『詐欺メール』「[ソニー銀行]ソニー銀行からのお知らせ」と、来た件

迷惑メール
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今週のトレンドは「ソニー銀行」
※ご注意ください!
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速にをもっとうにご紹介しています。

このようなメールを受け取っても絶対に本文中のリンクをクリックしてはいけません!
リンク先は正規サイトを模した偽のコピーサイトで、フォームにアカウント情報や
クレジットカードの入力させそれらの情報を詐取しようとします。
被害に遭わないために絶対にリンクはクリックせず、どうしても気になる場合は
ブックマークしてあるリンクを使うかスマホアプリを
お使いになってログインするよう
心掛けてください!
また、気が付かずにログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。

★フィッシング詐欺解体新書★

ソニー銀行のメールアドレスが七変化

先回のエントリーでも少しだけお話ししましたが、詐欺メールの今週のトレンドは「ソニー銀行」
週明けから立て続けに続々と送られてきています。

これは、昨夜退社時から今朝の出社までに届いていた「ソニー銀行」を騙る詐欺メールの一覧です。

何の受付番号か知りませんが、件名にある末尾の数字を微妙に変えてきています。(笑)
これらの差出人は、”cuwjc@hjmfbdt.com”や”jdfcu@japcm.com”なんて見慣れないものや
”banking@sonybank.net”などとそれらしいものと”userida@AEON.org”なんて馬鹿げたものまで
様々です。
その中から、今回はこのメールを解体し詳しく見ていきましょう!

まずはプロパティーから。

件名は
「[spam] [ソニー銀行]ソニー銀行からのお知らせ 受け付け番号:72673847」
ご承知の通り件名欄は、差出人が書き込むものですからいくらでも適当に記入できます。
この件名には”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに「迷惑メール」フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。

差出人は
「”banking” <banking@sonybank.net>」
皆さんはご存じでしょうか?
この差出人欄は完全に自己申告制で、誰でもウソが書けるフィールド。
ですから、ここは信用できない部分です。

残念ですね~、”sonybank.net”なんてそれらしくつくろってみたんでしょうけど
「ソニー銀行」さんの利用しているドメインは、なんともソニーらしくない”moneykit.net”(笑)
本文内にリンクにも書いてあるじゃないの?
どうせ嘘をつくなら”moneykit.net”にしておけば良かったのに…(笑)


実在するようですが、サーバーは中国

では、このメールがフィッシング詐欺メールであることを立証していきましょうか!
まず、このメールのヘッダーソースを確認し調査してみます。
私が愛用のThunderbirdの場合、「表示(V)」⇒「メッセージのソース(O)」と進むと見られますよ。
ソースから抜き出した「フィールド御三家」がこちらです。

Return-Path: 「banking@sonybank.net」

Return-Path”は、このメールが何らかの障害で不達に終わった際に返信される
メールアドレスです。
一般的には、差出人と同じメールアドレスが記載されますが、ここは誰でも簡単に
偽装可能なフィールドなのであてにできません。

Message-ID:「20230214155245866632@sonybank.net」

Message-ID”は、そのメールに与えられた固有の識別因子。
このIDは世の中に1つしかありません。
”@”以降は、メールアドレスと同じドメインか若しくはデバイス名が入ります。
ここも偽装可能で鵜呑みにはできません。

Received:「from sonybank.net (unknown [42.55.255.28])」

Received”は、このメールが通過してきた各受送信サーバーが自身で刻む
自局のホスト情報です。
ここに掲げた”Received”はこのメールが最初に通過したサーバーのもの。
すなわち、差出人が使った送信サーバーの自局情報。
記載されている末尾の数字は、そのサーバーのIPアドレスになります。

ここまでは”sonybank.net”と言い張るともうバカバカしくてやってられなくなります。。。(;^_^

先に書いた通り”Received”に記載のIPアドレスは差出人が利用したメールサーバーのもの。
このIPアドレスが差出人のメールアドレスのドメインに割当てられているものと一致すれば
メールアドレスの偽装は無かったことが証明されますが、そうでない場合、特定電子メール法
違反となり処罰の対象とされます。

※特定電子メール法違反
・個人の場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金
・法人の場合、行為者を罰する

では、メールアドレスにあったドメイン”sonybank.net”について調べてみます。

おっと、このドメインは実在するようですね!
申請登録は東京からで「PSI-Japan」がドメインの管理を行っているようですが、
登録者の情報がほとんどプライバシー保護されているので、この登録者もロクな者ではなさそうです。

そして”23.33.55.187”がこのドメインを割当てているIPアドレス。
本来同じでなけれならない”Received”のIPアドレスが”42.55.255.28”ですから全く異なります。
これでアドレス偽装は確定。
この方にはしっかり罪を償っていただかなければなりませんね!

