『詐欺メール』『【ご案内】2025年の感謝を込めて、最大10,000円分のJデポをプレゼント!』と、来た件


★フィッシング詐欺メール解体新書★


スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。


いつもご覧くださりありがとうございます!

☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆

  • 件名の見出しを確認
  • メールアドレスのドメインを確認
  • 宛名を確認
  • リンク先のドメインを確認

できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。


前書き

今回は、『株式会社ジャックス』に成り済ます不審なメールのご紹介となります。

またまた偽キャンペーンを騙るメールですね。
今度は、ジャックスカードを発行する『株式会社ジャックス』に扮しています。


以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。


メール本文


件名:[spam] 【ご案内】2025年の感謝を込めて、最大10,000円分のJデポをプレゼント!
送信者 “株式会社ジャックス" <sales@ypcayxb.com>


○□△ 様、

日頃よりジャックスカードをご愛顧いただき、誠にありがとうございます。

2025年を迎え、皆様への感謝の気持ちを込めて、特別なキャンペーンを実施しております。
昨年のご利用実績に基づき、最大10,000円分のJデポをプレゼントさせていただきます。
本キャンペーンは、このメールを受け取ったお客様全員が対象ですので、今すぐ下記のリンクより特典を受け取っていただけます。

【特典の受け取り方法】
────────────────────────────────
1. 下記のリンクをクリックしてください。
2. 登録手続きを完了させると、すぐにJデポ10,000円を受け取ることができます。

▼ 特典を今すぐ受け取る
h**ps://www-jaccs.bcank.com/?get=LjHnS9EKbgmDatB1UTwANu61

【キャンペーン詳細】
────────────────────────────────
– 特典内容:最大10,000円分のJデポ
– 対象カード:すべてのJACCSカード
– キャンペーン期間:2025年2月12日-2025年3月31日

【ご注意事項】
────────────────────────────────
– 本メールは、キャンペーン対象のお客様に送信されています。
– 特典を受け取るためには、24時間以内にリンクをクリックして手続きを完了してください。
– キャンペーン期間中にリンクをクリックして手続きを完了すれば、特典を確実に受け取ることができます。
– 期間終了後、特典は無効となりますので、必ず24時間以内に手続きを完了してください。

【お問い合わせ】
────────────────────────────────
株式会社ジャックス
〒150-0013 東京都渋谷区恵比寿4-1-18
電話番号:0120-96-5833(平日9:00-18:00)
海外からのお問い合わせ:+81-3-6893-1645

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『昨年のご利用実績に基づき、最大10,000円分のJデポをプレゼントさせていただきます』と書かれていますが、私それ以前にジャックスカードなんて持っていませんけど。(笑)
24時間以内にリンクをクリックして手続きを完了するように2度書かれていますが、全然猶予が無いのですね。(^^;)
手続きをするだけで簡単に10,000円分のポイントを付与されるって…
ChatGPTによると、ジャックスカードの会員数は、2024年4月1日時点で623万人。
全員に付与したとすると、会社潰れちゃいますね。😓


件名の見出しを確認

この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。


メールアドレスのドメインを確認

送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は『ypcayxb.com
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。
全然ジャックスを連想できるようなドメインじゃありませんね。
因みにジャックスカードが利用するメールアドレスのドメインは@jaccs.co.jp』です。
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。

では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドがこちらです。


Received: from ypcayxb.com (42.184.96.34.bc.googleusercontent.com [34.96.184.42])


ここの末尾に記載のIPアドレスは、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません
このドメインに関する詳しい情報を『Grupo』さんで取得してみます。

割当てているIPアドレスとReceivedフィールドのIPアドレスが合致したので、この送信者は自身のメールアドレスを偽ることなく何食わぬ顔でこのメールを送信してきたことになります。

このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を『IP調査兵団』で導き出してみると、香港付近であることが分かりました。


宛名を確認

メールの冒頭には『○□△ 様』と『宛名』が書かれていますが、この『○□△』には、受信したメールアドレスのアカウント部(@より前)が書かれています。
おかしいですよね、ジャックスカードならユーザーの氏名を知っているはずです。
ではどうしてこのような書き方をしたのでしょうか?
そりゃそうですよね、このメールの送信者は受信者の情報をメールアドレスしか知らないわけだから宛名なんて書きようがありません。
どうせどこかから漏洩したメールアドレスのリストを入手し、そのメール宛に無選別でこういったメールを送信しているのですから。


リンク先のドメインを確認

さて、本文に直書きされた詐欺サイトへのリンクですが、実際に接続されるサイトのURLは以下の通りです。
h**ps://www-jaccs.bcank.com/plogin
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
これまたジャックスカードのドメインとは異なるものが利用されていますね。

aWebAnalysis』さんでこのドメインを割当てているIPアドレスを取得してみます。

次にこのドメインに関する詳しい情報を『Whois』さんで取得してみます。

この情報が正しければ、このドメインの取得者の所在地は、米国のシカゴです。

割当てているIPアドレスは『172.67.142.84
IP調査兵団』でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、詐欺サイトではありがちなカナダのトロント市庁舎付近であることが分かりました。

リンクを辿ってみると、このようなページがどこからもブロックされることなく無防備に放置されていました。

公式サイトとはURLが全く異なるので、これは本物そっくりの偽ログインページです。

当然、ここにIDとパスワードを入力してログインボタンを押してしまうとその情報は詐欺犯に把握され不正ログインが可能となります。
この先のページで会員情報の更新と称し更に個人情報やクレジットカードの情報を盗み取られた上で詐欺の被害に遭うことになります。


まとめ

恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんの
フィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。

いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;