『詐欺メール』「8 からの未配信メール」と、来た件

★祝★1400エントリー
※ご注意ください!
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速にをもっとうにご紹介しています。

このようなメールを受け取っても絶対に本文中のリンクをクリックしてはいけません!
リンク先は正規サイトを模した偽のコピーサイトで、フォームにアカウント情報や
クレジットカードの入力させそれらの情報を詐取しようとします。
被害に遭わないために絶対にリンクはクリックせず、どうしても気になる場合は
ブックマークしてあるリンクを使うかスマホアプリを
お使いになってログインするよう
心掛けてください!
また、気が付かずにログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。

★フィッシング詐欺解体新書★

「愛しい」から始まるメールの正体は?

ありがとうございます!
詐欺メール関係のエントリーがついに1,400本を超えました!
これもひとえに来訪者の皆様がたくさんいらっしゃることで実現できたこと。
これからもモチベーションを落とさぬように頑張ってまいりたいと思います。

今回ご紹介するメールは、このところ大変多くなっているウェブサーバーの乗っ取り目的のもの。

これは、うちの事務所の”info”アカウント宛に届いたものです。
ぼかしてあるところ全てに私が利用しているドメインが記載されています。

「愛しい」から始まるなんだか少し日本語に難があるこのメールには、何やら8つのメールアカウントから
発信したメールが一時停止されているようです。
この書き方からすると、8通のメールではなく、8つのメールアカウントと理解できますが
「48時間後に8つのメッセージはすべて削除されます」ともあるので、やはり8通のメールなのでしょうか?
そしてこの問題を解決するには添付のhtmlファイルを読むように書かれています。

では、このメールを解体し詳しく見ていきましょう!
まずはプロパティーから見ていきましょう。

件名は
「8 からの未配信メール info@*****.***」
ご承知の通り件名欄は、差出人が書き込むものですからいくらでも適当に記入できます。
「8 からの未配信メール」って…これも意味が分かりませんね。
こんなメールで騙せると本気で思っているのでしょうか??

差出人は
「*****.*** メッセージサーバ <mail@dits-co.jp>」
皆さんはご存じでしょうか?
この差出人欄は完全に自己申告制で、誰でもウソが書けるフィールド。
ですから、ここは信用できない部分です。

dits-co.jp”ってどこのドメイン?なんだろうかと思って調べてみると「DITS」と言う半導体商社さんの
サイトにたどり着きました。
さてこのメールはこの企業が発信したものなのでしょうか?


「さくらインターネット」サーバーを利用

まず、このメールのヘッダーソースを確認し調査してみます。
私が愛用のThunderbirdの場合、「表示(V)」⇒「メッセージのソース(O)」と進むと見られますよ。
ソースから抜き出した「フィールド御三家」がこちらです。

Return-Path: 「mail@dits-co.jp」

Return-Path”は、このメールが何らかの障害で不達に終わった際に返信される
メールアドレスです。
一般的には、差出人と同じメールアドレスが記載されますが、ここは誰でも簡単に
偽装可能なフィールドなのであてにできません。

Message-ID:「20372023014300B8547B3F0F$0BDA541684@dits-co.jp」

Message-ID”は、そのメールに与えられた固有の識別因子。
このIDは世の中に1つしかありません。
”@”以降は、メールアドレスと同じドメインか若しくはデバイス名が入ります。
ここも偽装可能で鵜呑みにはできません。

Received:「from www657.sakura.ne.jp (59.106.19.87)」

Received”は、このメールが通過してきた各受送信サーバーが自身で刻む
自局のホスト情報です。
ここに掲げた”Received”はこのメールが最初に通過したサーバーのもの。
すなわち、差出人が使った送信サーバーの自局情報。
記載されている末尾の数字は、そのサーバーのIPアドレスになります。

Received”に”sakura.ne.jp”とあるので恐らくは大手レンタルサーバーの「さくらインターネット」さんの
メールサーバーから送られてきたもの。

では、メールアドレスにあったドメイン”dits-co.jp”について調べてみます。

このドメインも「さくらインターネット」さんで使われているようですね。
そして”59.106.19.87”がこのドメインを割当てているIPアドレスで”Received”に記載されているものと
一致しているので、差出人は「DITS」のメールアドレスで間違いないようです。

「フィールド御三家」の中で一番重要なのは”Received
これを紐解けば差出人の素性が見えてきます。
Received”のIPアドレス”59.106.19.87”は、差出人が利用しているメールサーバーのもの。
このIPアドレスを元にその割り当て地を確認してみます。

IPアドレスを元にしているので、かなりアバウトな位置であることをご承知いただいた上で
ご覧ください。
ピンが立てられたのは、「JR神田駅」付近です。
AS名に「SAKURA-B SAKURA Internet Inc.」と書かれているので、この辺りにある
「さくらインターネット」のデーターセンター
に設置されたメールサーバーを介して
私に届けられたようです。


どこかで見たような…

気になるのは添付されていたhtmlファイル。
恐々開いてみるとこのようなページが開きました。

「Active!mail」と書かれていますが、これはウェブ上から受送信できるウェブメーラーの名前です。
でも、Active!mailのログイン画面はこのようなものではなくこちらのような画面です

先程の偽ページ、どこかで見たことあるなと思ったら、マイクロソフトへのログイン画面にそっくり(笑)

もちろん怖いのでログインはしませんが…


まとめ

このメールは、明らかに「さくらインターネット」のデーターセンターにある「DITS」さんの
サーバーから送られてきたものです。
恐らく「DITS」のスタッフが送信したものではなく、詐欺師が「DITS」のサーバーを乗っ取り
そのサーバーを利用して詐欺メールを送ったものではないかと想像します。

最近このようなメールが多く送られてくるので、明日は我が身だと思い襟を正す必要がありますね。
まあサーバー管理者を標的にしているであろうと思われるので一般の方には全く関係のないメールですが…

でも恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんの
フィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。

いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;


こういった詐欺まがいのブラッキーなメールは、本文中のリンクをクリックしないことが大切!
そしてOS付随のセキュリティーは充てにせず、必ず自身でセキュリティーソフトを導入し
防御することが大切です。
丸腰の方、躊躇しないで「ポチっ」としてご安全に!(*^^*)

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