『詐欺メール』『【重要】ETCカード契約更新のご案内』と、来た件
★フィッシング詐欺メール解体新書★
スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。
いつもご覧くださりありがとうございます!
☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆
- 件名の見出しを確認
- メールアドレスのドメインを確認
- 宛名を確認
- リンク先のドメインを確認
できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。
前書き
今回は、『ETC利用照会サービス』に成り済ます不審なメールのご紹介となります。
相変わらずまだやってるんですね、ETC利用照会サービスさんを騙る怪しいメール。
最初にうちのサイトで取り上げたのが2021年9月15日でその時のエントリーは『『詐欺メール』「ETCあなたのアカウントは停止されました!」と、来た件』で、もう4年前。
で、まだ懲りずに送られてくる息の長い詐欺メールです。
では、今回のメールも詳しく見ていくことにしましょう。
以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。
メール本文
ここから本文
↓↓↓↓↓↓
件名:[spam] 【重要】ETCカード契約更新のご案内
送信者:"ETC利用照会サービス" <etc_card.mail0GHs@ccbji.co.jp>
ETC利用照会サービス
【重要】ETCカード契約更新のご案内
平素よりETCカードをご利用いただき、誠にありがとうございます。
▼ 有効期限通知
お客様のETCカード契約は2025年03月15日をもって終了となります。
継続してご利用の場合、以下のいずれかの対応をお願いいたします:
◆ 契約更新手続き
オンラインで更新する
※他社カードに切り替える場合は、
新しいカード情報をこちらから登録してください
【ご注意事項】
・契約終了後もETC無線機の利用に支障はありません
・通行料金のお支払いはクレジットカード会社の規約に準じます
・利用履歴の確認には新規カード登録が必要です
・更新手続きは有効期限の3ヶ月前から可能です
ETC利用照会サービス事務局
受付時間:年中無休 9:00~18:00
TEL:0570-001069(国内)
↑↑↑↑↑↑
本文ここまで
どうやら私のETCカード契約は、明日切れるそうです。
ってか、ETC利用照会サービスさんは、過去の通行料金や通行履歴をオンラインで確認できるサービスを行っているところで、ETCカードの管理は行ってません。
ETCカードは、銀行やクレジットカード会社、通信会社などが発行管理を行うものです。
故にこのメールの内容は、ETC利用照会サービスさんの業務に関係ありません。
件名の見出しを確認
この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。
メールアドレスのドメインを確認
送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は『ccbji.co.jp』
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。
最近ちょくちょくこのドメインを見かけますが、これはETC利用照会サービスさんの物ではなく『コカ・コーラボトラーズジャパン』さんのもの。
因みにETC利用照会サービスさんが利用するメールアドレスのドメインは『@etc-meisai.jp』です。
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。
では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドがこちらです。
Received: from C20250312232205.local (unknown [118.107.17.15])
経験上、ここに『C』から始まる数字のlocalドメインが記載されているものは全て詐欺メール。
最近このドメインが多く見られます。
ここの末尾に記載のIPアドレスは、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません。
このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を『IP調査兵団』で導き出してみると、香港付近であることが分かりました。
これもReceivedフィールドに『C』から始まる数字のlocalドメインが記載されているものの特徴です。
それにこのIPアドレスは既にブラックリストに登録されて、そのカテゴリは『サイバーアタックの攻撃元』とされています。
宛名を確認
このような契約に関する大切なメールの冒頭には、通常『○□△ 様』と言ったように『宛名』が書かれていますが、でもこのメールにはその宛名が存在しません。
でも仮にもしこれが本当にETC利用照会サービスからだとすれば、ユーザーの氏名やハンドル名を知っているはずですから宛名が無いのはとても不自然です。
ならどうしてこのような書き方をするのでしょうか?
その原因は、このメールの送信者は受信者の情報をメールアドレスしか知らないわけだから宛名なんて書きようがないからです。
どうせどこかから漏洩したメールアドレスのリストを入手し、そのメール宛に無選別でこういったメールを送信しているのでしょう。
リンク先のドメインを確認
さて、本文の『オンラインで更新する』と書かれた部分に付けられた詐欺サイトへのリンクですがURLは以下の通りです。
【h**ps://v34sf2.e1r80r5e2r.sbs/s2k6k9g/?M6n0cz=https://www.etc-meisai.jp/index.html/LuPnvYAlM6n0cz2025-03-15LuPnvYAl】
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
これまたETC利用照会サービスのドメインとは異なるものが利用されていますね。
先程と同様にこのドメインに関する詳しい情報を『Grupo』さんで取得してみます。
『Registrant Organization』には『Super Privacy Service LTD c/o Dynadot』と記載されています。
これは、米国のドメインレジストラ『Dynadot』が提供するドメインプライバシー保護サービスで、このサービスを利用すると、ドメインの登録者の各種情報(名前、住所、電話番号、メールアドレスなど)が公開されるのを防ぐため、その代わりにこのように、Super Privacy Service LTD c/o Dynadotの情報が表示され、スパムや不正アクセスからの保護が強化することができます。
半面最近は、このサービスが藪蛇(やぶへび)になりこういったサイバー犯罪の温床とされることが多く見られます。
割当てているIPアドレスは『185.242.234.230』
『IP調査兵団』でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、先ほどとは異なるものの再び香港付近であることが分かりました。
リンクを辿ってみると、このようなページがどこからもブロックされることなく無防備に放置されていました。
公式サイトとはURLが全く異なるので、これは本物そっくりの偽ログインページです。
当然、ここにIDとパスワードを入力してログインボタンを押してしまうとその情報は詐欺犯に把握され不正ログインが可能となります。
この先のページで会員情報の更新と称し更に個人情報やクレジットカードの情報を盗み取られた上で詐欺の被害に遭うことになります。
まとめ
ETC利用照会サービスさんが、自社のものではないコカ・コーラボトラーズジャパンのドメインを使ったメールアドレスで、香港からユーザーにメールを送り、さらに香港に設置されたウェブサーバーにあるサイトに誘導するって絶対おかしいです!
恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんのフィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。
いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;