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『詐欺メール』「【重要なお知らせ】NHKプラスアップグレードサービスお知らせ」と、来た件

詐欺メールではなく愉快犯による迷惑メール
※ご注意ください!
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速にをもっとうにご紹介しています。

このようなメールを受け取っても絶対に本文中のリンクをクリックしてはいけません!
リンク先は正規サイトを模した偽のコピーサイトで、フォームにアカウント情報や
クレジットカードの入力させそれらの情報を詐取しようとします。
被害に遭わないために絶対にリンクはクリックせず、どうしても気になる場合は
ブックマークしてあるリンクを使うかスマホアプリを
お使いになってログインするよう
心掛けてください!
また、気が付かずにログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。

NHKプラスへのアップグレードを促すメール

NHKに成りすますフィッシング詐欺メールも最近よく見られますが皆さんの所はどうでしょうか?
私の所には毎日ほぼパーフェクトに届いております。
今日もこのようなNHKプラスへのアップグレードを促すメールが届きました。

登録することで無料で利用できるNHKプラスの利点などを書き並べリンクに誘い込もうとするものです。

では、今回もこのメールを解体して行こうと思います。
まずはこのメールもプロパティーから見ていきましょう。

件名は
「【重要なお知らせ】NHKプラスアップグレードサービスお知らせ #099-89016748」
ご承知の通り件名欄は、差出人が書き込むものですからいくらでも適当に記入できます。
末尾の数字の羅列は、このメールに信憑性を持たせるために付加された適当な数字。

この件名には”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに「迷惑メール」フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。

差出人は
「NHKプラス <nhk-support@ylmuxf.com>」
皆さんはご存じでしょうか?
この差出人欄は完全に自己申告制で、誰でもウソが書けるフィールド。
ですから、ここは信用できない部分です。

「NHK」さんには、”nhk.jp”って正規ドメインをお持ちです。
正規ドメインが有るのにそれ以外のこのようなでたらめなドメインを使ったメールアドレスで
ユーザーさんにメールを送るなんて信用問題に関わる大きな問題です。

上手く化けたつもりしょうか?…
””は確かに「」のドメインですが、件名に”[spam]”とあるのでこのメールは詐欺メール故に
偽装の疑いがあります。
その辺りを含め、次の項で見ていくことにしましょう。


ドメインは「お名前.com」で取得されている

では、このメールがフィッシング詐欺メールであることを立証していきましょうか!
まず、このメールのヘッダーソースを確認し調査してみます。
私が愛用のThunderbirdの場合、「表示(V)」⇒「メッセージのソース(O)」と進むと見られますよ。
ソースから抜き出した「フィールド御三家」がこちらです。

Return-Path: 「nhk-support@ylmuxf.com」

Return-Path”は、このメールが何らかの障害で不達に終わった際に返信される
メールアドレスです。
一般的には、差出人と同じメールアドレスが記載されますが、ここは誰でも簡単に
偽装可能なフィールドなのであてにできません。

Message-ID:「202207181607383326727@ylmuxf.com」

Message-ID”は、そのメールに与えられた固有の識別因子。
このIDは世の中に1つしかありません。
”@”以降は、メールアドレスと同じドメインか若しくはデバイス名が入ります。
ここも偽装可能で鵜呑みにはできません。

Received:「from mail1.ylmuxf.com (mail1.ylmuxf.com [192.3.254.146])」

Received”は、このメールが通過してきた各受送信サーバーが自身で刻む
自局のホスト情報です。
ここに掲げた”Received”はこのメールが最初に通過したサーバーのもの。
すなわち、差出人が使った送信サーバーの自局情報。
記載されている末尾の数字は、そのサーバーのIPアドレスになります。

では、メールアドレスにあったドメイン”ylmuxf.com”について調べてみます。

192.3.254.146”がこのドメインを割当てているIPアドレス。
Received”のIPアドレスと同じですからこのメールアドレスに偽装はありません。
余談ですが、このドメインは「お名前.com」さんを介して登録されていますね。

「フィールド御三家」の中で一番重要なのは”Received
これを紐解けば差出人の素性が見えてきます。
Received”のIPアドレス”192.3.254.146”は、差出人が利用しているメールサーバーのもの。
このIPアドレスを元にその割り当て地を確認してみます。

IPアドレスを元にしているので、かなりアバウトな位置であることをご承知いただいた上でご覧ください。

ピンが立てられたのは、アメリカのワシントンDC付近です。
このメールは、この付近に設置されたメールサーバーを介して私に届けられたようです。


愉快犯による迷惑メールだった

では引き続き本文

総合テレビやEテレの番組を放送後から1週間いつでも視聴できます。
見逃し番組をジャンルやテーマ別に並べ、番組を見つけやすくしました。
見逃し番組を、日付やチャンネル、キーワードで探すことができます。
放送受信契約のある方は追加の負担なくお使いいただけます。
アップグレードは無料で、契約を結んでいる人は誰でもアップグレードする必要があります。
今すぐアップグレードして、特別な特典をお楽しみください、6〜12か月利用可能放送受信料免除。
契約しているすべてのゲストはNHKプラスにアップグレードする必要があります。
お客様の状況に応じた手続の流れをご案内します。
以下のリンクをたどって、アカウントを登録またはアクティブ化してください。

————————
NHKのご利用手続きありがとうございます。
以下のURLをクリックし、アップグレード操作を実行します。

エラー - NHK

NHKでは引き続きサービスの改善に努めてまいります。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
————————

なんだかこれ読んでみると、NHKプラスへのアップグレードが強制的に聞こえるんですけど…(汗)

このメールは、フィッシング詐欺メールなので詐欺サイトへのリンクが付けられています。
そのリンクは、本文内に直書きされていて、リンク先のURLがこちらです。

今度はちゃんと”nhk.jp”って正規ドメインが使われていますが、これは存在しないページへのリンク。
クリックしてみるとこのように表示されました。

きっと差出人は愉快犯でこのメールはフィッシング詐欺メールではなく単なる迷惑メールでした。


おまけ

このメール、HTMLからTEXTに表示方法を切換えてみました。
下の図は、表示方法を切換えた後のメールの署名部分辺りです。

黄色で強調した部分は、HTMLでは見えなかった部分。
こんな隠し文字入れて何がしたいのでしょうか?(笑)
意味が分かりませんね…


まとめ

あたかもフィッシング詐欺メールに見えるような迷惑メール。
こんなことして何が面白いのでしょうね?
まあでも、実際に同じ内容でフィッシング詐欺メールもあるので一概に全部が迷惑メールと
断定するのはいけません。
しっかりとリンク先のドメインなどを確認し判断するように心掛けてください。

いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;


こういった詐欺まがいのブラッキーなメールは、本文中のリンクをクリックしないことが大切!
そしてOS付随のセキュリティーは充てにせず、必ず自身でセキュリティーソフトを導入し
防御することが大切です。
丸腰の方、躊躇しないで「ポチっ」としてご安全に!(*^^*)

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