「フィールド御三家」の中で一番重要なのは”Received
これを紐解けば差出人の素性が見えてきます。
Received”のIPアドレス”42.55.255.28”は、差出人が利用しているメールサーバーのもの。
このIPアドレスを元にその割り当て地を確認してみます。

IPアドレスを元にしているので、かなりアバウトな位置であることをご承知いただいた上でご覧ください。

ピンが立てられたのは、中国 遼寧省 瀋陽市付近です。
このメールは、この付近に設置されたメールサーバーを介して私に届けられたようです。


しっかりとした日本語で書かれていますが…

では引き続き本文。

ソニー銀行からのお知らせ

当社では、すべてのお客さまにむけてお客さま情報、お取引目的等の定期的な確認を順次お願いしております。

下記のご本人確認ボタンをクリックすると「お客さま情報・取引目的の確認」の画面が表示されます。画面の案内に沿ってお客さま情報等の確認とご変更の有無、取引目的をご回答ください。確認事項の変更や新たな書類提出等がない場合、1分程度で完了します。

▼ご本人確認

※回答が完了しますと、通常どおりログイン後のお手続きが可能になります。
※一定期間ご確認いただけない場合、口座取引を一部制限させていただきます。

▽お客さま情報等の定期的なご確認にご協力ください

【ご注意】
・お客さま個別の事由で口座のお取引が制限されている場合、本件のお手続きを完了しても制限は解除されません。
・その他重要なお手続きのご案内が表示される場合があります。ご案内を確認後、回答画面が表示されます。

お客さまにはお手数をおかけいたしますが、何とぞご理解、ご協力のほどお願いいたします。
完了いたしましたら、電子メールでご連絡いたします。
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<ご家族・ご友人紹介プログラム>
ご紹介いただいたお客さまに1500円プレゼント。
https://moneykit.net/visitor/shokai/shokai01.html?cid=tmft_21
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【お問い合わせ先】
カスタマーセンター
https://moneykit.net/visitor/cs/
━━━━━━━━━━━━━━━━━
ソニー銀行株式会社 登録金融機関 関東財務局長(登金)第578号
加入協会:日本証券業協会、一般社団法人 金融先物取引業協会、一般社団法人 第二種金融商品取引業協会

しかし、それらしからぬしっかりした日本語で書かれていますので、一見すると騙されてしまいそうです。
このメールは、フィッシング詐欺メールなので詐欺サイトへのリンクが付けられています。
そのリンクは「▼ご本人確認」って書かれたところに張られていて、リンク先のURLと
トレンドマイクロの「サイトセーフティーセンター」での危険度評価がこちらです。

このように既に危険サイトと認識されており、ブラックリストに登録済み。
そのカテゴリは「フィッシング」と書かれています。

URLの末尾が”404.html”となっていますから、恐らくつながるサイトはエラーページでしょうね。

このURLで使われているドメインは、サブドメインを含め”www.momeyklte.axexc.com
このドメインにまつわる情報を取得してみます。

申請登録は、ロサンゼルスからとされています。

このドメインを割当てているIPアドレスは”23.247.42.112
このIPアドレスを元にその割り当て地を確認してみます。

こちらもIPアドレスを元にしているので、アバウトな位置であることをご承知いただいた上で
ご覧ください。

ピンが立てられのは、アメリカロサンゼルスにあるカリフォルニア州交通局付近。
この辺りに設置されたウェブサーバーに、リンク先の詐欺サイトは構築されているようです。

URLの末尾が”404.html”なので行くだけ無駄とは言うものの、危険と言われると見に行きたくなるのが
人情と言うもの。
安全な方法でリンク先の詐欺サイトに調査目的で訪れてみました。

案の定です。


まとめ

わざわざスマホにURLを転送してまで行く必要も無いので今回の調査はこれにて終了。
今こうやって「ソニー銀行」の詐欺メールのエントリーを書いている端から新しいものが
続々と届いています。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。

いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;


こういった詐欺まがいのブラッキーなメールは、本文中のリンクをクリックしないことが大切!
そしてOS付随のセキュリティーは充てにせず、必ず自身でセキュリティーソフトを導入し
防御することが大切です。
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