てているIPアドレスは「137.220.156.71」
「IP調査兵団」でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、詐欺サイトではありがちな香港付近であることが分かりました。
リンクを辿ってみると、一旦はウイルスバスターにブロックされましたが、解除して進むとこのようなページが開きました。
公式サイトとはURLが全く異なるので、これは本物そっくりの偽ログインページです。
当然、ここにIDとパスワードを入力してログインボタンを押してしまうとその情報は詐欺犯に把握され不正ログインが可能となります。
その上で口座の操作をされ詐欺被害に遭うことになりますのでご注意ください。
まとめ
メールの文面や送信者のメールアドレスとリンク先のドメインが「全信協」のものと異なるのでこのメールを詐欺メールと判定いたしました。
恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんのフィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。
いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;