『詐欺メール』『【重要】電気料金のお支払い延滞に関する最終ご案内』と、来た件
★フィッシング詐欺メール解体新書★
スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。
いつもご覧くださりありがとうございます!
☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆
- 件名の見出しを確認
- メールアドレスのドメインを確認
- 宛名を確認
- リンク先のドメインを確認
できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。
前書き
今回は、『東京電力』に成り済ます不審なメールのご紹介となります。
中部電力管轄の私に、東電から未払い料金の請求が届いています。😓
どうしてこのようなメールが私に届くのか、ちょっと気になるので詳しく見ていくことにしましょう。
以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。
メール本文
ここから本文
↓↓↓↓↓↓
件名:[spam]【重要】電気料金のお支払い延滞に関する最終ご案内
送信者:【東京電力パワーグリッド株式会社】 <tepco_payments_management.mailpLXF@info-recruit-card.jp>
※未払い確認※ 至急ご対応ください
東京電力パワーグリッドをご利用いただき誠にありがとうございます。
お支払い状況の確認
現在、2024年2月分電気料金のお支払いが確認できておりません。(支払期限から7日経過)
▼ 早急な対応が必要な理由
✓ 本日より延滞料金(法定利息)が加算されます
✓ 3日以内にお手続きない場合、サービスの停止手続きへ移行
今すぐお支払い(安全な決済ページへ)
■ 重要注意事項
未払い総額
(最新情報はマイページで確認)
最終期限
2025年03月07日 23:59
■ お問い合わせ先
東京電力パワーグリッド株式会社
お客様サポートデスク
📞 0120-995-007
(受付時間 平日9:00-17:00)
※緊急停電時は24時間対応:03-6375-9803
※ウェブ問い合わせ:サポートフォーム
※本メールは送信専用アドレスから配信されています。
※お心当たりのない場合は不正アクセス報告窓口までご連絡ください。
↑↑↑↑↑↑
本文ここまで
『2024年2月分電気料金のお支払いが確認できておりません』って書かれていますが、管轄外の私にとっては痛くもかゆくもありません。(笑)
末尾の『お客様サポートデスク 0120-995-007』って、お客様サポートデスクじゃなくて『停電・電柱・電線等の設備に関するお問い合わせ』の番号らしいです。
件名の見出しを確認
この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。
メールアドレスのドメインを確認
送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は『info-recruit-card.jp』
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。
ん?このドメインそのまま読むと『インフォ-リクルート-カード』と読めますが、どこにも東電らしさがありませんね。😅
因みに東電が利用するメールアドレスのドメインは『@tepco.co.jp』です。
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。
では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドがこちらです。
Received: from C20250303228911.local (unknown [118.107.17.179])
経験上、ここに『C』から始まる数字のlocalドメインが記載されているものは全て詐欺メール。
最近このドメインが多く見られます。
ここの末尾に記載のIPアドレスは、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません。
ドメイン『info-recruit-card.jp』に関する詳しい情報を『Grupo』さんで取得してみます。
おやおや、このドメインは現在殿IPアドレスも割り当てられていないようです。
当然IPアドレスに割当てられていないドメインは利用できませんので偽装確定。
それにこのドメイン『株式会社リクルート』が取得済みのドメインです。
このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を『IP調査兵団』で導き出してみると、香港付近であることが分かりました。
これもReceivedフィールドに『C』から始まる数字のlocalドメインが記載されているものの特徴です。
それにこのIPアドレスは既にブラックリストに登録されて、そのカテゴリは『サイバーアタックの攻撃元』とされています。
宛名を確認
通常大切なメールの冒頭には『○□△ 様』と言ったように『宛名』が書かれていますが、でもこのメールにはその宛名が存在しません。
でも仮にもしこれが本当に東電からだとすれば、ユーザーの氏名を知っているはずですから宛名が無いのはとても不自然です。
ならどうしてこのような書き方をするのでしょうか?
その原因は、このメールの送信者は受信者の情報をメールアドレスしか知らないわけだから宛名なんて書きようがないからです。
どうせどこかから漏洩したメールアドレスのリストを入手し、そのメール宛に無選別でこういったメールを送信しているのでしょう。
リンク先のドメインを確認
さて、本文の『今すぐお支払い(安全な決済ページへ)』と書かれた部分に付けられた詐欺サイトへのリンクですがURLは以下の通りです。
【h**ps://tepcosfgsf.erewygh.net.in/index-j.html/】
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
これまた東電のドメインとは異なるものが利用されていますね。
先程と同様に『aWebAnalysis』さんでこのドメインを割当てているIPアドレスを取得してみます。
割当てているIPアドレスは『185.242.234.230』
『IP調査兵団』でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、先程とは異なるものの再び香港付近であることが分かりました。
リンクを辿ってみると、このようなページがどこからもブロックされることなく無防備に放置されていました。
公式サイトとはURLが全く異なるので、これは本物そっくりの偽ログインページです。
『請求書をチェックする』ってボタンがあるので押してみます。
えっ、80.2円??😂😂
めちゃ安いじゃないですか(笑)
それに2月26日が期限なのに今日は3月5日ですけど…(;^_^A
『すぐに支払う』と書かれたボタンを押してみると、やっぱり80.2円。
当然、ここにカード情報を入力し確認ボタンを押してしまうと、クレジットカードの情報を盗み取られた上で詐欺の被害に遭うことになります。
まとめ
東電が、自社のものではないドメインを使ったメールアドレスで、香港からユーザーにメールを送り
これまた香港に設置されたウェブサーバーにあるサイトに誘導するって絶対おかしいです!
恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんの
フィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。
いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;