『詐欺メール』『メールボックスのサイズがクォータ制限に達しました』と、来た件

迷惑メール
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サーバー管理者に宛てた怪しいメール
※ご注意ください!
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速にをもっとうにご紹介しています。

このようなメールを受け取っても絶対に本文中のリンクをクリックしてはいけません!
リンク先は正規サイトを模した偽のコピーサイトで、フォームにアカウント情報や
クレジットカードの入力させそれらの情報を詐取しようとします。
被害に遭わないために絶対にリンクはクリックせず、どうしても気になる場合は
ブックマークしてあるリンクを使うかスマホアプリを
お使いになってログインするよう
心掛けてください!
また、気が付かずにログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。

★フィッシング詐欺解体新書★

作者はどうやら日本人じゃない

『lT-Update』って差出人から『メールボックスのサイズがクォータ制限に達しました』と書かれた
メールが届きました。

クォーター制限に達しましたって難しい言葉使っていますが、要は容量制限まで達したってことかな?
それより『lT-Update』ってどなたです?
私、そんな存在知りませんけどどちら様なのでしょうか?

なんか、ぱっと見句読点が『、』と『,』しか使われていませんが『。』の存在を知らない方
なのでしょうか?(笑)
それに最終行の『このメールはに送信されました *****@*****.**』って日本語が成立していませんけど。
この方どう見ても日本の方ではなさそうですね。

では、このメールを解体し詳しく見ていきましょう!
まずはプロパティーから見ていきましょう。

件名は『Action Access Mailbox/Exceeded *****@*****.*** Tuesday, October 3, 2023』
ご承知の通り件名欄は、差出人が書き込むものですからいくらでも適当に記入できます。
この件名には”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。

差出人は
『lT-Update <admin@artofebiz.com>』
皆さんはご存じでしょうか?
この差出人欄は完全に自己申告制で、誰でもウソが書けるフィールド。
ですから、ここは信用できない部分です。

次の項でメールアドレスに用いられているドメイン”artofebiz.com”から差出人を
推測してみることにします。


アイスランドにあるサーバーから

まず、このメールのヘッダーソースにある”Received”を確認し調査してみます。
私が愛用のThunderbirdの場合、『表示(V)』⇒『メッセージのソース(O)』と進むと見られますよ。

Received:『from jer554k.artofebiz.com (jer554k.artofebiz.com [103.125.216.156])』

この”Received”に記載のIPアドレスは差出人が利用したメールサーバーに割当てられたもの。
では、メールアドレスにあったドメイン”artofebiz.com”が差出人本人のものなのかどうかを調べてみます。

これがアイスランドのレイキャビックで管理されているドメイン”artofebiz.com”の登録情報です。
これによると”103.125.216.156”がこのドメインを割当てているIPアドレス。
Received”のIPアドレスと全く同じ数字なのでこのメールアドレスはご本人さんのもので
間違いなさそうです。

Received”は、このメールが通過してきた各受送信サーバーが自身で刻む自局のホスト情報です。
ここに掲げた”Received”はこのメールが最初に通過したサーバーのもの。
すなわち、差出人が使った送信サーバーの自局情報。
記載されている末尾の数字”103.125.216.156”は、そのサーバーのIPアドレスになります。
これを紐解けば差出人の素性が見えてきます。
このIPアドレスを元に送信に使われた回線情報とその割り当て地を確認してみます。

送信に利用されたのは、『Marketingboys B.V』と言うプロバイダーです。

位置情報は、IPアドレスを元にしているので、かなりアバウトな位置であることを
ご承知いただいた上でご覧ください。

代表地点としてピンが立てられたのは、『東京都品川区東品川』付近です。
このメールは、この付近に設置されたメールサーバーを介して私に届けられたようです。


サーバー管理者が標的

では引き続き本文。

注意 : ****@*****.***

メールボックスのサイズがクォータ制限に達しました
クォータを超えないように、ログインしてクォータを更新してください

メールクォータを更新する

*注意: メールクォータの更新の失敗 : メールを送受信できなくなります
*これは自動化されたメッセージです返信しないでください**

宜しくお願いします,
**** 管理者

このメールは詐欺メールですから詐欺サイトへのリンクが付けられています。
そのリンクは『メールクォータを更新する』って書かれたところに付けられていて
リンク先の『Nortonセーフウェブレポート』での判定はこのようにレポートされていました。

既にしっかりブラックリストに登録済みですね。
『悪質なソース/マルネット』と書いてありますからやはり危険なサイトのようです。

このURLで使われているドメインは、サブドメインを含め”webmail.zoholandingpage.eu
このドメインは”.eu”とあるので『ヨーロッパ連合』のドメインですね。

このドメインを割当てているIPアドレスの情報を取得してみます。

このドメインを割当てているIPアドレスは”185.230.212.150
このIPアドレスを元にサイト運営に利用されているホスティングサービスとその割り当て地を確認してみます。

利用されているホスティングサービスは『Zoho-Cloud』

こちらもIPアドレスを元にしているので、アバウトな位置であることをご承知いただいた上で
ご覧ください。
今度ピンが立てられたのは、オランダアムステルダム南方にある『ユトレヒト』付近。
この辺りに設置されたウェブサーバーに、リンク先の詐欺サイトは構築されているようです。

危険だと聞かされると余計に見に行きたくなるのが人間のサガ…(;^_^A
それを承知で、しっかりとセキュリティーの整った環境下で見に行ってみました。

この手のメールサーバー絡みの詐欺メールの場合毎回出てくるActiveMailと言うウェブメーラーの
ログイン画面です。
普通ここにログインするのは、サーバー管理者になるので、このメールはサーバー管理者を標的にした
乗っ取り目的のもの。
ここにユーザーネームとパスワードを入力してログインボタンを押してしまうと、その情報が詐欺師に
流れてしまいサーバーが乗っ取られてしまいます。
乗っ取ったサーバをどうするのかというと、そのサーバーは、今回のような悪意のある詐欺メールを
送ったり、詐欺サイトを構築したりして悪事をはたらく温床とされてしまいます。


まとめ

恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんの
フィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。

いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;


こういった詐欺まがいのブラッキーなメールは、本文中のリンクをクリックしないことが大切!
そしてOS付随のセキュリティーは充てにせず、必ず自身でセキュリティーソフトを導入し
防御することが大切です。
丸腰の方、躊躇しないで「ポチっ」としてご安全に!(*^^*)

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