【週間まとめ】今週届いた詐欺メール4,404通|1位は国税庁、年金機構・証券会社も急増

今週(10月31日〜11月6日)、当サイトの運営者のメールボックスに届いた迷惑メール・詐欺メールは、なんと4,404通。1日平均にすると、約630通です。
「そんなに届くの?」と驚くかもしれません。でも、これは特別なことではなく、ネットにメールアドレスがあれば誰にでも起こりうる状況です。今回は、その4,404通を並べて眺めて、「今、どんな詐欺メールが多いのか」を一目でわかるように整理しました。
結論:今週いちばん多かったのは「国税庁」をかたるメール。2位は日本年金機構、3位は件名があいまいな「カスタマーサポート型」でした。公的機関やよく使うサービスの名前は、どれも詐欺に使われています。
HEARTLAND-LAB SECURITY RESEARCH
📋 週間まとめ:10/31〜11/06 に届いた詐欺メール 4,404通
| 集計期間 | 2026年10月31日(土)〜11月6日(金)の7日間 |
| 集計数 | 4,404通(迷惑メールのフォルダ+松井証券をかたるメール用のフォルダ) |
| 1日あたり | 平均 約630通(いちばん多い日:11/02(月) 917通/いちばん少ない日:11/01(日) 285通) |
| 今週の1位 | 国税庁をかたるメール 1,217通(全体の27.6%=約4通に1通) |
| 今週の新顔 | 宅配(社名なし):11/06だけで185通。前日までは1日1〜6通でした |
📅 1日ごとの届いた数:月曜・火曜に山が来た
まずは1日ごとの数です。週の前半、とくに月曜と火曜に大きな山ができています。
月曜(917通)・火曜(872通)は、国税庁をかたるメールが約400通ずつ、国勢調査をかたるメールが170〜190通ほど重なった日です。ちなみに11/03は文化の日(祝日)でしたが、詐欺メールはお休みなしでした。
🏆 どこの名前が使われた?ブランド別ランキング
次は「どこの名前をかたっていたか」の順位です。棒が長いほど、たくさん届いたことを表します。
迷惑メールのフォルダを開いたところ。同じような件名がずらりと並びます。
🗓 いつ、何が届いた?曜日×ブランドの一覧
赤が濃いほど、その日にたくさん届いたことを表します。「–」は0通です。メールは毎日バラバラに届くのではなく、特定の日にまとめて届く傾向がよくわかります。
| ブランド | 10/31(土) | 11/01(日) | 11/02(月) | 11/03(火・祝) | 11/04(水) | 11/05(木) | 11/06(金) |
| 国税庁(e-Tax・還付金・確定申告) | 209 | – | 401 | 400 | 207 | – | – |
| 日本年金機構 | – | – | – | – | 189 | 373 | – |
| カスタマーサポート型(件名があいまい) | 77 | 39 | 82 | 82 | 82 | 98 | 82 |
| 三菱UFJ eスマート証券 | 78 | 80 | 108 | 74 | 63 | – | – |
| 国勢調査 | – | – | 168 | 189 | – | – | – |
| 松井証券 | – | – | – | – | 44 | 111 | 102 |
| Amazon(配送・受け取り) | 11 | 1 | 11 | 28 | 34 | 48 | 62 |
| 宅配・物流(社名なし) | – | – | – | 2 | 1 | 6 | 185 |
| Amazon(Prime会費) | 1 | 91 | 72 | – | – | – | 1 |
| Apple・iCloud | – | 15 | 9 | 15 | 14 | 18 | 15 |
🔍 今週の注目ポイント
① 国税庁:お金の話で「あわてさせる」
1位の国税庁は、10/31・11/02・11/03・11/04に集中しました。約200通、約400通と、同じ種類が一気に届くのが特徴です。「未納」「還付」「差押え」といった言葉で、不安や期待をあおってきます。
国民生活センターは2026年5月、国税庁やe-Taxをかたるメール・SMSで、実際にコード決済で送金してしまった被害の相談が寄せられていると注意しています。また国税庁は、e-Taxから届くメールは原則として本文にURLを載せず、メールで税金の納付を求めることもない、と説明しています。
② 日本年金機構:2日間だけの集中
日本年金機構をかたるメールは、11/04に189通、11/05に373通と、水曜・木曜だけに集中して届きました。年金機構の注意喚起では、メールで口座番号などを尋ねたり、支払いを求めたりすることはないとされています。
