『詐欺メール』「【三井住友銀行】振込入金失敗のお知らせ」と、来た件

アドレス偽装されているので要注意です!
※ご注意ください!
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速にをもっとうにご紹介しています。

このようなメールを受け取っても絶対に本文中のリンクをクリックしてはいけません!
リンク先は正規サイトを模した偽のコピーサイトで、フォームにアカウント情報や
クレジットカードの入力させそれらの情報を詐取しようとします。
被害に遭わないために絶対にリンクはクリックせず、どうしても気になる場合は
ブックマークしてあるリンクを使うかスマホアプリを
お使いになってログインするよう
心掛けてください!
また、気が付かずにログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。

★詐欺メール解体新書★

三井住友銀行さんに口座など持って無いんだけど

お盆の初日8月13日の早朝に三井住友銀行から振込入金失敗の通知が届きました。
三井住友銀行さんに口座など持って無いんだけどね…(笑)

だらだらと書かれていますが、本文としては最初の2行のみ。
振込入金失敗したのでリンクから原因を確認するように促すものです。

では、このメールを解体し詳しく見ていきましょう!
まずはプロパティーから見ていきましょう。

件名は
「[spam] 【三井住友銀行】振込入金失敗のお知らせ」
ご承知の通り件名欄は、差出人が書き込むものですからいくらでも適当に記入できます。
この件名には”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに「迷惑メール」フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。

差出人は
「三井住友銀行 <SMBC_service@dn.smbc.co.jp>」
皆さんはご存じでしょうか?
この差出人欄は完全に自己申告制で、誰でもウソが書けるフィールド。
ですから、ここは信用できない部分です。

上手く化けたつもりしょうか?…
smbc.co.jp”は確かに「三井住友銀行」のドメインですが、件名に”[spam]”とあるので
このメールは詐欺メール故に偽装の疑いがあります。
その辺りを含め、次の項で見ていくことにしましょう。


差出したのはカゴヤジャパンユーザー

では、このメールがフィッシング詐欺メールであることを立証していきましょうか!
まず、このメールのヘッダーソースを確認し調査してみます。
私が愛用のThunderbirdの場合、「表示(V)」⇒「メッセージのソース(O)」と進むと見られますよ。
ソースから抜き出した「フィールド御三家」がこちらです。

Return-Path: 「nkn@ipx.me」

Return-Path”は、このメールが何らかの障害で不達に終わった際に返信される
メールアドレスです。
一般的には、差出人と同じメールアドレスが記載されますが…
あれれ?ドメインが”smbc.co.jp”じゃなくなってるけど…(笑)

Message-ID:「6C04D846E62B2E370264F04423EC7C60@ipx.me」

Message-ID”は、そのメールに与えられた固有の識別因子。
このIDは世の中に1つしかありません。
”@”以降は、メールアドレスと同じドメインか若しくはデバイス名が入ります。
ここも”smbc.co.jp”じゃなくなってるよ!

Received:「from ipx.me (v133-18-206-83.vir.kagoya.net [133.18.206.83])」

Received”は、このメールが通過してきた各受送信サーバーが自身で刻む
自局のホスト情報です。
ここに掲げた”Received”はこのメールが最初に通過したサーバーのもの。
すなわち、差出人が使った送信サーバーの自局情報。
記載されている末尾の数字は、そのサーバーのIPアドレスになります。
kagoya.net”と書かれているので、差出人は大手レンタルサーバーの
カゴヤジャパンさんのサーバーからこのメールを送ったようですね。

Return-Path”などのフィールドを見て分かる通り、この差出人は明らかにメールアドレスを
偽ってこのメールを送ってきています。
これは、特定電子メール法違反となり処罰の対象とされます。

※特定電子メール法違反
・個人の場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金
・法人の場合、行為者を罰する

「フィールド御三家」の中で一番重要なのは”Received
これを紐解けば差出人の素性が見えてきます。
Received”のIPアドレス”133.18.206.83”は、差出人が利用しているメールサーバーのもの。
このIPアドレスを元にその情報を確認してみます。

やはりこのIPアドレスには”kagoya.net”とカゴヤジャパンさんのドメインが割当てられているようですね、
では、このIPアドレスの割り当て地を確認してみます。

このIPアドレスは、既に危険な物としてブラックリストに名を連ねているようで
脅威レベルは「高」とされていてその種類は、メールによるサイバーアタックと書かれています。

IPアドレスを元にしているので、かなりアバウトな位置であることをご承知いただいた上でご覧ください。
ピンが立てられたのは、東京の「JR神田駅」付近です。
このメールは、この付近に設置されたメールサーバーを介して私に届けられたようです。


リンク先の詐欺サイトは無防備に放置されていた

では引き続き本文。

三井住友銀行より、ご指定口座への振込入金失敗についてお知らせします。

失敗の原因確認は下記へアクセスしてください。

h**ps://direct.smbc.co.jp.cpnjn.com/(直リンク防止のため一部文字を変更しています)

短い本文ですが、騙されてしまう人結構いるんでしょうね。(;^_^A
このメールは、フィッシング詐欺メールなので詐欺サイトへのリンクが付けられています。
そのリンクは、本文に直書きされていて、リンク先のURLがこちらです。

間違えないでくださいよ、このURLに使われているドメイン部分は”smbc.co.jp”ではなく”cpnjn.com”です。

このサイトの危険性をトレンドマイクロの「サイトセーフティーセンター」で確認してみます。

えっ、まさかの安全宣言?
これは見逃すことは到底できません。
評価を変更していただけるよう早速申請しておきます。

このURLで使われているドメインは、サブドメインを含め”direct.smbc.co.jp.cpnjn.com
このドメインにまつわる情報を取得してみます。

登録の住所は岡山県となっており、レジストラはシンガポールに本拠を置く「GNAME.COM PTE. LTD」

そしてこのドメインを割当てているIPアドレスは”204.152.210.142
このIPアドレスを元にその割り当て地を確認してみます。

またもやこのIPアドレスも危険な物としてブラックリストに登録されていますね。
今度は「Webによるサイバーアタック」とされています。

ピンが立てられのは、詐欺サイトのメッカ、ロサンゼルス近郊のリトルトーキョーに程近い場所。
フィッシング詐欺サイトは、この付近に密集しています!
この辺りに設置されたウェブサーバーに、リンク先の詐欺サイトは構築されているようです。

無防備に放置されているであろう詐欺サイトに
安全な方法でリンク先の詐欺サイトに調査目的で訪れてみました。

開いたのは三井住友銀行のSMBCダイレクトログインと書かれたページ。
もちろん偽サイトですから絶対にログインしないでください!

本物のSMBCダイレクトログインページを見比べてみると、本物には「ソフトウェアキーボード」
がありますが、偽物にはそれがありませんが、それは見比べて初めて分かることです。


まとめ

差出人のメールアドレスが偽装されているのでコロッと騙されてしまう方も多いことでしょう。
しっかりリンク先のURLまで確認することをお勧めいたします。

恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんの
フィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。

いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;


こういった詐欺まがいのブラッキーなメールは、本文中のリンクをクリックしないことが大切!
そしてOS付随のセキュリティーは充てにせず、必ず自身でセキュリティーソフトを導入し
防御することが大切です。
丸腰の方、躊躇しないで「ポチっ」としてご安全に!(*^^*)

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