事前に連絡も無く一方的に利用制限って
ほんと詐欺メールってのは波があって、Amazonばかりが次々届いたり三井住友UFJ銀行ばかりだったり。
そして現在のトレンドは「ファミペイ」のようで、今回ご紹介しるのもその詐欺メールとなります。
どうやら私の「ファミペイ」の利用を一時的に制限しているようです。
「不正利用防止および利用者保護の観点」かなんだか知りませんが、事前に連絡も無く一方的に
利用制限するなんて「ファミペイ」に限らずスマホ決済ではありえないことです。
それ以前に私、「ファミペイ」使っていませんし…(笑)
このメールは、ユーザー認証を理由にリンクへ誘い込み、個人情報やカード情報を盗もうとする
詐欺メールでは多く見られる常とう手段が使われています。
だいたいこのようにユーザーにとって大変重要なメー
このようなメールは絶対信じてはいけません!
では、このメールを解体し詳しく見ていきましょう!
まずはプロパティーから見ていきましょう。
件名は
「[spam] 【ファミペイ】重要なお知らせ [メールコード Fm4988186175]」
ご承知の通り件名欄は、差出人が書き込むものですからいくらでも適当に記入できます。
末尾の数字はランダム関数が導き出した適当な数字の羅列。
この件名には”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに「迷惑メール」フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。
差出人は
「"FamiPay" <info@family.co.jp>」
皆さんはご存じでしょうか?
この差出人欄は完全に自己申告制で、誰でもウソが書けるフィールド。
ですから、ここは信用できない部分です。
”info@family.co.jp”なんてファミリーマートさんの正規ドメインを使ったメールアドレスを
記載していますが、件名に”[spam]”とあるのでこのメールは詐欺メール故に偽装の疑いがあります。
その辺りを含め、次の項で見ていくことにしましょう。
ファミマが天安門付近のメールサーバーを使う?
では、このメールがフィッシング詐欺メールであることを立証していきましょうか!
まず、このメールのヘッダーソースを確認し調査してみます。
私が愛用のThunderbirdの場合、「表示(V)」⇒「メッセージのソース(O)」と進むと見られますよ。
ソースから抜き出した「フィールド御三家」がこちらです。
Return-Path: 「rsx@family.co.jp」
”Return-Path”は、このメールが何らかの障害で不達に終わった際に返信される
メールアドレスです。
一般的には、差出人と同じメールアドレスが記載されますが、ここは誰でも簡単に
偽装可能なフィールドなのであてにできません。
|
Message-ID:「808B36938D786CEA384D1F5519311885@family.co.jp」
”Message-ID”は、そのメールに与えられた固有の識別因子。
このIDは世の中に1つしかありません。
”@”以降は、メールアドレスと同じドメインか若しくはデバイス名が入ります。
ここも偽装可能で鵜呑みにはできません。
|
Received:「from family.co.jp (unknown [120.48.182.17])」
”Received”は、このメールが通過してきた各受送信サーバーが自身で刻む
自局のホスト情報です。
ここに掲げた”Received”はこのメールが最初に通過したサーバーのもの。
すなわち、差出人が使った送信サーバーの自局情報。
記載されている末尾の数字は、そのサーバーのIPアドレスになります。
|
この差出人は、あくまで自分のドメインは”family.co.jp”と言い張るようですね。
ならばその鼻っ柱をへし折ってやりましょうか!
先に書いた通り”Received”に記載のIPアドレスは差出人が利用したメールサーバーのもの。
このIPアドレスが差出人のメールアドレスのドメインに割当てられているものと一致すれば
メールアドレスの偽装は無かったことが証明されますが、そうでない場合、特定電子メール法
違反となり処罰の対象とされます。
※特定電子メール法違反
・個人の場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金
・法人の場合、行為者を罰する
では、メールアドレスにあったドメイン”family.co.jp”について調べてみます。
もちろんこのドメインはファミリーマートさんの正規ドメインです。
そして”202.232.114.4”がこのドメインを割当てているIPアドレス。
本来同じでなけれならない”Received”のIPアドレスが”120.48.182.17”ですから全く異なります。
これでアドレス偽装は確定。
この方にはしっかり罪を償っていただかなければなりませんね!
「フィールド御三家」の中で一番重要なのは”Received”
これを紐解けば差出人の素性が見えてきます。
”Received”のIPアドレス”120.48.182.17”は、差出人が利用しているメールサーバーのもの。
このIPアドレスを元にその危険度、プロバイダー情報、割り当て地を確認してみます。
脅威レベルが「高」と記載があるのでこのIPアドレスは、既に危険なものと認識されているようです。
そして利用されたプロバイダーは「Baiduと書かれているので、中国の「百度」が使われたようです。
次に割り当て地。
IPアドレスを元にしているので、かなりアバウトな位置であることをご承知いただいた上でご覧ください。
代表地点としてピンが立てられたのは、フィッシング詐欺メールの一大生産地の北京にある
「天安門広場東側」付近です。
このメールは、この付近に設置されたメールサーバーを介して私に届けられたようです。
詐欺サイトドメインはいつも同じ企業の持ち主
では引き続き本文。
このたびはファミペイのご利用に際し、ご不便をおかけし申し訳ございません
ファミペイグループでは、不正利用防止および利用者保護の観点より、一時的にご利用を制限または、一部のお店や購入される商品によっては決済をご利用いただけない場合がございます。
本人確認の強化を行なっております。
「24時間以内」に下記リンクより認証を完了させてください。
■ ファミペイ サインイン
お客さまにはご不便をおかけし誠に恐れ入りますが、皆さまに安心・安全にご利用いただくための対応となっております。
なお、当社の判断基準や詳細についてはご案内ができかねますことをご了承ください。
ご理解とご協力をお願いするとともに、今後ともファミペイをよろしくお願いいたします。 |
このメールは、フィッシング詐欺メールなので詐欺サイトへのリンクが付けられています。
そのリンクは本文内に複数個所付けられていて、リンク先のURLとトレンドマイクロの
「サイトセーフティーセンター」での危険度評価がこちらです。
このように既に危険サイトと認識されており、ブラックリストに登録済み。
そのカテゴリは「フィッシング」と書かれています。
このURLで使われているドメインは、サブドメインを含め”www.famipay.famidlgli.tianqi168.cn”
またしても中国のドメイン…
このドメインにまつわる情報を取得してみます。
またこの企業名の会社がこのドメインの持ち主。
「ファミペイ」騙りの詐欺サイトの持ち主はいつもこの企業の名前が出てきます。
このドメインを割当てているIPアドレスは”192.3.223.214”
このIPアドレスを元にその割り当て地を確認してみます。
こちらもIPアドレスを元にしているので、アバウトな位置であることをご承知いただいた上で
ご覧ください。
代表地点としてピンが立てられのは、カナダのハミルトン付近。
この辺りに設置されたウェブサーバーに、リンク先の詐欺サイトは構築されているようです。
危険と言われると見に行きたくなるのが人情と言うもの。
安全な方法でリンク先の詐欺サイトに調査目的で訪れてみました。
これは先日来ご紹介した「ファミペイ」騙りのものと同じです。
そりゃそうですよね、ドメインの持ち主同じですからね!
詐欺サイトですから絶対にログインしてはいけませんよ!!
まとめ
続きますねぇ「ファミペイ」騙りが…
ご利用者の方、お気を付けください。
恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんの
フィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。
いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^; |