『詐欺メール』Interactive Brokersから『【至急対応】本人確認のお願い|取引停止を避けるためご協力ください』と、来た件

★フィッシング詐欺メール解体新書★
スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。
いつもご覧くださりありがとうございます!
☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆
★証券会社に成り済ます悪質なメール終息気味ですが、まだ確認されていますので資産運用されている方はご注意ください★
- 件名の見出しを確認
- メールアドレスのドメインを確認
- リンク先のドメインを確認
できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分~10分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。
本日のトレンド
昨夜一晩で一番多く届けられた怪しいメールをピックアップする『本日のトレンド』
今日はこのメールが選ばれました!
Amazonを騙った昔からよくある怪しいメールで、一晩に同じものが41通も届いています。
件名は『【お知らせ】Amazon Prime の支払いに失敗しました。支払方法を更新してください』
送信者は『 “Amazon" <account-update@amazon.co.jp>』
ちゃんとメールアドレスのドメインはAmazon公式のものですが、当然偽装です。
このメールに関しては以前に以下のブログエントリーを書いているので、ご興味がありましたらこちらのリンクからご覧ください。
『詐欺メール』『【お知らせ】Amazon Prime の支払いに失敗しました。支払方法を更新してください』と、来た件
前書き
SBI証券や野村證券、更には大和証券とすそ野を広げつつある証券会社に成り済ます怪しいメールですが、ここ数日はアメリカに本社を置くグローバルな証券会社『Interactive Brokers』にまで触手を伸ばし始めて入れ、先週後半から『本人確認』を要求するメールが何通多届いていります。
今回は、そんな『Interactive Brokers』に成り済ます不審なメールのご紹介となります。
では、詳しく見ていくことにしましょう。
以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。
メール本文
ここから本文
↓↓↓↓↓↓
件名:[spam]【至急対応】本人確認のお願い|取引停止を避けるためご協力ください
送信者: “InteractiveBrokers" <info@gjnpu.com>
お客様各位
Interactive Brokersをご利用いただき、誠にありがとうございます。
安全な取引環境の維持と規制要件遵守のため、お客様アカウントの本人確認が必須となっております。
以下のリンクより速やかに本人確認を完了してください(有効期限:48時間):
h**ps://www-interactivebrokers.h7vw8.com/sso/?login=lXTmErstdm1j
本人確認が期限内に完了しない場合、取引や資金引き出しが制限される恐れがありますので、ご協力をお願いいたします。
Interactive Brokers Securities Japan Inc.
↑↑↑↑↑↑
本文ここまで
このメールに限らず怪しいメールのすべては、どこからか入手してきた漏洩メールアドレス宛に無差別にメールを送ってくるため、受信者がその対象であろうが無かろうがお構いなしです。
このメールもそのご多分に漏れず、私は、Interactive Brokers のユーザーではありません。
例によって本人確認は必須で45時間以内と言う縛りを付けて猶予えず受信者心理を煽るよう仕組んでいます。
件名の見出しを確認
この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。
メールアドレスのドメインを確認
送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は『gjnpu.com』
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。
因みに『Interactive Brokers』が利用するメールアドレスのドメインは『interactivebrokers.co.jp』です。
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。
では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドです。
Received: from gjnpu.com (209.241.96.34.bc.googleusercontent.com [34.96.241.209])
ここの末尾に記載のIPアドレスは、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません。
そして『bc.googleusercontent.com』とあるので、この送信者はGoogleのプラットフォームを利用してこのメールを送ってきたことが分かります。
では、試しにドメインに関する詳しい情報を『Grupo』さんで取得してみます。
この情報が正しければ、このドメインの取得者は、米国アラバマ州の方です。
割当てているIPアドレスとReceivedフィールドのIPアドレスが合致したので、この送信者は自身のメールアドレスを偽ることなく何食わぬ顔でこのメールを送信してきたことになります。
このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を『IP調査兵団』で導き出してみると、香港付近です。
最近この香港辺りは、怪しいメール発信地のトレンドです。
リンク先のドメインを確認
さて、本文に『』の公式ドメインを使って直書きされた詐欺サイトへのリンクですが、当然偽装されていて、実際に接続されるサイトのURLは以下の通りです。
【h**ps://www-interactivebrokers.h7vw8.com/sso/?login=lXTmErstdm1j#/】(あまりに長いので割愛しました)
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
これまた Interactive Brokers のドメインとは異なるものが利用されていますね。
先程と同様にこのドメインに関する詳しい情報を『Grupo』さんで取得してみます。
この情報が正しければ、このドメインの取得者の所在地は中国安徽省(あんきしょう)の方が関与しているようです。
割当てているIPアドレスは『104.21.91.70』
『IP調査兵団』でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、詐欺サイト設置場所は、カナダのトロント市庁舎付近であることが分かりました。
これは最近のトレンドで多くの詐欺サイトがこの付近に設置されています。
リンクを辿ってみると、このようなページがどこからもブロックされることなく無防備に放置されていました。
公式サイトとはURLが全く異なるので、これは本物そっくりの偽ログインページです。
当然、ここにユーザー名とパスワードを入力してログインボタンを押してしまうとその情報は詐欺犯に把握され不正ログインが可能となります。
この先のページでこのように、個人情報の確認と称し更に個人情報の他に社会保障番号(日本ではマイナンバー)を盗み取られた上で資産操作され詐欺の被害に遭うことになります。
まとめ
恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんのフィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。
いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;