『詐欺メール』『【Amazonプライム】更新期限が近づいています。お手続きをお忘れなく』と、来た件


★フィッシング詐欺メール解体新書★


スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。


いつもご覧くださりありがとうございます!

☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆
★現在、偽キャンペーンメールが大量発生中、特にポイント付与メールにご注意ください★

  • 件名の見出しを確認
  • メールアドレスのドメインを確認
  • 宛名を確認
  • リンク先のドメインを確認

できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分~10分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。


前書き

相変わらず Amazon を騙った怪しいメールが後を絶ちません、と言うか多すぎます。
あまりに多いので私的にはあまり取り上げたくないのが本心なのですが、なかなかそうも言っておられず今までに取り上げていないものがあればやはりご紹介しておかなければならいと思っています。
今回は、そんな Amazon に成り済ます不審なメールのご紹介となります。

では、今回も詳しく見ていくことにしましょう。


以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。


メール本文


ここから本文
↓↓↓↓↓↓



件名:[spam] 【Amazonプライム】更新期限が近づいています。お手続きをお忘れなく
送信者: “Amazon.co.jp" <order-update@amazon.co.jp>


Amazonプライム会員資格の更新

お客様のAmazonプライム会員資格は 更新を迎えます。

引き続きご利用いただくために、アカウント情報の確認が必要です。

Amazon ログイン

48時間以内にご確認がない場合、アカウントに制限がかかる場合があります。

本メールは自動送信されています。返信はできません。

カスタマーサービス


↑↑↑↑↑↑
本文ここまで



余計なひらがなが入れられているのは意図的でしょうか?(笑)
『プライム会員資格の更新』と言うネタはフィッシング詐欺メールでは相当昔から使われているもので、今に始まったことではありません。
このようなメールを受取ったユーザーは、更新期限が近付いたと勘違いし慌ててリンクに接続し、偽サイトでログイン操作を行い Amazon アカウント情報を盗み取られてしまいます。


件名の見出しを確認

この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。


メールアドレスのドメインを確認

送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は『amazon.co.jp』と公式ドメインが使われています。
でもここは、送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。

では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドです。


Received: from mail0.t-blazers.com (unknown [172.111.148.111])


ここの末尾に記載のIPアドレスは、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません
本来ならここにも『amazon.co.jp』
と書かれなければならないのに、Amazon とは全然異なる『mail0.t-blazers.com』なんてドメインが記載されていますよね。

では、試しにドメイン『mail0.t-blazers.com』を割当てているIPアドレスとこのIPアドレスを比較してみましょう。
こちらが『aWebAnalysis』さんで取得したこのドメインに割当てているIPアドレスです。

いっらり合致したので、この送信者の本当のメールアドレスのドメインは『amazon.co.jp』ではなく『t-blazers.com』です。

このドメインに関する詳しい情報を『Whois』さんで取得してみます。

この情報が正しければ、このドメインの取得者は、日本の方ですが、State 欄に書かれている Arlington はアメリカの都市ですからでたらめな申請を行っていることが分かりますね。

このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を『IP調査兵団』で導き出してみると、ドイツのフランクフルト・アム・マイン付近です。


宛名を確認

このようなサービス継続に関わる大切なメールの冒頭には通常『○◇△ 様』と言ったように『宛名』が書かれていますが、でもこのメールにはその宛名が存在しません。
でも仮にもしこれが本当に Amazon からだとすれば、ユーザーの氏名やハンドル名を知っているはずですから宛名が無いのはとても不自然です。
ならどうしてこのような書き方をするのでしょうか?
その原因は、このメールの送信者は受信者の情報をメールアドレスしか知らないわけだから宛名なんて書きようがないからです。
どうせどこかから漏洩したメールアドレスのリストを入手し、そのメール宛に無選別でこういったメールを送信しているのでしょう。


リンク先のドメインを確認

さて、本文の『Amazon ログイン』と書かれた部分に付けられた詐欺サイトへのリンクですがURLは以下の通りです。
【h**ps://amazing-crete.com/update/】(あまりに長いので割愛しました)
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
結局 Amazon のドメインとは異なるものが利用されていますね。

このドメインに関する詳しい情報を『Grupo』さんで取得してみます。

この情報が正しければ、このドメインの取得者の所在地は佐賀県で、またもや”Arlington”と記載されていますし”dasdas”もどこだかさっぱり分かりません。
氏名も記載がありぼかしてありますが、明らかに日本人ではない名前が書かれていてこれもでたらめでしょうね。

割当てているIPアドレスは『45.130.165.90』
IP調査兵団』でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、詐欺サイトではありがちな、シンガポール付近であることが分かりました。

リンクを辿ってみると、一旦はウイルスバスターにブロックされましたが、解除して進むとこのようなページが開きました。

公式サイトとはURLが全く異なるので、これは本物そっくりの偽ログインページです。
当然、ここにログインしてしまうとその情報は詐欺犯に把握され不正ログインが可能となります。
この先のページで更にクレジットカードの情報を盗み取られた上で詐欺の被害に遭うことになります。


まとめ

Amazon がドイツからユーザーにメールを送り、シンガポール付近に設置されたウェブサーバーにあるサイトに誘導するって絶対おかしいです!

恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんのフィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。

いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;