『詐欺メール』『【認証記録に関する照会依頼】確認が完了していない項目があります』と、来た件
★フィッシング詐欺メール解体新書★
スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。
いつもご覧くださりありがとうございます！
☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆
★証券会社に成り済ます悪質なメール終息気味ですが、まだ確認されていますので資産運用されている方はご注意ください★
- 件名の見出しを確認
- メールアドレスのドメインを確認
- リンク先のドメインを確認
できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分～10分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。
前書き
不思議なことがあるものですね、まったく同じ件名のメールがPayPayと野村證券から同じ日に届きました。
方やPayPayは、セキュリティシステムのアップグレードで利用端末とIPアドレス等の確認を依頼するもので、方や野村証券は、安全なご利用環境を維持するために6月30日から追加認証の導入が行われ、メールアドレスでの認証コード、またはスマートフォンのワンタイムパスワードによる確認が必要なになるといったものです。
そんなの同じ日に別々の相手から全く同じ件名でメールが届くなんてあり得ませんから、もちろんどちらも同一犯の仕業です。
今回は、まずPayPayに成り済ます不審なメールの方を見ていくことにします。
では、詳しく見ていくことにしましょう。
以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。
メール本文
ここから本文
↓↓↓↓↓↓
件名：[spam] 【認証記録に関する照会依頼】確認が完了していない項目があります
送信者："payp-supportセキュリティ認証の通知" <h2gl06yq@mtmsummit.com>
【重要】セキュリティ確認のお願いと特典のご案内
このたび PayPayセキュリティシステムの大幅アップグレードを実施しております。
より安全にサービスをご利用いただくため、ご利用端末・IPアドレス等の環境情報の確認をお願いしております。
ご協力いただいた方の中から抽選で最大5,000円分のPayPayボーナスが当たるチャンス！
※特典は期間限定・先着順となりますので、お早めにご対応ください。
STEP 1：確認ページへアクセス
下の「確認をはじめる」ボタンをクリックし、現在ご利用中の端末・IP情報を安全に確認いたします。操作は約1分で完了します。
STEP 2：確認完了後に特典対象
確認完了後、キャンペーン対象として自動エントリーされます。
当選者にはPayPayボーナスが順次付与されます（最大5,000円分）。
確認をはじめる
※本キャンペーンは予告なく終了する場合があります。
※同一アカウントによる複数申請は無効となります。
本メールは送信専用です。ご不明点はPayPayカスタマーサポートまでお問い合わせください。
© 2025 PayPay Corporation
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本文ここまで
なんだ、なんだ、利用端末・IPアドレス等の環境情報を確認すれば、最大5,000円分のPayPayボーナスが当たるってか？！
そして確認完了後にキャンペーン対象として自動エントリーされるとも書いてあります。
いやいや、悪質ですね～、この詐欺師、メールに二つのネタを盛り込んできていますよ！
こんなのに絶対騙されないでくださいよ。
件名の見出しを確認
この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。
メールアドレスのドメインを確認
送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は『mtmsummit.com』
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。
もうお分かりですよね？
そうです、PayPayが利用するメールアドレスのドメインは『paypay.ne.jp』です。
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。
では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドです。
Received: from vmta5.mtmsummit.com (unknown [216.118.234.174])
ここの末尾に記載のIPアドレスは、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません。
では、試しにドメインに関する詳しい情報を『Grupo』さんで取得してみます。
『Registrant Organization』には『See PrivacyGuardian.org』と記載されています。
これは、米国のドメインレジストラ『See PrivacyGuardian.org』が提供するドメインプライバシー保護サービスで、このサービスを利用すると、ドメインの登録者の各種情報(名前、住所、電話番号、メールアドレスなど)が公開されるのを防ぐため、その代わりにこのように、See PrivacyGuardian.org の情報が表示され、スパムや不正アクセスからの保護が強化することができます。
半面最近は、このサービスが藪蛇(やぶへび)になりこういったサイバー犯罪の温床とされることが多く見られます。
この詐欺師は、身バレを恐れてこのレジストラのサービスを利用していますね。
このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を『IP調査兵団』で導き出してみると、香港付近です。
最近この香港辺りは、怪しいメール発信地のトレンドです。
リンク先のドメインを確認
さて、本文の『確認をはじめる』と書かれた部分に付けられた詐欺サイトへのリンクですがURLは以下の通りです。
【h**ps://payp-support.determine-jp.icu/jp】
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
これまたPayPayのドメインとは異なるものが利用されていますね。
今度はこのドメインに関する詳しい情報を『Whois』さんで取得してみます。
この情報が正しければ、このドメインの取得者の所在地は、米国のテネシー州。
次にこのドメインを割当てているIPアドレスを『aWebAnalysis』さんで取得してみます。
割当てているIPアドレスは『172.67.180.146』
『IP調査兵団』でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、詐欺サイト設置場所は、カナダのトロント市庁舎付近であることが分かりました。
これは最近のトレンドで多くの詐欺サイトがこの付近に設置されています。
リンクを辿ってみると、一旦はウイルスバスターにブロックされましたが、解除して進むとこのようなページが開きました。
公式サイトとはURLが全く異なるので、これは本物そっくりの偽ログインページです。
適当な番号で認証させてみます。
すると
あれれ？
メールには『利用端末・IPアドレス等の環境情報の確認』と書かれていたはずなのに、いつの間にか取引制限の解除を依頼するページに入れ替わっていますよ！
この詐欺師、いい加減にもほどがありますよね！
このまま進むと、個人情報とクレジットカードの情報を求められ、詐欺の被害に遭うことになります。
まとめ
同じ日に別々の企業から全く同じ件名で内容が異なるメールが届くなんて絶対おかしいです！
それにリンク先の内容もメールと異なるってどうかしていますよ！
恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんのフィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。
いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;