【続報】魔改造B-CASカード詐欺、ドメインだけ替えて稼働継続——「card-yyy」から「card-zzz」へ、1週間で使い捨てた手口を解析

| 緊急性レベル | ★★★☆☆ (3/5) 違法サービス勧誘+個人情報詐取リスク |
| 偽装工作精度 | ★★☆☆☆ (2/5) SPF Softfail・docomoの使い捨てアドレス |
「毒電波」とは、BS/CS放送のスクランブル信号(暗号化された電波)を指す業界用語です。放送局が暗号を更新するたびに古い改造カードは使えなくなり、改造カード業者は新しい解読方法を開発する「いたちごっこ」を続けています。今回のメールは前回と同じく「2026年6月17日、2年ぶりに最新の暗号に対応した改造カードが完成した」という体の販売勧誘です。
※実際に届いたメールの画面です。件名・価格・特典内容は前回(6/17)と一致しています。
■ 以前ご紹介した関連記事
【実録】「2年越しの毒電波を克服」魔改造B-CASカード販売メールの正体——6/17新KW対応版と称しYandex経由で届く違法勧誘の全手口を公開
ご覧の通り、このメールは違法な改造カード販売への勧誘です。被害を未然に防ぐため、この解析結果を家族のLINEグループに転送して注意喚起してください。
※以下の内容は届いた詐欺メールを技術検証のために忠実に再現したものです。
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■ メールヘッダー解析(送信者情報)
件名:6月17日2年越しの毒電波が
表示上の送信者:zfkjafsjjvw@docomo.ne.jp
Reply-To:kwihgnzaf@docomo.ne.jp(どちらも使い捨て目的の取得アドレスと考えられます)
受信日時:2026年6月24日
※メールヘッダー詳細は個人情報保護のため非掲載
前回記事では送信元が「GmailアドレスでiCloudを偽装」し、GoDaddy(米国)のサーバーから送信されていました。今回はdocomoの使い捨てフリーアドレスに変わっており、送信ルートも変化しています。同じ違法商材を売る業者が、フィルター回避のために送信手段をローテーションしていると考えられます。
■ 送信ルート及び偽装判定
送信元IP:193.176.244.151
ホスト名:hosted-by.royalehosting.net(RoyaleHosting BV)
SPF:Softfail(送信元が正規サーバーと認定されなかった)
【偽装判定】:正規のdocomoメールはdocomoの公式サーバーから送信されます。本メールはオランダのホスティング業者RoyaleHostingのサーバーから送信されており、docomoとは一切関係がありません。
発信元ロケーション:オランダ・オーファーアイセル州 Dedemsvaart(郵便番号7701)
IP情報:ip-sc.netで確認する
Googleマップ:【位置情報を確認する】
普段の生活で「オランダのホスティング業者」という名前を聞く機会はほとんどないと思いますが、今回のメールはまさにそこを経由して、地球の裏側からあなたの家のメールボックスへ届いています。聞いたこともないサーバーを一つ経由するだけで、迷惑メールは平然と国境を越えてくるのだと実感させられます。
■ フィッシングサイト詳細解析——中継ルートとドメイン交代
中継経路:メール内リンクは前回と同じくロシアのYandex URL短縮サービス(clck.ru)を経由し、sba.yandex.netを経て中間ドメインaaxxcc.xyzへリダイレクトされます。
最終誘導先URL(伏せ字):hxxps://card-zzz[.]xyz/
前回(6/17)の誘導先:hxxps://card-yyy[.]xyz/
サイトサーバーIP:104.26.0.99(Cloudflare CDN経由)
ロケーション:カナダ・オンタリオ州トロント(Cloudflareの代表IPのため、実際の運営場所を示すものではありません)
IP情報:ip-sc.netで確認する
Googleマップ:【Googleマップで表示】
【販売内容】:魔改造B-CASカード7,980円(税込)、「2026年6月17日新KW変更済み」、送料無料、airpro無料プレゼント、3年間保証。氏名・住所・電話番号・メールアドレスの入力フォームあり。
※ドメイン名の末尾だけを「yyy」→「zzz」と変えて再利用する手口は、フィルターやブラックリストに登録された旧ドメインを切り捨て、新しいドメインで活動を継続するための常套手段です。中身が一字一句同じ販売ページを、ドメインだけ替えて何度も使い回す典型例と言えます。
※今回(card-zzz.xyz)の販売ページです。前回の画面とほぼ同一のデザインが使われています。
ちなみに中継先のRoyaleHosting社のドメイン自体は2019年から登録されている正規のホスティングサービスです。正規のホスティング業者のサーバーを、攻撃者が無断で借りて送信に利用しているに過ぎず、RoyaleHosting社自体が詐欺に関与しているわけではありません。
■ 注意点と対処法
- リンクを絶対にクリックしない:Yandex経由の中継を通って違法な改造カード販売サイトに誘導されます。
- 個人情報・クレジットカード情報を入力しない:氏名・住所・電話番号などを入力すると、業者に情報を渡すことになります。
- 購入しない:魔改造B-CASカードの製造・販売・使用は不正競争防止法・著作権法に違反する可能性があり、購入者側も法的リスクを負う場合があります。
- そのまま削除する:SPF認証に失敗しており、迷惑メールとして処理して問題ありません。
- 同じ文言のメールに注意:「毒電波」「新KW対応」「2年越し」といった言葉が入ったメールは、ドメインが変わっても同種の違法勧誘です。
本レポートの結論
前回ご紹介した魔改造B-CASカードの違法販売勧誘メールが、1週間後の今回も文面・価格・デザインをそのままに、誘導先ドメインだけを「card-yyy.xyz」から「card-zzz.xyz」へ交代して再び届きました。送信元もGmail/iCloud偽装からdocomoの使い捨てアドレスへ、送信サーバーもアメリカのGoDaddyからオランダのRoyaleHostingへと変化しており、攻撃者が摘発・フィルターを逃れながら同じ商売を継続している様子がうかがえます。テレビの視聴料を節約したい気持ちはわかりますが、改造カードの購入・使用は違法行為であり、個人情報を盗まれるリスクも伴います。メールはそのまま削除し、このページを家族のLINEグループで共有してあげてください。
Data Provided by Heartland-Lab Security Research Unit
※本記事に記載のIPアドレス・ロケーション情報は調査時点のものであり、日々変化する可能性があります。
根拠データ参照元:ip-sc.net















