| 早朝ショッピング早朝6時から7時にかけて「エポスカード」を騙る詐欺メールがバタバタと3通届きました。
  件名は異なるものの書いてある内容はどれも同じでこのように書かれています。
  3種類の件名でしたが、書いてあるのは利用金額の確認のようで、3つ目の「お支払い方法変更のご案内」と言うのは的外れな件名ですね。
 それはそうとして、このメールは意図しないカード利用を提示して、不審に思ったカードユーザーをリンクに誘い込み個人情報やカードの情報を盗み取ろうとするものです。
 まだ夜が明けきらぬ早朝にショッピングですか…(;^_^A
 ま、私はエポスカードを持ち合わせていないのでこんなメールいくらいただいたところで
 痛くもかゆくもありませんけどね。(笑)
 では、このメールを解体し詳しく見ていきましょう!まずはプロパティーから見ていきましょう。
 件名は「[spam] エポスカード お支払い金額確定のご案内」ご承知の通り件名欄は、差出人が書き込むものですからいくらでも適当に記入できます。
 この件名には”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
 このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
 ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
 うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
 否応なしに「迷惑メール」フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。
 差出人は「”エポスカード” <info@eposcard.co.jp>」
 皆さんはご存じでしょうか?
 この差出人欄は完全に自己申告制で、誰でもウソが書けるフィールド。
 ですから、ここは信用できない部分です。
 使われているドメインは”eposcard.co.jp”これはエポスカードさんの正規ドメインです。
 でもこのメールは明らかに悪意のあるメールなのでこのメールアドレスは偽装されています。
 その辺りを次の項で詳しく見ていきます。
 
 ”Received”からウソを見破るでは、このメールがフィッシング詐欺メールであることを立証していきましょうか!まず、このメールのヘッダーソースの”Received”を確認し調査してみます。
 私が愛用のThunderbirdの場合、「表示(V)」⇒「メッセージのソース(O)」と進むと見られますよ。
    | Received:「from ublzcvzb (unknown [72.219.163.144])」 |  先に書いた通り”Received”に記載のIPアドレスは差出人が利用したメールサーバーのもの。このIPアドレスが差出人のメールアドレスのドメインに割当てられているものと一致すれば
 メールアドレスの偽装は無かったことが証明されますが、そうでない場合、特定電子メール法
 違反となり処罰の対象とされます。
 ※特定電子メール法違反・個人の場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金
 ・法人の場合、行為者を罰する
 では、メールアドレスにあったエポスカードさんの正規ドメイン”eposcard.co.jp”について調べてみます。
  ”61.204.227.144”がこのドメインを割当てているIPアドレス。これは本来”Received”に記載のあるIPアドレスと同じでなけれならないのですが、それとは全く異なります。
 (偶然末尾の”144”は合っていますが…)
 これでアドレス偽装は確定。
 やっぱりウソのメールアドレスだったんですね!
 この方にはしっかり罪を償っていただかなければなりませんね!
 ”Received”は、このメールが通過してきた各受送信サーバーが自身で刻む自局のホスト情報です。
 ここに掲げた”Received”はこのメールが最初に通過したサーバーのもの。
 すなわち、差出人が使った送信サーバーの自局情報。
 記載されている末尾の数字は、そのサーバーのIPアドレスになります。
 これを紐解けば差出人の素性が見えてきます。
 ”Received”のIPアドレス”72.219.163.144”は、差出人が利用しているメールサーバーのもの。
 このIPアドレスを元に送信に利用された回線の情報と割り当て地を確認してみます。
 
  メール送信に利用されたのは、アメリカのケーブルテレビプロバイダーの「Cox Communication」それにこのIPアドレスには”cox.net”と言うドメインが割り当てられているようです。
 次に割り当て地。IPアドレスを元にしているので、かなりアバウトな位置であることをご承知いただいた上でご覧ください。
 代表地点としてピンが立てられたのは、「アメリカ カリフォルニア州 アーバイン」付近です。このメールは、この付近に設置されたメールサーバーを介して私に届けられたようです。
 
 詐欺サイトは今現在も稼働中では引き続き本文。    | エポスカードをご利用のお客様へ このたびはエポスカードをご利用いただき、誠にありがとうございます。下記のご利用照会がございましたので、お知らせいたします。
 ※本メールは、ご利用・請求を確定するものではありません。 ご利用日時:2023/05/30 03:28ご利用場所:国内加盟店ショッピング(通販・ネットショッピングなどでのご利用)
 ご利用金額:9,860円
 ご利用の覚えがない場合は、下記よりご本人様のカードのご利用内容についてのご確認をお願いいたします。 >カードのご利用確認のお知らせについてはこちら <ご注意点>※1.本サービスは、お客様のエポスカードのご利用照会が行われた場合、
 エポスNETにご登録いただいているメールアドレスへお知らせするサービスです。
 ※2.ご契約キャンセルとなった場合のお取消し情報は配信されません。 ※3.エポスVisaプリペイドカード及びエポスバーチャルカードのご利用分も含みます。 |  利用金額が9,860円と微妙なところを攻めてきますね。(笑) このメールは詐欺メールですから詐欺サイトへのリンクが付けられています。そのリンク部分を分かりやすいように赤字にしておきました。
 そのリンク先のURLをGoogleの「セーフブラウジングのサイトステータス」で評価を確認してみました。
 
  ステータスからすると、やはり相当危険なサイトのようです。 このURLで使われているドメインは、サブドメインを含め”www.epcosard.co.jp.v9357.cn””epcosard.co.jp”とエポスカードさんの正規ドメインが使われているようにも見えますが、このURLでの
 ドメイン部分は”v9357.cn”ですからお間違いないように!
 このドメインにまつわる情報を取得してみます。
  取得者は、こういった調査でよく見かける中国の企業です。そしてこのドメインを割当てているIPアドレスは”155.94.158.197”
 このIPアドレスもその割り当て地を確認してみます。
 
  こちらもIPアドレスを元にしているので、アバウトな位置であることをご承知いただいた上でご覧ください。
 この斜めの道が交わる場所もこの手の調査でよく見かける場所で、ロサンゼルスのリトルトーキョーに
 ほど近い所。
 フィッシング詐欺サイトは、この付近に密集しています!
 この辺りに設置されたウェブサーバーに、リンク先の詐欺サイトは構築されているようです。
 危険と言われると見に行きたくなるのが人情と言うもの。安全な方法でリンク先の詐欺サイトに調査目的で訪れてみました。
 
  Googleやウイルスバスターに何度かブロックされた先に開いたのは、ご覧の通りエポスカード会員専用のエポスNetへのログイン画面。
 当然偽サイトなのでログインしてはいけません!
 ログインすることで、アカウント情報が盗み取られ、その先で個人情報やカードの情報まで聞き出されて詐欺が成立してしまいます。
 
 まとめ詐欺グループは、なんだかんだと手を変え品を変えて何とか騙そうとメールを送ってきます。でもそのメールには、差出人のメールアドレスやリンク先サイトのURLに必ずヒントが潜んでいます。
 ちょっとした知識を付けることで未然に被害を防ぐことができますのでご参考になさってください。
 恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんのフィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
 次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。
 いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^; |