『詐欺メール』『重要なお知らせ：日本万事達カードの安全強化について』と、来た件
★フィッシング詐欺メール解体新書★
スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。
いつもご覧くださりありがとうございます！
☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆
- 件名の見出しを確認
- メールアドレスのドメインを確認
- 宛名を確認
- リンク先のドメインを確認
できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。
前書き
今回は、『マスターカード』に成り済ます不審なメールのご紹介となります。
ん～。
件名に『日本万事達カード』と書いてあるんですが、これって意味わかります？
何のことだかさっぱりわからないんで、この『万事達』についてChatGPTに問い合わせてみたらこのように返されました。
これによると『万事達』は、中国語圏で『マスターカード』のことのようです。
あれ？どうしてマスターカードが日本語のメールでこのような言葉を使ったのでしょうね？
もうこのメールの無いような何も信じれなくなりました(笑)
以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。
メール本文
件名：[spam] 「重要なお知らせ：日本万事達カードの安全強化について◉CS-97669489756
送信者："Masterカード株式会社" <mastercard_Net.Ab1A1@accounts.nintendo.com>
重要なお知らせ：Masterカード安全強化システムの更新が必要です！
Masterカードをご利用いただき、誠にありがとうございます。
インターネットの高速発展に伴い、未承認のアクセスによるリスクも増加しています。このため、万事達チームはお客様の情報資産を守るために、必要なセキュリティ対策を講じることになりました。
安全強化後の主な利点：
- 強化されたセキュリティ対策により、個人情報をより安全に保護します。
- 新しい機能へのアクセスが可能になり、利便性が向上します。
- アカウントの利用を継続するために必要な措置です。
- 迅速な対応により、アカウントの安全性を確保できます。
- ぜひ、情報を更新してください。更新が行われない場合、アカウントが一時停止される可能性があります。
お客様のMasterカード情報が無効になりました。正常にご利用いただくために、情報を更新してください。
今すぐ情報を更新して安全を守る
※一定期間ご確認いただけない場合、口座取引を制限させていただきます。
■発行者
Masterカード株式会社
〒105-8564 東京都港区芝公園4丁目1-1
お問い合わせはこちら
※本メールの返信用アドレスは配信専用です。
このメールは、『インターネットの高速発展』だとか適当な理由で『Masterカード安全強化システム』の更新が必要と書いてあります。
なんだか取って付けたようなおかしなシステム名ですね。(;^_^A
件名の見出しを確認
この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。
メールアドレスのドメインを確認
送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は『accounts.nintendo.com』
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。
また任天堂のドメインじゃないですか。
毎度毎度書くのも面倒ですが、任天堂ってメール代行業務でも始めたんでしょうか？
様々なカード会社の不審なメールにこのドメインが使われていますよ。
因みに『マスターカード』が利用するメールアドレスのドメインは『mastercard.co.jp』です。
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。
では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドがこちらです。
Received: from C20250222172641.localdomain (unknown [103.45.69.111])
またしても『C』から始まるローカルドメインが記載されていますね。
みんな同一犯の仕業でしょうけど、いったいいくつ不審なメールを書いているのでしょうか？
このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を『IP調査兵団』で導き出してみると、香港付近であることが分かりました。
それにこのIPアドレスは、既に危険なものとしてブラックリスト入りしていて、そのカテゴリは『サイバーアタックの攻撃元』とされています。
宛名を確認
通常大切なメールの冒頭には『○□△ 様』と言ったように『宛名』が書かれています。
でもこのメールにはその宛名が存在しません。
そりゃそうですよね、このメールの送信者は受信者の情報をメールアドレスしか知らないわけだから宛名なんて書きようがありません。
どうせどこかから漏洩したメールアドレスのリストを入手し、そのメール宛に無選別でこういったメールを送信しているのですから。
リンク先のドメインを確認
さて、本文の『今すぐ情報を更新して安全を守る』と書かれた部分に付けられた詐欺サイトへのリンクですがURLは以下の通りです。
【h**ps://mymaster-cardco.shop/master/】
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
これまた『マスターカード』のドメインとは異なるものが利用されていますね。
先程と同様にこのドメインに関する詳しい情報を『Grupo』さんで取得してみます。
この情報が正しければ、このドメインの取得者の所在地はカリフォルニアです。
割当てているIPアドレスは『118.193.47.179』
『IP調査兵団』でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、先程とは異なるものの再び香港付近であることが分かりました。
リンクに接続してみましたが、開いたのは『404 Error: Page not found』とだけ書かれた真っ白なページ。
恐らくこのサイトを設置したレンタルサーバーがその危険を察知して削除したものかと思います。
まとめ
マスターカードが、中国の言葉の入った件名で、任天堂のドメインを使ったメールアドレスで、香港からメールを送るって…
誰がどう見ても異常ですよね！
恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんの
フィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。
いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;