『詐欺メール』「Amazon.co.jpの注文番号249-0545162-1436634」と、来た件

これで騙すつもりなのでしょうか?
※ご注意ください!
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速にをもっとうにご紹介しています。

このようなメールを受け取っても絶対に本文中のリンクをクリックしてはいけません!
リンク先は正規サイトを模した偽のコピーサイトで、フォームにアカウント情報や
クレジットカードの入力させそれらの情報を詐取しようとします。
被害に遭わないために絶対にリンクはクリックせず、どうしても気になる場合は
ブックマークしてあるリンクを使うかスマホアプリを
お使いになってログインするよう
心掛けてください!
また、気が付かずにログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。

★詐欺メール解体新書★

太和田誠さんってだれ?

Amazonから荷物到着案内が来た。
全然違う名前宛で(笑)

「太和田誠様」ってだれ?…
もちろんこれはフィッシング詐欺メールです。
ただ、これ見て誰かリンクボタンを押すのでしょうか?

では、このメールを解体し詳しく見ていきましょう!
まずはプロパティーから見ていきましょう。

件名は
「[spam] Amazon.co.jpの注文番号249-0545162-1436634」
ご承知の通り件名欄は、差出人が書き込むものですからいくらでも適当に記入できます。
もちろん末尾の数字は適当な数字。
この件名には”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに「迷惑メール」フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。

差出人は
「Amazon <oabpohz@gmsptt.com>」
皆さんはご存じでしょうか?
この差出人欄は完全に自己申告制で、誰でもウソが書けるフィールド。
ですから、ここは信用できない部分です。

Amazonと名乗っておきながらの”gmsptt.com
「Amazon」さんには、”amazon.co.jp”って正規ドメインをお持ちです。
正規ドメインが有るのにそれ以外のこのようなでたらめなドメインを使ったメールアドレスで
ユーザーさんにメールを送るなんて信用問題に関わる大きな問題です。


空きドメインのメールアドレス?!

では、このメールがフィッシング詐欺メールであることを立証していきましょうか!
まず、このメールのヘッダーソースを確認し調査してみます。
私が愛用のThunderbirdの場合、「表示(V)」⇒「メッセージのソース(O)」と進むと見られますよ。
ソースから抜き出した「フィールド御三家」がこちらです。

Return-Path: 「oabpohz@gmsptt.com」

Return-Path”は、このメールが何らかの障害で不達に終わった際に返信される
メールアドレスです。
一般的には、差出人と同じメールアドレスが記載されますが、ここは誰でも簡単に
偽装可能なフィールドなのであてにできません。

Message-ID:「20220822071339786562@gmsptt.com」

Message-ID”は、そのメールに与えられた固有の識別因子。
このIDは世の中に1つしかありません。
”@”以降は、メールアドレスと同じドメインか若しくはデバイス名が入ります。
ここも偽装可能で鵜呑みにはできません。

Received:「from gmsptt.com (unknown [175.148.72.32])」

Received”は、このメールが通過してきた各受送信サーバーが自身で刻む
自局のホスト情報です。
ここに掲げた”Received”はこのメールが最初に通過したサーバーのもの。
すなわち、差出人が使った送信サーバーの自局情報。
記載されている末尾の数字は、そのサーバーのIPアドレスになります。

先に書いた通り”Received”に記載のIPアドレスは差出人が利用したメールサーバーのもの。
このIPアドレスが差出人のメールアドレスのドメインに割当てられているものと一致すれば
メールアドレスの偽装は無かったことが証明されますが、そうでない場合、特定電子メール法
違反となり処罰の対象とされます。

※特定電子メール法違反
・個人の場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金
・法人の場合、行為者を罰する

では、メールアドレスにあったドメイン”gmsptt.com”について調べてみます。

「対応するIPアドレスがありません」「No match for “GMSPTT.COM”.」と書かれています。
もしかしてと思って「ムームードメイン」さんで取得可能か調べてみました。
すると、このドメイン空きドメインで、今なら1円で所得できるらしい(笑)
空きドメインのメールアドレスではもちろんメールの受送信なんてできませんから偽装です。

「フィールド御三家」の中で一番重要なのは”Received
これを紐解けば差出人の素性が見えてきます。
Received”のIPアドレス”175.148.72.32”は、差出人が利用しているメールサーバーのもの。
このIPアドレスを元にその割り当て地を確認してみます。

IPアドレスを元にしているので、かなりアバウトな位置であることをご承知いただいた上でご覧ください。

ピンが立てられたのは、遼寧省(りょうねいしょう)「本渓」付近です。
このメールは、この付近に設置されたメールサーバーを介して私に届けられたようです。


ロサンゼルスは詐欺サイト密集地帯

では引き続き本文。

太和田誠様

商品を1つ本日お届け予定です。 直接のお渡し、もしくはポスト投函いたします。
お届け日時指定便の場合、ご指定時間よりも早くポスト投函できる場合があります。

配送業者: 日本郵便

お問い合わせ伝票番号: 225194189253

配送状況

このメールは、フィッシング詐欺メールなので詐欺サイトへのリンクが付けられています。
誰も押さないと思うんだけど…
そのリンクは「配送状況」って書かれたところに張られていて、リンク先のURLがこちらです。

このサイトの危険性をトレンドマイクロの「サイトセーフティーセンター」で確認してみます。

このように既に危険サイトと認識されており、ブラックリストに登録済み。
そのカテゴリは「フィッシング」と書かれています。

このURLで使われているドメインは、サブドメインを含め”www.mailprodeutschland.com
このドメインにまつわる情報を取得してみます。

見事にプライバシー保護でマスクされていますね。(;^_^A

このドメインを割当てているIPアドレスは”192.161.51.201
このIPアドレスを元にその割り当て地を確認してみます。

このIPアドレスは、既にブラックリスト入りしていました。
脅威のレベルは「高」で、その詳細はWebによるサイバーアタックとされています。

ピンが立てられのは、詐欺サイトのメッカ、ロサンゼルス近郊のリトルトーキョーに程近い場所。
フィッシング詐欺サイトは、この付近に密集しています!
この辺りに設置されたウェブサーバーに、リンク先の詐欺サイトは構築されているようです。

危険と言われると見に行きたくなるのが人情と言うもの。
安全な方法でリンク先の詐欺サイトに調査目的で訪れてみました。

開いたのは見慣れたAmazonへのログイン画面。
もちろん偽サイトですから絶対にログインしないでください。
ってか、誰もここまではたどり着かないか…(笑)


まとめ

相変わらずAmazonになりすますフィッシング詐欺メールは大量ですね。
そして次から次へと新種が出てきます。
今回のようにおバカなメールなら良いのですが、巧妙に騙してくるものもあるので要注意です!

恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんの
フィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。

いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;


こういった詐欺まがいのブラッキーなメールは、本文中のリンクをクリックしないことが大切!
そしてOS付随のセキュリティーは充てにせず、必ず自身でセキュリティーソフトを導入し
防御することが大切です。
丸腰の方、躊躇しないで「ポチっ」としてご安全に!(*^^*)

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