超過料金なんて取られません 本日au絡みのエントリーは2本目です。 内容は朝アップしたものと同じようなものですが、件名に相違があるので改めて。  書いてあるのは、月間通信量がプラン上限を超え超過料金が発生してしまうので リンクからアカウントを更新しろって内容。 よく考えてみると、普通は、速度制限を受けるだけで超過料金なんて取られませんよね? いくらエイプリールフールだからってわかりきったウソはいけません! まあ理不尽なのは、詐欺メールの常ですけどね。 そんなこと気にせずこのメールもプロパティーから見ていきましょう。 件名は 「[spam] 【重要】auサポートの緊急連絡、情報を更新してください。メール番号:M014490」 メール番号って最近詐欺メールでよく見かけますが、これはただ単にこのメールに信憑性を 持たせるために付けられたでたらめな連番。 それ以前にこの件名には”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。 このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている ものは全て迷惑メールと判断されたもの。 うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと 否応なしに「迷惑メール」フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。 差出人は 「”My au” <support@vmbcdkm.cn>」 ”vmbcdkm.cn”なんてどこのドメインだよ? 「au」さんには、れっきとした”au.com”ってドメインをお持ちです。 それなのにこのような”vmbcdkm.cn”なんて中国のトップレベルドメインを使った メールアドレスで大切なユーザーにメールを送るなんて言語道断です! 皆さんは、ここに気づいてください! ドメインの持ち主は誰だ? では、このメールのヘッダーソースを確認し調査してみます。 ソースから抜き出した「フィールド御三家」がこちらです。 Return-Path: 「<support@vmbcdkm.cn>」 ”Return-Path”は、このメールが何らかの障害で不達に終わった際に返信される メールアドレスです。 一般的には、差出人と同じメールアドレスが記載されますが、ここは誰でも簡単に 偽装可能なフィールドなのであてにできません。 | Message-ID:「<20220401151539766042@vmbcdkm.cn>」 ”Message-ID”は、そのメールに与えられた固有の識別因子。 このIDは世の中に1つしかありません。 ”@”以降は、メールアドレスと同じドメインか若しくはデバイス名が入ります。 ここも偽装可能で鵜呑みにはできません。 | Received:「from vmbcdkm.cn (unknown [45.11.0.56])」 ”Received”は、このメールが通過してきた各受送信サーバーが自身で刻む 自局のホスト情報です。 ここに掲げた”Received”はこのメールが最初に通過したサーバーのもの。 すなわち、差出人が使った送信サーバーの自局情報。 記載されている末尾の数字は、そのサーバーのIPアドレスになります。 | まずは、”vmbcdkm.cn”について情報を取得してみます。  このドメインの持ち主は、私には読めない文字を含む漢字3文字の氏名の方。 ドメイン管理を依頼している企業名からすると恐らく中国の方。 このドメインを割当てているIPアドレスは”45.11.0.56”で”Received”に記載されているものと 同じですから差出人のメールアドレスは偽装されていません。 このIPアドレスは、差出人が利用しているメールサーバーのもの。 このIPアドレスを元にその割り当て地を確認してみます。  おや?ピンが立てられたのは、ロサンゼルス近郊のリトルトーキョーにほど近い場所です。 この場所は、詐欺メールの発信地ではなく詐欺サイトを運営するウェブサーバーの設置場所 都市てよく表示される所。 宛名が「auのお客様」なんて… では引き続き本文。 (このメールは、配信専用のアドレスで配信されています) auのお客様 いつもauをご利用いただき誠にありがとうございます。お客様の月間のデータ通信量が ご利用中のプランの上限を超過したため、通信速度を低速に制限しております。 通信速度制限中にそのまま使い続けた場合、超過料金は発生しますので、 早めに解除手続きの程よろしくお願い致します。予めご了承ください。 【ご会員ID】 ———————————————————– ・会員ID : [RECEIVER_ADDRESS] ———————————————————– | まず、宛名を「auのお客様」なんて書き方しますかね? こんなじゃ書かない方がましです! そして「ご会員ID」…へりくだるにも程があります! 今朝のエントリーにも書いてありますが、auは会員IDの事を「auID」と呼びます。 それに” [RECEIVER_ADDRESS]”なんてタグ出ちゃってますよ!(笑) このメールは、フィッシング詐欺メールなので詐欺サイトへのリンクが付けられています。 そのリンクは「⇒アカウントを更新してください」って書かれたところに張られていて、 リンク先のURLがこちらです。  このサイトの危険性をノートンの「セーフウェブ」で確認してみます。  このように既に危険サイトと認識されており、カテゴリは「既知の危険なWebページ」と 書かれています。 このURLで使われているドメインは、サブドメインを含め”jolly-rain-361c.yosiyih9046419.workers.dev” このドメインにまつわる情報を取得してみます。  殆どプライバシー保護でマスクされていて情報を取得することができません。 辛うじて分かるのは、持ち主はカナダの方で、このドメインを割当てているIPアドレスが ”172.67.198.224”と言うことくらい(;^_^A このIPアドレスを元にその割り当て地を確認してみます。  ピンが立てられのは、やはりカナダのトロント付近。 危険と言われると見に行きたくなるのが人情と言うもの。 安全な方法でリンク先の詐欺サイトに調査目的で訪れてみました。  もう虫の息なのか、接続にものすごく時間が掛かりましたが何とか開いたのは、このような auのログイン画面です。 もちろんコピーサイトですが。 絶対にログインしたりしないでくださいよ! まとめ いくつかあるキャリアの中で、狙われているのはauばかりですね。 犯人は、何かauに恨みでもあるのでしょうか?(笑) きっと今後も新たな手口でauに成りすました詐欺メールも出てくると思いますので auユーザーは気が抜けませんよ!! いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^; |