『詐欺メール』『Amazon.co.jp お客様のご注文がキャンセルされたことをお知らせいたします』と、来た件

★フィッシング詐欺解体新書★

いつもご覧くださりありがとうございます！

・当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます。

1. 件名の見出しを確認
2. メールアドレスのドメインを確認
3. 宛名を確認
4. リンク先のドメインを確認

できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。

突然 Amazon から注文キャンセルのメールが来た！

今回も先回に引き続き『Amazon』に成り済ます不審なメールのご紹介となります。
書かれているのは、支払いが承認されず注文がキャンセルされたことを通知する内容です。

『お支払いの利用承認が得られませんでした』って、なんだか違和感を感じるのは私だけでしょうか？
このような不審メールにケチ付けるつもりはありませんが、私なら『お支払い方法の承認が得られませんでした』と書きます。

件名の見出しを確認

この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。

メールアドレスのドメインを確認

送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は『service.ueds.cn』
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。
ん～、このドメインの末尾は『.cn』ですから中国に与えられた国別ドメインですね。
皆さんご承知の通り Amazon の公式ドメインは『amazon.co.jp』で、Amazonから届くメールアドレスもこのドメインで構成されています。
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。

では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドがこちらです。

このドメインに関する詳しい情報を『Grupo』さんで取得してみます。

ReceivedフィールドのIPアドレスと合致しているので、このメールの送信者は自身のメールアドレスを隠すことなく利用してこのメールを送信してきたことが分かります。
それにこのドメインの持ち主は、これらの調査では頻繁に見掛ける中国の方です。
一体この方はどれだけドメインをお持ちなのでしょうか？
ドメイン取得にもそれなりにお金がかかるので、相当お金持ちなようです。

このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を導き出してみると、米国の マリエッタ付近であることが分かりました。
それにこのIPアドレスは既にブラックリストに登録されて、脅威レベルは『高』でカテゴリは『サイバーアタックの攻撃元』です。

宛名を確認

通常 Amazon からのメールで、商品紹介などのメール以外には必ず冒頭に宛名が記載されています。
でもこのメールにはそれがありません。
このような注文に関する大切なメールで宛名の無いのは不可解でビジネスメールにも違反しています。

リンク先のドメインを確認

さて、本文の『お支払い方法を変更』と書かれた部分に付けられた詐欺サイトへのリンクですがURLは以下の通りです。
【h**ps://sever-ameazon-camerion.labaguetterie.net/apsigninopenid/】
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
これまた『Amazon』のドメインとは異なるものが利用されていますね。

先程と同様にこのドメインに関する詳しい情報を『Grupo』さんで取得してみます。

これも中国の方が取得されているようですが、詳しい内容はプライバシー保護されていて取得できませんでした。
このIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、カナダのトロント市庁舎付近であることが分かりました。

リンクを辿ってみると、このようなページがどこからもブロックされることなく無防備に放置されていました。

これ、Amazon の偽サイトにおける共通事項なのですが、『初めてAmazonをご利用ですか？』の下にある『次に進む』と書かれた白いボタン。
初めて利用するのに『次に進む』ってなんだか違和感がりますよね。
本物のログインページにあるボタンは下図のように『Amazonアカウントを作成する』です。
覚えておいても損は無いと思いますよ！(笑)

当然、ここにIDとパスワードを入力してログインボタンを押してしまうとその情報は詐欺犯に把握され不正ログインが可能となります。
この先のページで会員情報の更新と称し更に個人情報やクレジットカードの情報を盗み取られた上で詐欺の被害に遭うことになります。

まとめ

恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんの
フィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。

いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;