『詐欺メール』オリコカードから『【創立70周年記念】年会費無料&ポイント20%アップキャンペーンのご案内♪』と、来た件

★フィッシング詐欺メール解体新書★
スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。
いつもご覧くださりありがとうございます!
☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆
★現在、偽キャンペーンメールが大量発生中、特にポイント付与メールにご注意ください★
- 件名の見出しを確認
- メールアドレスのドメインを確認
- リンク先のドメインを確認
できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分~10分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。
前書き
オリコカードを発行するオリコが創立70周年だそうで、オフィシャルサイトで大々的に報じられています。
こういったイベントも奴らには格好の餌食、この創立70周年をネタにオリコの名を騙り怪しい危険なメールを送り付けてきます。
今回は、そんなオリコに成り済ます不審なメールのご紹介となります。
では、今回も詳しく見ていくことにしましょう。
以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。
メール本文
ここから本文
↓↓↓↓↓↓
件名:[spam] 【創立70周年記念】年会費無料&ポイント20%アップキャンペーンのご案内♪
送信者: “eオリコ" <e-ask.orico.cardsif-gas.mailFKcH@mvh.biglobe.ne.jp>
「オリコカード」をご利用いただき、誠にありがとうございます。
●○━━━━━━━━━━━━━
創立70周年記念キャンペーン実施中!
条件達成で2026年度の年会費が無料に
さらにオリコポイント20%アップ
オリジナル「70周年記念デザイン」カード作成も無料!
━━━━━━━━━━━━━○●
オリコはおかげさまで創立70周年を迎えました。
日頃のご愛顧に感謝の気持ちを込めて、対象のオリコカード会員さま向けに
「年会費無料」および「ポイント20%増量」、さらに
自分だけの「70周年記念カードデザイン」を無料で作成できる
特別キャンペーンを実施しております。
<キャンペーン特典>
・2026年度の年会費を無料に
・対象期間中のご利用分に対してオリコポイントを20%上乗せして還元
・条件達成者限定で、オリジナルデザインの70周年記念カードを無料で発行(後日メールにてご案内)
<ポイント20%アップ適用期間>
キャンペーンへのエントリー完了後、**24時間後から2025年12月31日(水)23:59まで**のご利用分が対象となります。
※エントリー前のご利用分は対象外となりますのでご注意ください。
<参加条件(すべて満たす必要があります)>
1. 本人認証サービス(3Dセキュア)への登録
2. 本メール内のリンクよりキャンペーンにエントリー
3. キャンペーン期間中にオリコカードで合計5,000円(税込)以上ご利用
▼エントリーはこちら(受付期間:2025年4月30日(水)まで)
h**ps://www.orico.co.jp/campaign/70th entry/?utm_source=mailmagazine&utm_medium=email&utm_campaign=mk-cp70-entry-2025
※特典はすべての条件を満たした場合に限り、2026年度年会費請求時に自動適用されます。
※ポイント増量分は2026年1月末頃に付与予定です。
※オリジナルカードデザインのご案内は、条件達成者のみに後日メールにて配信いたします。
↑↑↑↑↑↑
本文ここまで
オリコカードのオフィシャルサイトを見渡しましたが、このような特別なキャンペーンはどこにも書かれていませんでした。
どうやらこのキャンペーンは、悪い奴らが作り出した偽のキャンペーンのようです。
このようなキャンペーンをネタに、リンクに誘い込んでオリコカードの情報を盗み出し詐欺を企むものです。
件名の見出しを確認
この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。
メールアドレスのドメインを確認
送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は『mvh.biglobe.ne.jp』
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。
もうお分かりですよね?
そうです、このドメインはご覧の通り大手プロバイダー『ビッグローブ』さんのもので、こういった怪しいメールで偽装として頻繁に利用されています。
ビッグローブさんがオリコカードのメールを代筆するなんてあり得ませんもんね。
因みにオリコカードが利用するメールアドレスのドメインは『orico.co.jp』です。
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。
では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドがこちらです。
Received: from C202503311816242.local (unknown [192.253.237.160])
経験上、ここに『C』から始まる数字のlocalドメインが記載されているものは全て詐欺メール。
最近このドメインが多く見られます。
ここの末尾に記載のIPアドレスは、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません。
このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を『IP調査兵団』で導き出してみると、香港付近です。
これもReceivedフィールドに『C』から始まる数字のlocalドメインが記載されているものの特徴です。
リンク先のドメインを確認
さて、本文の『』と書かれた部分に付けられた詐欺サイトへのリンクですがURLは以下の通りです。
さて、本文にオリコカードの公式ドメインを使って直書きされた詐欺サイトへのリンクですが、当然偽装されていて、実際に接続されるサイトのURLは以下の通りです。
【h**ps://70th.keybitgate.quest/mk-cp70-entry-2025/】(あまりに長いので割愛しました)
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
これまたオリコカードのドメインとは異なるものが利用されていますね。
先程と同様にこのドメインに関する詳しい情報を『Grupo』さんで取得してみます。
『Registrant Organization』には『Super Privacy Service LTD c/o Dynadot』と記載されています。
これは、米国のドメインレジストラ『Dynadot』が提供するドメインプライバシー保護サービスで、このサービスを利用すると、ドメインの登録者の各種情報(名前、住所、電話番号、メールアドレスなど)が公開されるのを防ぐため、その代わりにこのように、Super Privacy Service LTD c/o Dynadotの情報が表示され、スパムや不正アクセスからの保護が強化することができます。
半面最近は、このサービスが藪蛇(やぶへび)になりこういったサイバー犯罪の温床とされることが多く見られます。
割当てているIPアドレスは『172.67.219.210』
『IP調査兵団』でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、詐欺サイトではありがちな、カナダのトロント市庁舎付近であることが分かりました。
リンクを辿ってみると、このようなページがどこからもブロックされることなく無防備に放置されていました。
公式サイトとはURLが全く異なるので、これは本物そっくりの偽ログインページです。
当然、ここにIDとパスワードを入力してログインボタンを押してしまうとその情報は詐欺犯に把握され不正ログインが可能となります。
この先のページでこのように、本人認証と称し更にクレジットカードの情報を盗み取られた上で詐欺の被害に遭うことになります。
まとめ
まあしかしよくも色々と触手を伸ばしてネタを見つけるものですね。
そもそもオリコカードが、自社のものではないビッグローブのドメインを使ったメールアドレスで、香港からユーザーにメールを送り、カナダのトロント市庁舎付近に設置されたウェブサーバーにあるサイトに誘導するって絶対おかしいです!
恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんのフィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。
いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;