『詐欺メール』VJAグループから『【当選のお知らせ】USJ貸切イベントB賞(スタジオ・パス2枚)受け取りのご案内』と、来た件
★フィッシング詐欺メール解体新書★
スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。
いつもご覧くださりありがとうございます!
☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆
★証券会社に成り済ます悪質なメール終息気味ですが、まだ確認されていますので資産運用されている方はご注意ください★
- 件名の見出しを確認
- メールアドレスのドメインを確認
- 宛名を確認
- リンク先のドメインを確認
できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分~10分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。
前書き
世の中には悪い奴等は多いもので、メールを使って様々な手口を使って詐欺を仕掛けてきます。
今朝の中日新聞にこのような興味深い記事を見つけたのでご紹介しておこうと思います。
詐欺メールに関する記事で、これによると米セキュリティー企業『プルーフポイント』の調査結果で5月に世界で送信元の確認ができた新種の詐欺メール8割が日本が標的だとか。
そして、従来の詐欺メールは、日本語の間違った言葉遣いで見破りやすかったが、最近では技術進歩が進み生成AI(人工知能)が進歩で自然な文章を作り出すことが可能になり標的にされていると分析しているそうです。
更に記事の後半には『中国の春節(旧正月)の1月末から2月初旬は激減していた』と、私が以前取上げた以下のブログエントリーと同じことが書かれています。
毎年、春節が来ると不審なメールが減る件
恐らくこれらのメールは、今後減ることは無く、更に巧妙化し我々を陥れようとしてくると思われます。
皆さんもしっかり見き分けられる知識を持ってこのようなメールに騙されることが無いようご注意ください。
さて今回は、そんな巧妙な手口を使った不審なメールのご紹介となります。
では、詳しく見ていくことにしましょう。
以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。
メール本文
ここから本文
↓↓↓↓↓↓
件名:[spam]【当選のお知らせ】USJ貸切イベントB賞(スタジオ・パス2枚)受け取りのご案内
送信者: “イープラス・三井住友・VJA" <service_1@jpluslive.com>
平素より、三井住友カードおよび三井住友銀行のスマート金融サービス「Olive」をご利用いただき、誠にありがとうございます。
2025年6月15日に実施された第3回抽選において、以下のキャンペーンで B賞にご当選 されましたのでご案内いたします。
■ 当選内容
- 賞品名:ユニバーサル・スタジオ・ジャパン 貸切イベント専用スタジオ・パス(大人)2枚
- チケット形式:eplus(イープラス)電子チケット〈QRコード〉
- 有効期間:2025年9月1日(月)〜2026年1月31日(土)
※上記の期間中、お好きな1日をご自由にお選びいただけます。
■ チケットの受け取り方法(必ずご確認ください)
- 本メールの下にある「チケットを受け取る」ボタンをクリックしてください。
- イープラスのログインページが表示されますので、会員登録(無料)またはログインのうえ、お手続きをお願いします。
- 受け取りの際に システム利用料+チケット発券手数料として724円(税込) をお支払いいただきます。
チケットを受け取る
※受取期限:2025年6月26日(木)23:59まで
期限を過ぎますと当選資格は無効となり、本チケットは次回の抽選に繰り越されますので、お早めにお手続きください。
■ ご注意事項
- QRコードチケットの 譲渡・転売は禁止 されています。
- 悪天候や天災、その他やむを得ない事情により、イベントの日時や内容が変更・中止となる場合がございます。
- 交通費や宿泊費は当選者さまのご負担となります。
今後とも「使えば使うほどVポイントが貯まる」スマートな金融サービス Olive をはじめ、三井住友銀行の各種サービスをご愛顧賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
ユニバーサル・スタジオ・ジャパンで、皆さまにお会いできることをスタッフ一同楽しみにしております。
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本文ここまで
これはVJAグループで毎年実際に実施されている『USJ貸切イベントキャンペーン』に便乗した詐欺メールです。
このキャンペーンで『B賞(スタジオ・パス2枚)』に、さも当選したかのように見せかけ、チケットを受け取るように見せ掛けてここに書かれているように『システム利用料+チケット発券手数料』として724円を徴収するふりをしてクレジットカード情報を盗み出そうとするものと思われます。
件名の見出しを確認
この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。
メールアドレスのドメインを確認
送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は『jpluslive.com』
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。
因みにVJAグループが利用するメールアドレスのドメインは『vpass.ne.jp』です。
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。
では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドです。
Received: from jpluslive.com (v133-130-109-214.a038.g.tyo1.static.cnode.io [133.130.109.214])
ここの末尾に記載のIPアドレスは、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません。
では、試しにドメイン『jpluslive.com』に関する詳しい情報を『Grupo』さんで取得してみます。
ヤバッ!
氏名までバッチリ。
情報スカスカじゃにですか…😓
IPアドレスがReceivedのIPと合致したのでメールアドレス偽装はありません。
まあでもこのメールアドレスも盗み取られたものかもしれないので、一概にこの持ち主がこのメールに関わっているとは言い切れませんが…
このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を『IP調査兵団』で導き出してみると、JR神田駅付近です。
宛名を確認
このような大切なメールの冒頭には通常『◎◇△ 様』と言ったように『宛名』が書かれていますが、でもこのメールにはその宛名が存在しません。
でも仮にもしこれが本当にVJAグループからだとすれば、ユーザーの氏名を絶対知っているはずですから宛名が無いのはとても不自然です。
ならどうしてこのような書き方をするのでしょうか?
その原因は、このメールの送信者は受信者の情報をメールアドレスしか知らないわけだから宛名なんて書きようがないからです。
どうせどこかから漏洩したメールアドレスのリストを入手し、そのメール宛に無選別でこういったメールを送信しているのでしょう。
リンク先のドメインを確認
さて、本文の『チケットを受け取る』と書かれた部分に付けられた詐欺サイトへのリンクですがURLは以下の通りです。
【h**ps://www.zv4499.com/?m…..】(あまりに長いので割愛しました)
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
これまたVJAのドメインとは異なるものが利用されていますね。
先程と同様にこのドメインに関する詳しい情報を『Grupo』さんで取得してみます。
『Registrant Organization』には『Super Privacy Service LTD c/o Dynadot』と記載されています。
これは、米国のドメインレジストラ『Dynadot』が提供するドメインプライバシー保護サービスで、このサービスを利用すると、ドメインの登録者の各種情報(名前、住所、電話番号、メールアドレスなど)が公開されるのを防ぐため、その代わりにこのように、Super Privacy Service LTD c/o Dynadotの情報が表示され、スパムや不正アクセスからの保護が強化することができます。
半面最近は、このサービスが藪蛇(やぶへび)になりこういったサイバー犯罪の温床とされることが多く見られます。
割当てているIPアドレスは『104.21.112.1』
『IP調査兵団』でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、詐欺サイト設置場所は、カナダのトロント市庁舎付近であることが分かりました。
リンクを辿ってみると、一旦はウイルスバスターにブロックされましたが、解除して進むとこのようなページが開きました。
ん~、これは危険なサイトをブロックしたことを通知しているメッセージページなのでしょうか?
それともこのメールは元々愉快犯による迷惑メールで、最後にこのページを表示させて『ちゃんちゃん』ってことなのでしょうか?
…..私にはちょっと判断できません。
まとめ
それにしても手の込んだメールでした。
実際に実施されていているキャンペーンに便乗するなんてと、これが本当にクレジットカード情報を求めた詐欺であったとしたならばとても危険です。
恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんのフィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。
いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;