『詐欺メール』Appleから『【対応期限は本日】お支払い情報未更新でサービスが即座に停止される緊急事態です』と、来た件

★フィッシング詐欺メール解体新書★
スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。
いつもご覧くださりありがとうございます!
☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆
★証券会社に成り済ます悪質なメール終息気味ですが、まだ確認されていますので資産運用されている方はご注意ください★
- 件名の見出しを確認
- メールアドレスのドメインを確認
- 宛名を確認
- リンク先のドメインを確認
できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分~10分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。
前書き
ここ数日 Apple や iCloud に成り済ます怪しいメールが増えています。
日曜日にもたくさん届いていたのですが、時間が無くて残念ながらご紹介することができませんでした。
でも、これらのメールに騙されて詐欺に遭う方も少なからずいらっしゃるかも知れませんので何とか時間を作ってご紹介していくことにいたします。
では、今回も詳しく見ていくことにしましょう。
以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。
メール本文
ここから本文
↓↓↓↓↓↓
件名:[spam]【対応期限は本日】お支払い情報未更新でサービスが即座に停止される緊急事態です(2025年6月4日)
送信者:"Apple" <sales@cvfiupp.com>
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◆ 緊急対応を要する重要なご案内 ◆
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◎◇△ 様
平素より弊社製品ならびにサービスをご利用いただき誠にありがとうございます。
本日(2025年6月4日)現在、お客様がご登録されているお支払い情報が未更新のままとなっています。このままお支払い情報が更新されない場合、以下のサービスが即座に停止される恐れがあります。
つきましては、至急以下リンクよりお支払い情報をご確認・更新いただきますようお願い申し上げます。
▼ お支払い情報を直ちに更新する:
h**ps://apple-jp.isr76.com/?offer=P9b9CQX0axdouhT14uGkJxQXqBt1RRp4
─────────────────────────────
【サービス停止の影響】
・App Storeでの購入・更新機能が即時停止
・iCloudストレージおよびバックアップサービスの利用停止
・Apple Music等サブスクリプションサービスの利用不可
─────────────────────────────
ご質問やご不明な点は、下記公式サポート窓口へお問い合わせくださいませ。
サポート窓口:
h**ps://apple-jp.isr76.com/?support=gToIzRgedGcGaGYdVnb32I0X8Nug1m4S
迅速なご対応をお願い申し上げます。
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本メールはお客様の重要なサービス継続に関する通知です。
必ず内容をご確認いただき、ご対応をお願いいたします。
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本文ここまで
書いてあるのは、怪しいメールで良く使われる手で、支払い情報が更新されていないのでリンクから情報を更新するように求めるもので。
更新されない場合は、Appleのサービスが即座に停止される恐れがあると、脅し文句も忘れずに記載されています。
当然リンク先では、Appleのアカウントとクレジットカード情報を盗み出そうとするページが開き、騙されると詐欺に遭うことになるので要注意です。
件名の見出しを確認
この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。
メールアドレスのドメインを確認
送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は『cvfiupp.com』
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。
もうお分かりですよね?
そうです、Apple が利用するメールアドレスのドメインは『apple.com』です。
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。
では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドです。
Received: from cvfiupp.com (83.224.101.34.bc.googleusercontent.com [34.101.224.83])
末尾に記載のIPアドレスは、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません。
そして『bc.googleusercontent.com』とあるので、この送信者はGoogleのプラットフォームを利用してこのメールを送ってきたことが分かります。
では、試しにドメインに関する詳しい情報を『Grupo』さんで取得してみます。
この情報が正しければ、このドメインの取得者は、米国アラバマ州の方です。
割当てているIPアドレスとReceivedフィールドのIPアドレスが合致したので、この送信者は自身のメールアドレスを偽ることなく何食わぬ顔でこのメールを送信してきたことになります。
このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を『IP調査兵団』で導き出してみると、インドネシアのジャカルタ付近です。
宛名を確認
このメールの冒頭には『◎◇△ 様』と『宛名』が書かれていますが、なぜかこのメールを受信したメールアドレスのアカウント部分(@より前)。
でも仮にもしこれが本当にAppleからだとすれば、ユーザーの氏名を絶対知っているはずですからこのような宛名はとても不自然です。
ならどうしてこのような書き方をするのでしょうか?
その原因は、このメールの送信者は受信者の情報をメールアドレスしか知らないわけだから宛名なんて書きようがないからです。
どうせどこかから漏洩したメールアドレスのリストを入手し、そのメール宛に無選別でこういったメールを送信しているのでしょう。
リンク先のドメインを確認
さて、本文に2箇所ある直書きされた詐欺サイトへのリンクですが、実際に接続されるサイトのURLはどちらも同じで、以下の通りです。
【h**ps://apple-jp.isr76.com/login】
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
これまた Apple のドメインとは異なるものが利用されていますね。
先程と同様にこのドメインに関する詳しい情報を『Grupo』さんで取得してみます。
この情報が正しければ、このドメインの取得者の所在地は中国安徽省(あんきしょう)。
割当てているIPアドレスは『104.21.63.250』
『IP調査兵団』でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、詐欺サイト設置場所は、カナダのトロント市庁舎付近であることが分かりました。
これは最近のトレンドで多くの詐欺サイトがこの付近に設置されています。
リンクを辿ってみると、このようなページがどこからもブロックされることなく無防備に放置されていました。
公式サイトとはURLが全く異なるので、これは本物そっくりの偽ログインページです。
当然、ここにIDとパスワードを入力してログインボタンを押してしまうとその情報は詐欺犯に把握され不正ログインが可能となります。
この先のページでこのように、更にクレジットカードの情報を盗み取られた上で詐欺の被害に遭うことになります。
まとめ
Apple が、自社のものではないドメインを使ったメールアドレスで、インドネシアのジャカルタ付近からユーザーにメールを送り、カナダのトロント市庁舎付近に設置されたウェブサーバーにあるサイトに誘導するって絶対おかしいです!
恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんのフィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。
いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;