③ 会社名が見えない「カスタマーサポート型」
3位は、件名だけでは「どこの会社か」わからないタイプです。「ご確認をお願いします」のような、当たりさわりのない件名で、毎日ほぼ同じ数(約80通)が届いていました。会社名が書かれていないと、かえって「自分の使っているサービスかも?」と思わせる狙いがあります。
④ 証券会社:届いたと思ったら、ぴたりと止まる
三菱UFJ eスマート証券をかたるメールは、10/31〜11/04に毎日60〜110通届き、11/05からは0通になりました。入れ替わるように、松井証券をかたるメールが11/04から増え、11/06までの3日間で257通。「多要素認証」「認証強化」といった、安全のための手続きに見せた件名です。
証券口座は、乗っ取られるとお金に直結します。メールのリンクからではなく、スマホの公式アプリや、ブックマークしておいた公式サイトから開くようにしましょう。
⑤ 国勢調査:2日だけ現れて消えた
国勢調査をかたるメールは、11/02に168通、11/03に189通。この2日間だけでした。総務省統計局をかたって回答を求めるメールが確認されていますが、メールのリンクから直接回答を求める調査は存在しない、と自治体が案内しています。
⑥ Amazon:週末はPrime会費、週末明けは配送
Amazonは、11/01(日)に91通、11/02(月)に72通と、「Prime会費」の話題が週末に集中しました。その後は「配送・受け取り」の話題に切り替わり、11/06には62通まで増えています。
⑦ 11/06の「宅配の不在通知」急増
会社名のない宅配の不在通知風メールが、11/06だけで185通届きました。それまでは1日1〜6通だったので、いきなりの急増です。荷物を待っているときほど、うっかり押してしまいやすいので気をつけてください。
松井証券をかたるメールを集めたフォルダ。似た件名が並んでいます。
なお、アメリカン・エキスプレスをかたるメールは今週10通(11/05に1通、11/06に9通)でした。この件は、アメックス「二段階認証で8,888ポイント」偽メールの調査レポートで詳しく取り上げています。JCBは利用制限を装うメール、Appleは5,000円ギフトカードを装うメールの記事もあわせてどうぞ。
ひとつ前の週間まとめはこちらです。
🛡 今日からできる3つの習慣
- ① メールのリンクは押さない。税金・年金・証券・カード・通販、どれも同じです。気になったら、公式アプリや、自分でブックマークした公式サイトから確認します。
- ② 「急いで」「差押え」「利用停止」に反応しない。あわてさせるのは、詐欺の常とう手段です。一呼吸おいて、まず家族や周りの人に見せてみましょう。
- ③ 会社名があいまいなメールは、無視でOK。本当に大事な連絡なら、アプリや会員ページにもお知らせが出ます。メールだけで完結する大事な連絡は、まずありません。
もし押してしまった・入力してしまった場合は、そのサービスの公式窓口やカード会社にすぐ連絡し、パスワードの変更を行ってください。お金を送ってしまった場合は、警察や消費生活センター(188)にも相談しましょう。
📝 この集計について
- 集計は、運営者のメールボックスに届いたメールの一覧画面(スクリーンショット89枚)を文字認識で読み取り、件名と差出人名のキーワードで分類したものです。ブランドごとの数は、数通ずつずれている可能性があります。
- 一覧画面のうち1枚分は読み取れず、約5通は集計から漏れています。
- 松井証券の257通には、迷惑メールのフォルダに入っていた約34通が含まれます。
- 当サイトの運営者や関係者の名前をかたったメールは、個数のみ集計しています(143通)。
- これは「ひとつのメールボックスに届いた数」で、日本全体の統計ではありません。傾向をつかむための目安としてご覧ください。
🔗 参考にした公式情報
- 国民生活センター「国税庁がSMSやメールで税金の納付を求めることはありません!」(2026年5月27日)
- e-Tax「e-Taxを装った不審なメール等にご注意ください」
- 日本年金機構「日本年金機構になりすました偽メールおよび偽サイトへの案内にご注意ください」
- 福岡市「かたり調査や不審メールにご注意ください」(総務省統計局の注意喚起の案内)
- フィッシング対策協議会
毎日たくさん届く詐欺メールも、「リンクを押さない」だけで、ほとんどの被害は防げます。ご家族や身近な方にも、ぜひ教えてあげてください。
Data Provided by Heartland-Lab Security Research Unit
IPアドレスの調査には IP調査兵団(ip-sc.net) を参照しています。











