『詐欺メール』『【重要】信用金庫 ポイント加算のご報告』と、来た件


★詐欺メール解体新書★


スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。


いつもご覧くださりありがとうございます!

☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆

  • 件名の見出しを確認
  • メールアドレスのドメインを確認
  • リンク先のドメインを確認

できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分~10分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。


前書き

最近、ちょくちょく「信用金庫」からとされるあからさまな怪しいメールが送られてきます。
今回は、ポイント加算の報告のようです。
そんな「信用金庫」に成り済ます不審なメールを詳しく見ていくことにしましょう。


以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。
またリンクのURLは直リンク防止のため文字を一部変更してあります。


メール本文


ここから本文
↓↓↓↓↓↓



件名:[spam] 【重要】信用金庫 ポイント加算のご報告
送信者:信用金庫 <info@mail06.zhuthegirl.com>


平素より信用金庫をご利用賜り、厚く御礼申し上げます。

下記期間におけるご利用状況を確認し、付与対象ポイントが確定いたしましたのでご報告申し上げます。
本通知は、お客様に正確な状況をお伝えするための重要なご案内です。

■ 加算内容
?対象期間:2025年10月1日?2025年10月31日
?付与ポイント:5130ポイント(5130円相当)
?付与日:2025年11月28日
?対象取引:給与振込、公共料金自動引落し、キャッシュレス決済

■ 受取期限
ポイントの受取期限は 2025年11月27日 です。
期限経過後は失効となり、復旧はできません。
確実にお受け取りいただくため、期限内の手続きをお願い申し上げます。

■ 受取手続き
以下のリンクより、ポイント受取手続きを実施してください。
h**ps://pkalasdwa.com/htm/sh1n/selectState

■ 重要な注意事項
毎週日曜日23:56?月曜日6:00の間、定期メンテナンスを実施しております。
メンテナンス中はサービスをご利用いただけませんので、ご留意ください。

【お問い合わせ】
信用金庫 カスタマーサポート
電話:0120-579-835(携帯?IP:03-6387-3213)
受付時間:平日 9:00?16:00

? 信用金庫


↑↑↑↑↑↑
本文ここまで



文中多くの箇所に「?」が使われていますが、これは文字化けした部分。
恐らくこのメールの作者は、日本語環境の整っていないデバイスでこのメールを書いたため、記号や機種依存文字が上手く変換されず「?」になったものと思われます。

このメールは、5130ポイント(5130円相当)が付与されることを伝えるものですが、よく見て下さい。
「付与日:2025年11月28日」なのに「ポイントの受取期限は 2025年11月27日 です。」と、時系列がおかしいでしょ?
これは詐欺メールでよくある手口で、不安を煽り、冷静な判断をさせずに急いで手続きをさせようとする、詐欺メールでよく使われる表現です。

だいたいこのメール、「信用金庫」と実在の金融機関名を名乗っているものの、正式名称が曖昧で具体的な名称がありません。
もし正規の信金なら必ず正式名称(○○信用金庫)を明記するはずです。


件名の見出しを確認

この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに「迷惑メール」フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。


メールアドレスのドメインを確認

送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は「mail06.zhuthegirl.com」
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。

因みに信用金庫が利用するメールアドレスのドメインは「shinkin.jp」や「shinkin.co.jp」です。
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。

では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの「Receivedフィールド」から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドです。


Received: from mail06.zhuthegirl.com (111.115.241.35.bc.googleusercontent.com [35.241.115.111])


Received のカッコ内は、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません。

よく見ると、カッコ内に「bc.googleusercontent.com」と記載がありますよね。
これは Google が管理しているドメインで、
Googleが提供するクラウドコンピューティングサービスを利用しているユーザーのアクセス元としてログに記録されることがあるドメインの一部です。
故にこのメールの送信者は、このサービスを利用することができる人物であることが分かります。

このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を「IP調査兵団」で導き出してみると、香港付近です。

最近この辺りは、怪しいメール発信地のトレンドの1つです。


リンク先のドメインを確認

さて、本文に直書きされた詐欺サイトへのリンクですが、実際に接続されるサイトのURLは以下の通りです。

【h**ps://pkalasdwa.com/htm/sh1n/selectState】
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)

ご覧の通り信用金庫のドメインとは異なるものが利用されていますから、このサイトは公式サイトではありません!
このドメインを割当てているIPアドレスを「aWebAnalysis」さんで取得してみます。

割当てているIPアドレスは137.220.156.71
IP調査兵団」でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、先程とは異なるものの再び香港付近であることが分かりました。

リンクを辿ってみると、このようなページがどこからもブロックされることなく無防備に放置されていました。

公式サイトとはURLが全く異なるので、これは本物そっくりの偽ログインページです。
地図に書かれた地域から、全国に散らばる各信用金庫のサイトにリンクされるように作られていますが、それぞれのリンクページがちゃんとありかなり手の込んだサイトが作られています。
奴らは、信用金庫のアカウント情報を求めてこのサイトを作っているので、正しい情報でログインしようとしてもこのように必ずエラーが返される仕組みになっています。
がこの時点で既にアカウント情報は詐欺師の手中にあることになるので注意してください。


まとめ

メールの文面や送信者のメールアドレスとリンク先のドメインが「信用金庫」のものと異なるのでこのメールを詐欺メールと判定いたしました。

恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんのフィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。

いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;