未来のことを過去のように扱う…もしかして未来人から? いつもご覧くださりありがとうございます! まだこれにしがみついているんですね。 『マイナポイント第2弾』はもうずいぶん前に終わってしまった過去のキャンペーン。 政府広報オンラインにもしっかりと記載されています! もうこんなのに騙される人いないと思いますが… あれ? マイナポイント第2弾って去年の9月末で申し込みが終わったよね? もうかれこれ10か月も前の話だよ。 でもどうして今頃こんなの送ってきたんだろうか? それに『お電話によるお問い合わせは、2024年7月28日(木)をもって、 受付を終了いたしました。』 って書いてあるけど、今日が2024年7月16日よ… どうして未来の話なのに終了いたしましたなんでしょう?? 父さん母さん、差出人のメールアドレス見てごらんよ。 マイナポイントは総務省が行ったキャンペーンだから 差出人は総務省の管轄。 ならばドメインは”soumu.go.jp”になるはずだけど ここに書いてあるのはそれとは全く異なる”ndiejdnab.net” だからこのメールはマイナポイント事務局からではないですよ! これは明らかに詐欺メールです! では、このメールを解体し詳しく見ていきましょう! まずはプロパティーから見ていきます。 件名は『[spam] 【重要なお知らせ】現金2万 円プレゼントをゲットしに来てください!』 ご承知の通り件名欄は、差出人が書き込むものですからいくらでも適当に記入できます。 この件名には”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。 このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている ものは全て迷惑メールと判断されたもの。 うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと 否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。 差出人は 『マイナポイント事務局 <guv@ndiejdnab.net>』 皆さんはご存じでしょうか? この差出人欄は完全に自己申告制で、誰でもウソが書けるフィールド。 ですから、ここは信用できない部分です。 僕なりにこのドメインについて調べてみた結果 このドメインは現在ネット上で利用することができない 空きドメインでした。 これが『お名前.com』さんで検索した結果です。 ここにあるように『ご希望のドメインが空いています』って しっかり書いてあるでしょ? 空きドメインは利用することできないのでこのメールアドレスは 偽装されているという結論に達しますね! 中国江蘇省から発信されていた では、このメールが悪意のあるメールであることを立証していきましょうか! まず、このメールのヘッダーソースにある”Received”を確認し調査してみます。 私が愛用のThunderbirdの場合、『表示(V)』⇒『メッセージのソース(O)』と進むと見られますよ。 ここに掲げた”Received”は、ヘッダー内に複数ある”Received”の中で時系列が一番古いもので このメールを差出したデバイスの情報と最初に通過したサーバーの情報が刻み込まれています。 末尾の4つに区切られた数字の集まりはIPアドレスと呼ばれるいわばインターネット上の住所や電話番号で 同じ数字の集まりは世界中に1つしかありません。 因みに、この数字の集まりじゃあまりにも煩雑でわかりにくいので、それに文字を割り当て分かり易くした ものがドメインと呼ばれるものです。 ”Received”の前半のドメイン部分は、往々にして偽装されていることが多いものですが、末尾のIPアドレスは 送信者のデバイスに割当てられたもので偽装することができません。 このIPアドレス”112.2.149.61”を元に送信に使われた回線情報とその割り当て地を『IP調査兵団』さんで 確認してみます。 (※IPアドレスから導き出された位置情報は、必ずしもそれほど正確ではありません) 代表地点として地図に立てられたピンの位置は 中国 江蘇省 南通市 崇川区 付近。 あくまで大雑把な代表地点なのをお忘れなく。 そして送信に利用されたプロバイダーも中国の 『 China Mobile Communications Corporation』 このメールは、この付近に設置されたデバイスから発信され このプロバイダーのメールサーバーを介して 届けられたようですがまさか総務省がこんなところからね… 既に危険なIPアドレスとして周知済み では引き続き本文。 このメールは詐欺メールですから詐欺サイトへのリンクが付けられています。 そのリンクは『■ご利用確認はこちら』って書かれたところに付けられていて、 そのリンク先をコンピュータセキュリティブランドのトレンドマイクロの『サイトセーフティーセンター』で 検索するとその危険度はこのように評価されていました。 既に『フィッシングサイト』としてしっかりブラックリストに登録済みですね。 このURLで使われているドメインは”www.asnise.shop” このドメインを割当てているIPアドレスの情報を『WebAnalysis』さんで取得してみます。 このドメインを割当てているIPアドレスは”43.153.166.148” このIPアドレスを元にサイト運営に利用されているホスティングサービスとその割り当て地を 再び『IP調査兵団』さんで確認してみます。 (※IPアドレスから導き出された位置情報は、必ずしもそれほど正確ではありません) 見てください! このIPアドレスは既に危険なものとしてセキュリティー企業界隈では 周知されているようで『脅威レベル:高』と書かれていますよ! そして代表地点として地図に立てられたピンの位置は 『日本大学鶴ヶ丘高等学校総合グラウンド 研修館』付近です。 こちらもあくまで大雑把な代表地点。 利用されているホスティングサービスは中国に拠点を置く 『Shenzhen Tencent Computer Systems Company Limited』 この辺りに設置されたウェブサーバーに、リンク先の詐欺サイトは 構築されているようですね。 危険だと聞かされると余計に見に行きたくなるのが人間のサガ…(;^_^A それを承知で、しっかりとセキュリティーの整った環境下で見に行ってみました。 これは前良く見掛けたマイナポイントの申し込みページの偽サイトです。 下の方にスクロールしてみると… おいおい、『ミナポイント』ってなんだよ! マイナポイントの話じゃなかったんかよ… 相変わらず『ミナポイント』ですか。 間違いに気が付いていないのかそれとも直す気が無いのか… ここから先はウイルスバスターに頑なにブロックされて 確認することはできませんでした。 まとめ 他に目新しいネタが無いとは言え10か月も前に終了したキャンペーンをいつまで引きずれば 気が済むのでしょうね? もう誰も騙されませんよ! 恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんの フィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。 次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。 いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^; |