『詐欺メール』アメックスから『特別なご案内 – 年会費無料&最大120,000ポイントプレゼント』と、来た件

★フィッシング詐欺メール解体新書★
スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。
いつもご覧くださりありがとうございます!
☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆
★現在、証券会社に成り済ます悪質なメールが大量発生中、資産運用されている方はご注意ください★
- 件名の見出しを確認
- メールアドレスのドメインを確認
- リンク先のドメインを確認
できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分~10分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。
前書き
証券会社を騙る詐欺メールが多い昨今、まだまだ偽キャンペーンを騙ったものもたくさん送られてきます。
今回は、そんな『アメリカン・エキスプレス』(以降アメックス)に成り済ます不審なメールのご紹介となります。
では、今回も詳しく見ていくことにしましょう。
以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。
メール本文
ここから本文
↓↓↓↓↓↓
件名:[spam] 特別なご案内 – 年会費無料&最大120,000ポイントプレゼント
送信者: “AMEX" <mail@ifqiy.com>
送信日時 2025年04月25日(金) 14:37:41
○◇△ 様
いつもアメリカン・エキスプレスをご利用いただき、誠にありがとうございます。
日頃のご愛顧に感謝の気持ちを込めて、特別なキャンペーンをご案内いたします。期間限定で年会費無料特典をお受け取りいただくと、最大120,000ポイントのプレゼントをお届けいたします。
【キャンペーン期間】
2025年3月1日 ~ 2025年3月31日
【特典内容】
– 年会費無料(期間内の申し込みで対象)
– 最大120,000ポイントのプレゼント(ポイントは翌月内に自動付与されます)
【お申し込み方法】
1. 下記リンクをクリックし、特設ページへアクセスしてください。
2. 必要事項をご入力の上、送信してください。
3. 特典は申込完了後、翌月内に自動的にアカウントに付与されます。
【今すぐお申し込み】
h**ps://translate.google.com/translate?https://www.americanexpress.com/lgrae=auto&tl=ja-JP&hl=ja-JP&u=amex.gzspjpd.%F0%9F%84%B2%F0%9F%84%BE%F0%9F%84%BC&client=vwtcrjlht?h**ps://www.americanexpress.com/account/login/?bonus=4FAZf3GLak1bBiSAHoehoxfZ
【ご注意事項】
– 本キャンペーンは本メールを受信された方限定です。
– 特典はお一人様1回のみ有効です。
– ポイントの有効期限はありません(Membership Rewards Plus会員の場合)。
ぜひこの機会に、特別なAMEXの特典をご利用ください。
アメリカン・エキスプレス・ジャパン株式会社
↑↑↑↑↑↑
本文ここまで
今回のキャンペーンは太っ腹で、最大120,000ポイントがプレゼントされるとか。
でもよく見ると、キャンペーン期間が2025年3月1日 ~ 2025年3月31日ですが、このメールの送信日時は2025年04月25日(金) 14:37:41でもう過去のキャンペーン。
よくも大きな顔をして期限切れのキャンペーンメールを送れたものですね。
件名の見出しを確認
この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。
メールアドレスのドメインを確認
送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は『ifqiy.com』
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。
因みにアメックスが利用するメールアドレスのドメインは『americanexpress.com』です。
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。
では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドです。
Received: from ifqiy.com (109.31.97.34.bc.googleusercontent.com [34.97.31.109])
ここに『googleusercontent.com』とありますが、これはは、Googleがホスティングに使う公式ドメインの一つで、Googleのさまざまなサービスで生成されるコンテンツの配信元やストレージURLとして利用されています。
ということはこのメールの送信者は、そのユーザーだと断定できます。
ここの末尾に記載のIPアドレスは、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません。
では、試しにドメイン『ifqiy.com』に関する詳しい情報を『Grupo』さんで取得してみます。
割当てているIPアドレスとReceivedフィールドのIPアドレスが合致したので、この送信者は自身のメールアドレスを偽ることなく何食わぬ顔でこのメールを送信してきたことになります。
この情報が正しければ、このドメインの取得者は、中国安徽省(あんきしょう)の方です。
このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を『IP調査兵団』で導き出してみると、大阪市大阪府付近です。
リンク先のドメインを確認
さて、本文にある詐欺サイトへのリンクですが、ドメインは『translate.google.com』ですからGoogle翻訳のドメインです。
これは、Google翻訳を経由させることによってセキュリティによるブロックを回避させることが目的で、逆に言えばGoogle翻訳を経由しているリンクは危険なサイトが多いと言い換えることが言えます。
経由後実際に接続されるサイトのURLは以下の通りです。
【h**ps://americanexpress.gzspjpd.com/?rseiovc/】
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
これまたアメックスのドメインとは異なるものが利用されていますね。
先程と同様にこのドメインに関する詳しい情報を『Grupo』さんで取得してみます。
この情報が正しければ、このドメインの取得者の所在地は、米国のようです。
割当てているIPアドレスは『172.67.182.161』
『IP調査兵団』でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、詐欺サイト設置場所は、カナダのトロント市庁舎付近であることが分かりました。
これは最近のトレンドで多くの詐欺サイトがこの付近に設置されています。
リンクを辿ってみると、このようなページがどこからもブロックされることなく無防備に放置されていました。
公式サイトとはURLが全く異なるので、これは本物そっくりの偽ログインページです。
当然、ここにIDとパスワードを入力してログインボタンを押してしまうとその情報は詐欺犯に把握され不正ログインが可能となります。
この先のページでこのように、本人確認と称し更にクレジットカードの情報を盗み取られた上で詐欺の被害に遭うことになります。
まとめ
アメックスが、自社のものではないドメインを使ったメールアドレスでユーザーにメールを送ってのもおかしなことですが、キャンペーンの期限が切れてるってのも詐欺師としてどうなんでしょうね。
恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんのフィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。
いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;