『詐欺メール』『contact@*****.***の通知』と、来た件

★フィッシング詐欺メール解体新書★
スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。
いつもご覧くださりありがとうございます!
☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆
★現在、証券会社に成り済ます悪質なメールが大量発生中、資産運用されている方はご注意ください★
- 件名の見出しを確認
- メールアドレスのドメインを確認
- リンク先のドメインを確認
できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分~10分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。
前書き
今日のトレンドはこちらのメールです。
すべて同じ内容で1画面に入りきらない量ですが、一晩に89通…
うちのメールサーバーは、@より前のアカウントが存在しなくても@より後ろのドメインが正しければサーバーの迷子メールフォルダーに残すシステムにしてあるのですが、これらのメールはすべてアカウントが間違っているもので迷子メールです。
恐らくメールの送信者は、何らかの形で私のドメインを知り、アカウント部分だけありがちなものに変えて無差別に送り、あわゆくばそのアカウントの利用者に届けばラッキーって感じで送ってきているのでしょうね。
折角なので今回は、このバカげた不審メールをご紹介していくことにしましょう。
では、詳しく見ていくことにしましょう。
以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。
メール本文
ここから本文
↓↓↓↓↓↓
件名:[spam] contact@*****.***の通知 2025/5/2 13:22:47.
送信者:"メール管理者" <sinpodou@naxnet.or.jp>
contact@*****.***
メールアカウント contact@*****.***へのアクセスは本日 2025/5/2 13:22:47で期限切れになります。
同じパスワードを引き続き使用するには、 以下をクリックしてください
https://auth.sso.*****.***/mail/
*****.***のサポート
↑↑↑↑↑↑
本文ここまで
『*****.***』部にはすべて私の利用するメールアドレスのドメインが書かれています。
『*****.***のサポート』から察するに、私の利用しているメールサーバーの管理者を装っている感じですね。
どうやらこの『contact@*****.***』というアカウントは、2025/5/2 13:22:47で期限切れになるようです。
まあ、存在しないアカウントですけどね(笑)
件名の見出しを確認
この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。
メールアドレスのドメインを確認
送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は『naxnet.or.jp』
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。
それにしてもこのドメインはいったいどこの誰のものなのでしょうか?
少なくとも私が契約しているホスティングサービスの物ではありません。
では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドです。
Received: from naxnet.or.jp (218-219-125-240.ppps.bbiq.jp [218.219.125.240])
本来ならここには、送信者のメールアドレスと同じドメインが記載されるはずですがそれとは全く異なる『ppps.bbiq.jp』なんてドメインが記載されていますね。
これはどのような意味があるのでしょう?
ここの末尾に記載のIPアドレスは、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません。
では、試しにドメイン『naxnet.or.jp』に関する詳しい情報を『Grupo』さんで取得してみます。
このドメインは、ナックスネットという和歌山にあるプロバイダーのドメインのようですが、割り当てているIPアドレスが全く異なるから、送信者のメールアドレスにあったドメインは偽装に使われていますね。
では次にReceivedフィールドにあったIPアドレス『218.219.125.240』を逆引きしてみます。
この情報が正しければ、このIPアドレスは、九州電力グループの電力系通信事業者『(株)QTnet』が運営するプロバイダーの『BBIQ』に割り当てられています。
ということは、このメールの送信者は、このプロバイダーユーザーであることが考えられます。
このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を『IP調査兵団』で導き出してみると、東京のJR神田駅前付近です。
それにこのIPアドレスは既にブラックリストに登録されて、そのカテゴリは『サイバーアタックの攻撃元』とされています。
ずいぶん送信者が絞れてきましたね!
リンク先のドメインを確認
さて、本文に私の利用するメールアドレスのドメインを使って直書きされた詐欺サイトへのリンクですが、当然偽装されていて、実際に接続されるサイトのURLは以下の通りです。
【h**ps://kiliansreisen.de/4e2fafbe-0293-487c-8bc4-c0d50054bbb9】(あまりに長いので割愛しました)
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
先程と同様にこのドメインに関する詳しい情報を『Grupo』さんで取得してみます。
あまり詳しい情報は取得できませんでしたね。
所在地はドイツと書かれていますが、もう少し詳しい情報を調べてみたいので、割当てているIPアドレスは『176.52.245.210』から『IP調査兵団』でそのロケーション地域を調べてみます。
すると表示されたのは、ドイツのエスペルカンプ付近。
どうやらリンク先のサイトは、このあたりのウェブサーバー内で運営されているようです。
リンクを辿ってみると、一旦はウイルスバスターにブロックされましたが、解除して進むとこのようなページが開きました。
どうやらウェブメーラーへのアクセス画面のようですが、どこのホスティングサービスのものかどこにも記載が無いとても怪しいサイトです。
この後少し時間をおいて改めて接続してみたら、そのタイミングで削除されたみたいです。
まとめ
恐らくこのメールは、メールアカウントを乗っ取るのが目的で、偽のウェブメーラーサイトにログインさせるふりをして、対象のメールアカウントのログイン情報を詐取し、その情報を利用して不正ログインを行って、このような悪意のあるメールの発信先として利用し詐欺メールの温床とするのでしょうね。
恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんのフィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。
いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;