『詐欺メール』『ETCマイレージポイントの有効期限が切れます。』と、来た件


★フィッシング詐欺メール解体新書★


スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。


いつもご覧くださりありがとうございます!

☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆
★証券会社に成り済ます悪質なメール終息気味ですが、まだ確認されていますので資産運用されている方はご注意ください★

  • 件名の見出しを確認
  • メールアドレスのドメインを確認
  • リンク先のドメインを確認

できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分~10分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。


 

前書き

本日のトレンドを書こうと思ったのですが、今日も多いのがSBI証券を騙るもので昨日紹介したものと同じでしたので、本日は無かったことにいたしました。(笑)

さて話は変わって今回は、ETCマイレージサービス事務局を騙った怪しいメールのご紹介です。
貯まっているポイントが有効期限を迎えることを通知するメールですがどのような内容なのでしょうか。
では、詳しく見ていくことにしましょう。


以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。


メール本文


ここから本文
↓↓↓↓↓↓



件名:[spam] ETCマイレージポイントの有効期限が切れます。
送信者: “ETCマイレージサービス事務局" <order.ckoxlr@service.iihyzfupg.top>


ETCマイレージサービス事務局からのお知らせです。
お客様のETCマイレージポイントの一部が、72時間以内に有効期限を迎え、失効する予定です。

総ポイント数:8,471ポイント
失効予定ポイント数:5,159ポイント
残存ポイント数:3,312ポイント

失効予定の5,159ポイントは、72時間以内に交換を行わないと無効となります。
ポイントは1ポイント=1円として、電子消費券に交換することができます。

▼以下のリンクからポイント交換ページにアクセスしてください:
h**ps://www2.smile-etc.jp/NASApp/etcmlg/MlgReq?k=bef9db651524cac51fsqbxvr44e65
必要事項を入力し、ポイントを電子消費券に交換してください。
交換が完了すると、電子消費券はお客様のアカウントに直接反映されます。

【注意事項】
72時間以内にポイントの交換が完了しない場合、ポイントは全て無効となりますのでご注意ください。ご不明点やご質問がございましたら、お気軽にお問い合わせくだ
さい。
お客様にはご不便をおかけいたしますが、何卒ご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。


↑↑↑↑↑↑
本文ここまで



書かれているポイント数などどこから出てきた数字なのか知りませんが、私自身ETCマイレージサービスにアカウント登録した覚えもありませんし、高速道路自体ほとんど使うことがありません。
故に私宛にETCマイレージサービスからメールが届くことはあり得ません。
こういったことからこのメールは悪意を持って送られてきた怪しいメールです。

本文には、72時間以内に5,159ポイントが失効予定で、リンクに行けばポイントは1ポイント=1円として、リンクで電子消費券に交換できると書かれています。
この『電子消費券』って聞きなれない言葉ですよね。
調べてみると電子消費券は、政府や地方自治体などが経済の活性化を目的として、国民や住民に対して配布する電子形式の金券のことだそうです。
気になったので『ETCマイレージサービス+電子消費券』でググってみると、出るわ出るわ。
怪しいメールに関する書き込みが相当数検索されます。


件名の見出しを確認

この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。


メールアドレスのドメインを確認

送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は『service.iihyzfupg.top』
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。

最近、怪しいメールの送信元のアドレスのサブドメインに『service』が入れられているものが多く見られます。
このように送信元のアドレスのサブドメインに『service』が入っているものが届いたら警戒してください。

因みに『』が利用するメールアドレスのドメインは『smile-etc.jp』です。
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。

では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドです。


Received: from service.iihyzfupg.top (unknown [192.210.141.107])


ここの末尾に記載のIPアドレスは、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません

では、試しにドメイン『service.iihyzfupg.top』を割当てているIPアドレスとこのIPアドレスを比較してみましょう。
こちらが『aWebAnalysis』さんで取得したこのドメインに割当てているIPアドレスです。

全然違いますよね、この結果からこの送信者が使ったとされる『service.iihyzfupg.top』を使ったメールアドレスは偽装であることが断定できます。

このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を『IP調査兵団』で導き出してみると、米国のダラス付近です。


 

リンク先のドメインを確認

さて、本文にETCマイレージサービス事務局の公式ドメインを使って直書きされた詐欺サイトへのリンクですが、当然偽装されていて、実際に接続されるサイトのURLは以下の通りです。

【h**ps://etc-factess.hvahhgt.cn/Rfuncc1013000extfunc/】
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)

結局はETCマイレージサービス事務局のドメインとは異なるものが利用されていますね。
それに末尾が”.cn”なので中国の国別ドメインが使われています。

このドメインに関する詳しい情報を『Grupo』さんで取得してみます。

この情報が正しければ、このドメインの取得者の所在地はやっぱり中国で、これらの調査で頻繁に見掛けるお名前の方が関与しているようです。

割当てているIPアドレスは『104.21.29.250』
IP調査兵団』でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、詐欺サイト設置場所は、カナダのトロント市庁舎付近であることが分かりました。
これは最近のトレンドで多くの詐欺サイトがこの付近に設置されています。

リンクを辿ってみると、このようなページがどこからもブロックされることなく無防備に放置されていました。
あれ?これってETCマイレージサービス事務局のログインページではなくETC利用照会サービス事務局のログインページです。

どうもETCマイレージサービス事務局を騙る怪しいメールは、ETC利用照会サービス事務局と混同しているようで、昨日ご紹介したメールも間違っていましたよね。
これではだれも騙せるとは思えません。


まとめ

恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんのフィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。

いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;