『詐欺メール』東京ガスから『ガス料金の未払いのご確認ください』と、来た件


★フィッシング詐欺メール解体新書★


スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。


いつもご覧くださりありがとうございます!

☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆

  • 件名の見出しを確認
  • メールアドレスのドメインを確認
  • 宛名を確認
  • リンク先のドメインを確認

できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。


前書き

今回は、昨日のエントリーに引き続き『東京ガス』に成り済ます不審なメールのご紹介となります。

ずっと東京電力の名を騙る怪しいメールが届いていたのですが、ここにきて急に東京ガスが登場してきました。
さて、どのような内容でしょうか。
では、詳しく見ていくことにしましょう。


以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。


メール本文


ここから本文
↓↓↓↓↓↓



件名:[spam] ガス料金の未払いのご確認ください。番号:CZ-65352474730
送信者:"東京ガス株式会社" <TOKYOGAS_Net.Ab1A1@accounts.nintendo.com>


ガス料金未納通知書

お客様

平素より弊社のガスサービスをご利用いただき、誠にありがとうございます。

請求内容
項目                 詳細
請求日   【2025年3月19日】
支払い期限 【2025年3月22日】
未納金額 【1,260円】

支払いの詳細リンク

重要なお知らせ
お支払いが遅れますと、供給を停止させていただく可能性がございます。供給停止を避けるためにも、速やかにお支払いをお願い申し上げます。

お支払い方法
以下のいずれかの方法でお支払いをお願いいたします:

銀行振込
コンビニエンスストアでのお支払い
クレジットカード決済

お問い合わせ
お支払いに関するご不明点がございましたら、弊社カスタマーサポートまでご連絡ください。

東京ガス株式会社

お問合せ: 03-5722-0111 (通話料無料)

COPYRIGHT © TOKYOGAS Co,Ltd ALL RIGHTS RESERVED.


↑↑↑↑↑↑
本文ここまで



東京電力同様、1,260円の未納の利用料金があると書かれていますね。
昨日のエントリーでは80.2円と格安で中途半端な滞納金でしたが、このメールも安いには安いですが、あり得ない金額ではなさそうです。
因みに東京ガスの最低基本料金は759円だそうです。


件名の見出しを確認

この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。


メールアドレスのドメインを確認

送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は『nintendo.com
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。
はい出ました『任天堂』
ほんとこの任天堂さんのドメインが大量の不審なメールで悪用されています。
任天堂のオフィシャルサイトを確認したのですが、特にコメントはありませんね。
因みに東京ガスが利用するメールアドレスのドメインは@tokyo-gas.co.jp』です。
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。

では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドがこちらです。


Received: from C202503181168231.local (unknown [103.45.69.132])


経験上、ここに『C』から始まる数字のlocalドメインが記載されているものは全て詐欺メール。
最近このドメインが多く見られます。

ここの末尾に記載のIPアドレスは、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません
このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を『IP調査兵団』で導き出してみると、香港付近であることが分かりました。
これもReceivedフィールドに『C』から始まる数字のlocalドメインが記載されているものの特徴です。
それにこのIPアドレスは既にブラックリストに登録されて、そのカテゴリは『サイバーアタックの攻撃元』とされています。


宛名を確認

このメールの冒頭には『お客様』と『宛名』が書かれています。
でも仮にもしこれが本当に東京ガスからだとすれば、ユーザーの氏名を知っているはずですからこのような抽象的な宛名はとても不自然です。
ならどうしてこのような書き方をするのでしょうか?
その原因は、このメールの送信者は受信者の情報をメールアドレスしか知らないわけだから宛名なんて書きようがないからです。
どうせどこかから漏洩したメールアドレスのリストを入手し、そのメール宛に無選別でこういったメールを送信しているのでしょう。


リンク先のドメインを確認

さて、本文の『支払いの詳細リンク』と書かれた部分に付けられた詐欺サイトへのリンクですがURLは以下の通りです。
h**ps://mygastokyosd.shop/loggas/
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
これまた『』のドメインとは異なるものが利用されていますね。

aWebAnalysis』さんでこのドメインを割当てているIPアドレスを取得してみます。

このドメインに関する詳しい情報を『Whois』さんで取得してみます。

『Organization』欄には『Super Privacy Service LTD c/o Dynadot』と記載されています。
これは、米国のドメインレジストラ『Dynadot』が提供するドメインプライバシー保護サービスで、このサービスを利用すると、ドメインの登録者の各種情報(名前、住所、電話番号、メールアドレスなど)が公開されるのを防ぐため、その代わりにこのように、Super Privacy Service LTD c/o Dynadotの情報が表示され、スパムや不正アクセスからの保護が強化することができます。
半面最近は、このサービスが藪蛇(やぶへび)になりこういったサイバー犯罪の温床とされることが多く見られます。

割当てているIPアドレスは『165.154.112.38
IP調査兵団』でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、先ほどとは異なるものの再び香港付近であることが分かりました。

リンクを辿ってみると、一旦はウイルスバスターにブロックされましたが、解除して進むと開いたのは『404 Error: Page not found』とだけ書かれた真っ白なページ。
ウイルスバスターにブロックされたことは、以前にここに危険なサイトが存在したことを物語っていますよね。
恐らくこのサイトを設置したレンタルサーバーがその危険を察知して削除したものかと思います。


まとめ

東京ガスが、自社のものではない任天堂のドメインを使ったメールアドレスで、香港からユーザーにメールを送り、さらに香港に設置されたウェブサーバーにあるサイトに誘導するって絶対おかしいです!

恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんのフィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。

いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;