『詐欺メール』『楽天e-NAVIからの【アップデート完了】のお知らせ』と、来た件
★フィッシング詐欺メール解体新書★
スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。
いつもご覧くださりありがとうございます！
☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆
- 件名の見出しを確認
- メールアドレスのドメインを確認
- 宛名を確認
- リンク先のドメインを確認
できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。
前書き
今回は、『楽天』に成り済ます不審なメールのご紹介となります。
時々届くめーりんは全く関係のないこの意味不明な言葉が書かれたメール。
これはもしかしてワードサラダのつもりなのでしょうか？
(ワードサラダとは、文法的には正しいが、意味が通らない文章)
もう見難くて仕方ないのでグレーアウトしておきました。
本文に書かれているのは、不正ログインの疑いがあるのでリンクからアカウント情報を確認するように促すものです。
以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。
メール本文
件名：[spam] <楽天e-NAVIからの【アップデート完了】のお知らせ>
送信者："【楽天カード株式会社】" <rakutep50M@chatwork.com>
楽天[彼女は 今夜 家で 写真を撮る 勉強する。]"> 楽天セキュリティ通知[先生は 午後 山で 音楽を 食べる。]">
配信停止はこちら [友達は 今夜 学校で 手紙を 泣く。]">
[子供たちは 週末に 家で 写真を撮る 勉強する。]">
【重要】楽天アカウントセキュリティ通知
[私は 毎日 カフェで 新聞を読む 読む。]">
平素は楽天サービスをご利用いただき、誠にありがとうございます。
[私は 冬に 公園で 映画を 聞く。]">
当社のセキュリティシステムにより、お客様のアカウントに通常とは異なるアクセスが検出されました。お客様のアカウントとデータの安全を確保するため、以下の手順に従ってアカウント情報の確認をお願いいたします。
[彼女は 毎日 会社で 音楽を 飲む。]">
アカウント情報の確認と更新が必要です
[彼は 昨日 映画館で テレビを見る 笑う。]">
セキュリティ上の理由から、お客様のアカウント情報（特にお支払い方法）の再確認が必要となっております。確認が完了するまで、一部のサービスに制限がかかる場合がございます。
[私たちは 午後 旅行先で ジョギングをする 好き。]">
以下のボタンをクリックし、必要な手順に従ってアカウント情報の確認を完了してください。確認完了後、すべてのサービスが通常通りご利用いただけます。
[あなたは 夏休みに 山で ジョギングをする 泣く。]">アカウント情報を確認する [彼らは 先月 旅行先で 本を 飲む。]">
ご注意： [犬は 今夜 山で ゲームを 勉強する。]">
[あなたは 冬に 事務所で 歌を歌う 作る。]">
このメールは楽天の公式セキュリティ通知です。
お客様の個人情報保護のため、速やかなご対応をお願いいたします。
本メールに心当たりがない場合は、楽天カスタマーサポートまでご連絡ください。
[彼は 週末に レストランで ゲームを 書く。]">
[友達は 毎日 公園で テレビを見る 飲む。]">
[彼女は 先月 家で カメラを持っている 歩く。]">
ご不明な点やご質問がございましたら、下記のお問い合わせ先までお気軽にご連絡ください。
[私は 先月 映画館で ゲームを 勉強する。]">
今後とも楽天サービスをよろしくお願いいたします。
[彼らは 週末に 駅で ジョギングをする 泣く。]">
【お問い合わせ先】
楽天株式会社 カスタマーサポートセンター
電話：0570-66-6910（24時間対応）
オンラインサポートはこちら
このメール、件名には『アップデート完了のお知らせ』とあるのに、本文は不正ログインに関するもの。
ワードサラダが無いとしても件名と本文が乖離していて違和感しかありません。
そして署名欄には『楽天株式会社』と…
この社名は旧社名で、2021年3月30日に現在の正式な社名『楽天グループ株式会社』に社名変更されています。
自社名を間違えるわけがありませんからこのメールの送信者は楽天に関わる人物ではありません。
件名の見出しを確認
この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。
メールアドレスのドメインを確認
送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は『chatwork.com』
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。
皆さんご承知の通り楽天の公式ドメインは『@rakuten.co.jp』です。
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。
では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドがこちらです。
Received: from C20250221172746.local (unknown [156.229.153.103])
ドメイン『chatwork.com』を割当てているIPアドレスとこのReceivedフィールドに記載されているIPアドレスを比較してみましょう。
こちらが『aWebAnalysis』さんで取得したこのドメインに割当てているIPアドレスです。
全然違いますよね、この結果からこの送信者が使ったとされる『chatwork.com』を使ったメールアドレスは偽装であることが断定できます。
このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を『IP調査兵団』で導き出してみると、米国のサンノゼ付近であることが分かりました。
それにこのIPアドレスは既に危険なものとしてブラックリスト入りしていて、そのカテゴリは『サイバーアタックの攻撃元』とされています。
宛名を確認
通常大切なメールの冒頭には『○□△ 様』と言ったように『宛名』が書かれています。
でもこのメールにはその宛名が存在しません。
そりゃそうですよね、このメールの送信者は受信者の情報をメールアドレスしか知らないわけだから宛名なんて書きようがありません。
どうせどこかから漏洩したメールアドレスのリストを入手し、そのメール宛に無選別でこういったメールを送信しているのですから。
リンク先のドメインを確認
さて、本文の『アカウント情報を確認する』と書かれた部分に付けられた詐欺サイトへのリンクですがURLは以下の通りです。
【h**ps://ralutcon.shop/session/】
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
これまた楽天のドメインとは異なるものが利用されていますね。
先程と同様に『aWebAnalysis』さんでこのドメインを割当てているIPアドレスを取得してみます。
割当てているIPアドレスは『』
『IP調査兵団』でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、シカゴ付近であることが分かりました。
リンクを辿ってみると、一旦はGoogleにブロックされましたが、解除して進むと開いたのは『404 Error: Page not found』とだけ書かれた真っ白なページ。
Googleにブロックされたという事は、以前はここに詐欺サイトが存在していたことを示します。
恐らくこのサイトを設置したレンタルサーバーがその危険を察知して削除したものかと思います。
まとめ
恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんの
フィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。
いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;