『詐欺メール』から『Apple IDを更新しないと、サービスが停止します』と、来た件

★フィッシング詐欺メール解体新書★
スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。
いつもご覧くださりありがとうございます!
☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆
★現在、偽キャンペーンメールが大量発生中、特にポイント付与メールにご注意ください★
- 件名の見出しを確認
- メールアドレスのドメインを確認
- 宛名を確認
- リンク先のドメインを確認
できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分~10分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。
前書き
また最近Appleと称した怪しいメールが多く届くようになりました。
サブスク料金の支払いに失敗したとか、iCloudの容量が制限に達したとか、様々な手口を使って私たちを陥れようとしてきます。
今回は、そんなAppleに成り済ます不審なメールのご紹介となります。
では、今回も詳しく見ていくことにしましょう。
以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。
メール本文
ここから本文
↓↓↓↓↓↓
件名:[spam] Apple IDを更新しないと、サービスが停止します
送信者: “Apple" <DevPrograms@apple.com>
Apple IDのセキュリティ確認のお願い
セキュリティ強化のため、登録済みの支払い情報の確認が必要です。
確認期限: 2025/04/08
※重要※
確認が未完了の場合、Apple ID関連サービスの利用に制限がかかる可能性があります。
確認手順
- Apple公式サイトにアクセス
- Apple IDでログイン
- 支払い情報の更新と確認
Apple公式サイトにアクセスしてください
セキュリティのご注意
Appleは電話でカード情報をお聞きしません
不審なメールのリンクはクリックしないでください
Apple Japan GK
〒150-0002 東京都渋谷区渋谷2-24-12
© 2025 Apple Inc. All rights reserved.
↑↑↑↑↑↑
本文ここまで
このメールは、Amazonの偽メールなどでもよく見られる支払いに関する問題をネタにしたものです。
期限までに支払い方法を更新しないとサービスを制限すると脅し、リンクに誘い込もうとしています。
リンクは公式サイトと書かれていますが、当然公式サイトではなく偽の詐欺サイトに繋がります。
件名の見出しを確認
この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。
メールアドレスのドメインを確認
送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は『apple.com』
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。
確かにこのドメインは Apple のものですが、メールの性質上間違いなく偽装されています。
では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドがこちらです。
Received: from localmotionvideo.com (unknown [205.198.86.251])
ここの末尾に記載のIPアドレスは、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません。
では、試しにドメイン『apple.com』を割当てているIPアドレスとこのIPアドレスを比較してみましょう。
こちらが『aWebAnalysis』さんで取得したこのドメインに割当てているIPアドレスです。
全然違いますよね、この結果からこの送信者が使ったとされる『apple.com』を使ったメールアドレスは偽装であることが断定できます。
このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を『IP調査兵団』で導き出してみると、香港付近です。
宛名を確認
このような大切な支払い情報に関するメールの冒頭には通常『○◇△ 様』と言ったように『宛名』が書かれていますが、でもこのメールにはその宛名が存在しません。
でも仮にもしこれが本当に Apple からだとすれば、ユーザーの氏名を知っているはずですから宛名が無いのはとても不自然です。
ならどうしてこのような書き方をするのでしょうか?
その原因は、このメールの送信者は受信者の情報をメールアドレスしか知らないわけだから宛名なんて書きようがないからです。
どうせどこかから漏洩したメールアドレスのリストを入手し、そのメール宛に無選別でこういったメールを送信しているのでしょう。
リンク先のドメインを確認
さて、本文の『Apple公式サイトにアクセスしてください』と書かれた部分に付けられた詐欺サイトへのリンクですがURLは以下の通りです。
【h**ps://yunshanggj.com/JDMITF/】(あまりに長いので割愛しました)
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
これまた Apple のドメインとは異なるものが利用されていますね。
先程と同様にこのドメインを割当てているIPアドレスを『aWebAnalysis』さんで取得してみます。
次にこのドメインに関する詳しい情報を『Whois』さんで取得してみます。
この情報が正しければ、このドメインの取得者の所在地は、香港のようです。
割当てているIPアドレスは『43.131.51.149』
『IP調査兵団』でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、ドイツのフランクフルト・アム・マイン付近であることが分かりました。
リンクを辿ってみると、このようなページがどこからもブロックされることなく無防備に放置されていました。
公式サイトとはURLが全く異なるので、これは本物そっくりの偽ログインページです。
当然、ここにIDとパスワードを入力してログインボタンを押してしまうとその情報は詐欺犯に把握され不正ログインが可能となります。
この先のページでこのように、クレジットカードの情報を盗み取られた上で詐欺の被害に遭うことになります。
まとめ
Apple が、偽装したメールアドレスで香港からユーザーにメールを送り、ドイツのフランクフルト・アム・マイン付近に設置されたウェブサーバーにあるサイトに誘導するって絶対おかしいです!
恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんのフィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。
いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;