私、ファミペイ持っていませんが… ゴールデンウィークまであと1週間と迫ってきましたね。 皆さんはもう計画をお建てになっているでしょうか? 私と言えば、無計画の行き当たりばったり人間なので、これと言って予定も無くカレンダーは真っ白です。 まあきっと暇に任せてブログの管理でもしていることでしょう(笑) さて今回ご紹介する詐欺メールは、ファミリーマートで利用できるファミペイを騙る物。 因みに私、ファミペイ持っていません…(;^_^A  メールボックスには全く同じ本文内容でこのように「【重要なお知らせ】ファミペイ ご利用確認のお願い」 と言う件名と、もう一つ「【ファミペイ】お支払い金額確定のご案内」と言う件名のものが到着。 今回は、時系列の新しい前者をご紹介してみます。 書いてある内容は、これまで何度もご紹介したことのある「第三者不正利用」を疑うテンプレートを 使ったものになっています。 では、このメールを解体し詳しく見ていきましょう! まずはプロパティーから見ていきましょう。 件名は 「[spam] 【重要なお知らせ】ファミペイ ご利用確認のお願い [メールコード Fm4272163497]」 ご承知の通り件名欄は、差出人が書き込むものですからいくらでも適当に記入できます。 この件名には”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。 このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている ものは全て迷惑メールと判断されたもの。 うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと 否応なしに「迷惑メール」フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。 差出人は 「”ファミマデジタルワン” <info@family.co.jp>」 皆さんはご存じでしょうか? この差出人欄は完全に自己申告制で、誰でもウソが書けるフィールド。 ですから、ここは信用できない部分です。 「ファミマデジタルワン」は、ファミリーマートグループ企業で電子マネーを中心に決済や 収納代行サービスを行う会社です。 ”family.co.jp”は確かに「ファミリーマートグループ」のドメインですが、件名に”[spam]”と あるのでこのメールは詐欺メール故に偽装の疑いがあります。 その辺りを含め、次の項で見ていくことにしましょう。 ファミマが中国のプロバイダーを? では、このメールがフィッシング詐欺メールであることを立証していきましょうか! まず、このメールのヘッダーソースを確認し調査してみます。 私が愛用のThunderbirdの場合、「表示(V)」⇒「メッセージのソース(O)」と進むと見られますよ。 ソースから抜き出した「フィールド御三家」がこちらです。 Return-Path: 「ayih@family.co.jp」 ”Return-Path”は、このメールが何らかの障害で不達に終わった際に返信される メールアドレスです。 一般的には、差出人と同じメールアドレスが記載されますが、ここは誰でも簡単に 偽装可能なフィールドなのであてにできません。 | Message-ID:「7B740C01A51223FB2571245299D8B7D9@family.co.jp」 ”Message-ID”は、そのメールに与えられた固有の識別因子。 このIDは世の中に1つしかありません。 ”@”以降は、メールアドレスと同じドメインか若しくはデバイス名が入ります。 ここも偽装可能で鵜呑みにはできません。 | Received:「from family.co.jp (unknown [106.13.70.158])」 ”Received”は、このメールが通過してきた各受送信サーバーが自身で刻む 自局のホスト情報です。 ここに掲げた”Received”はこのメールが最初に通過したサーバーのもの。 すなわち、差出人が使った送信サーバーの自局情報。 記載されている末尾の数字は、そのサーバーのIPアドレスになります。 | この差出人は、あくまで自分のドメインは”family.co.jp”と言い張るようですね。 ならばその鼻っ柱をへし折ってやりましょうか! 先に書いた通り”Received”に記載のIPアドレスは差出人が利用したメールサーバーのもの。 このIPアドレスが差出人のメールアドレスのドメインに割当てられているものと一致すれば メールアドレスの偽装は無かったことが証明されますが、そうでない場合、特定電子メール法 違反となり処罰の対象とされます。 ※特定電子メール法違反 ・個人の場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金 ・法人の場合、行為者を罰する では、メールアドレスにあったドメイン”family.co.jp”について調べてみます。  当然ちゃんと「株式会社ファミリーマート」さんの持ち物です。 そして”202.232.114.4”がこのドメインを割当てているIPアドレス。 本来同じでなけれならない”Received”のIPアドレスが”106.13.70.158”ですから全く異なります。 これでアドレス偽装は確定。 この方にはしっかり罪を償っていただかなければなりませんね! 「フィールド御三家」の中で一番重要なのは”Received” これを紐解けば差出人の素性が見えてきます。 ”Received”のIPアドレス”106.13.70.158”は、差出人が利用しているメールサーバーのもの。 このIPアドレスを元にその回線情報と割り当て地を確認してみます。  利用されたプロバイダーは、中国最大の検索エンジンを提供する「Baidu(百度)」 差出人はこちらの回線を利用してメールを配信している模様。 次に割り当て地の情報。 IPアドレスを元にしているので、かなりアバウトな位置であることをご承知いただいた上でご覧ください。 代表地点としてピンが立てられたのは、フィッシング詐欺メールの一大生産地の北京にある 「天安門広場東側」付近です。 このメールは、この付近に設置されたメールサーバーを介して私に届けられたようです。 ファミリーマートがわざわざ中国のプロバイダーを利用して天安門広場付近にあるサーバーを介して ファミペイユーザーにメールを送るなんて誰が信じるのでしょうか?(笑) リンク先はGoogle検索ページ では引き続き本文。 【ファミペイ】利用いただき、ありがとうございます。 このたび、ご本人様のご利用かどうかを確認させていただきたいお取引がありましたので、誠に勝手ながら、カードのご利用を一部制限させていただき、ご連絡させていただきました。 つきましては、以下へアクセスの上、カードのご利用確認にご協力をお願い致します。 お客様にはご迷惑、ご心配をお掛けし、誠に申し訳ございません。 何卒ご理解いただきたくお願い申しあげます。 ご回答をいただけない場合、カードのご利用制限が継続されることもございますので、予めご了承下さい。 ■ ご利用確認はこちら ご不便とご心配をおかけしまして誠に申し訳ございませんが、 何とぞご理解賜りたくお願い申しあげます。 | いやと言う程見てきた【】内の企業名を変更するだけでいくらでも使いまわしのできる テンプレートを利用した本文です。 このメールは、フィッシング詐欺メールなので詐欺サイトへのリンクが付けられています。 そのリンクは「■ ご利用確認はこちら」って書かれたところに張られていますが、このリンクは ”https://www.google.com/”とGoogle検索のトップページに接続されるように仕組まれていて 詐欺サイトへは接続されません。 と言うことは、このメールはどうやらいたずら目的の愉快犯のようです。 同じ本文で送られてくるファミペイを騙るいくつかのメールも確認しましたが、やはりどれも 同じようにGoogle検索のトップページに接続されました。 まとめ 今回は、いたずら目的の紛らわしい迷惑メールの類だったようです。 でも本当に詐欺目的のメールが恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量に発信され たくさんのフィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。 次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。 いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^; |