『詐欺メール』さくらインターネットから『あなたへの新しい重要なメッセージ』と、来た件

デジタル
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さくらのユーザ通信
多分あなたは、このメールに不信感を持ち検索されてここにいらっしゃった方かと思います。
ご心配でご不安したよね?
でもご安心ください、このメールは、詐欺メールですから削除してしまって結構です!
これでほっとされたのなら、お役に立てて何よりです。
このメールについて更にもっと詳しく知りたいと言う奇特な方、恐らく10分以内に読み終われると思いますので、お時間が許しましたら最後まで是非お読みください。

スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。

4時間の時差

いつもご覧くださりありがとうございます!

レンタルサーバーの『さくらインターネット』から重要なメッセージです!
私、さくらインターネットユーザーじゃないのに…(^^;)

いっぱい落書きしてしまいましたが、上から順に見ていきましょう。

まずは差出人として書かれているメールアドレス。
確かに記載されているメールアドレスは、さくらインターネットさんのもので間違いありません。
でもリンク先のURLは全然さくらインターネットさんのサイトではありません。
ということは、このメールアドレスは偽装の可能性がありますね。

次に、件名の末尾に書かれているタイムスタンプ。
恐らく関数で自動的に付加されたものだと思いますが『2024-9-15 9:16:39 p.m.』とあるので2024年9月15日午後9時16分39秒です。
でも、サーバーが受信したとされる日時は『2024年09月16日(月) 13:16:39』と4時間の時差があります。
ということは、この差出人は日本からの送信ではなく日本と4時間の時差のあるところからこのメールを送信したことが想像されますね。

そして契約者名はドメインが記載されています。
契約の時系列から考えると、契約時にはドメインは決定されてないはず。
それなのにどうして契約者名がドメイン名なのでしょうか?
あまりにも適当過ぎます。

次に本文に目を移すと唐突に『今日切断されないようにするには ** 以下でメンバーシップを確認してください』と。…
えっ?どこ探しても理由が書かれていませんが、これといった理由も無く切断って、こんなの誰も信じないでしょう?

では、このメールを解体し詳しく見ていきましょう!
まずはプロパティーから見ていきます。

件名は『あなたへの新しい重要なメッセージ | 2024-9-15 9:16:39 p.m.』
ご承知の通り件名欄は、差出人が書き込むものですからいくらでも適当に記入できます。

差出人は『さくらのユーザ通信” <sakura-info@sakura.ad.jp>』
皆さんはご存じでしょうか?
この差出人欄は完全に自己申告制で、誰でもウソが書けるフィールド。
ですから、ここは信用できない部分です。


当然さくらインターネットじゃなかった

では、このメールが悪意のあるメールであることを立証していきましょうか!
まず、このメールのヘッダーソースにある”Received”を確認し調査してみます。
私が愛用のThunderbirdの場合、『表示(V)』⇒『メッセージのソース(O)』と進むと見られますよ。

Received:『from sakura.ad.jp (exchange.6717000.com [184.70.27.46])』

ここに掲げた”Received”は、ヘッダー内に複数ある”Received”の中で時系列が一番古いもので
このメールを差出したデバイスの情報と最初に通過したサーバーの情報が刻み込まれています。

あらあら、カッコ内に書かれている”exchange.6717000.com”ってドメインはどなたのもの?
もしかして…

末尾の4つに区切られた数字の集まりはIPアドレスと呼ばれるいわばインターネット上の住所や電話番号で同じ数字の集まりは世界中に1つしかありません。
因みに、この数字の集まりじゃあまりにも煩雑でわかりにくいので、それに文字を割り当て分かり易くしたものがドメインと呼ばれるものです。

Received”の前半のドメイン部分は、往々にして偽装されていることが多いものですが、末尾のIPアドレスは送信者のデバイスに割当てられたもので偽装することができません。

このIPアドレスが差出人のメールアドレスのドメインに割当てられているものと一致すればメールアドレスの偽装は無かったことが証明されますが、そうでない場合、特定電子メール法違反となり処罰の対象とされます。

※特定電子メール法違反
・個人の場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金
・法人の場合、行為者を罰する

では、メールアドレスにあったドメイン”sakura.ad.jp”が差出人本人のものなのかどうかを『Grupo』さんで調べてみます。

これがドメイン”sakura.ad.jp”の登録情報です。
もちろん登録者は『さくらインターネット株式会社』
これによると”163.43.179.80”がこのドメインを割当てているIPアドレス。
本来このIPは”Received”のIP”184.70.27.46”と同じ数字の羅列になるはずですが、それが全く異なるのでこのメールのドメインは”sakura.ad.jp”ではありません。
これでアドレスの偽装は確定です!

Received”に記載されているIPアドレスは、差出人が利用したメールサーバーの情報でこれを紐解けば差出人の素性が見えてきます。
このIPアドレスを元に危険性や送信に使われた回線情報とその割り当て地を『IP調査兵団』さんで確認してみます。
(※IPアドレスから導き出された位置情報は、必ずしもそれほど正確ではありません)

このIPアドレスを元に割り出した危険度は『脅威レベル:高』
その詳細は『サイバーアタックの攻撃元』表示とされています。

ホスト名欄には”exchange.6717000.com”とReceived”にあったドメインが書かれていますよね。
これは、このIPアドレスにこのドメインが割り当てられていることを示します。

そして代表地点として地図に立てられたピンの位置は、カナダのバンクーバー付近。
あくまで大雑把な代表地点なのをお忘れなく。
そして送信に利用されたプロバイダーは、カナダのカルガリーに本社を構える『Shaw Communications Inc.』
このメールは、この付近に設置されたデバイスから発信され、このプロバイダーのメールサーバーを介して届けられたようです。


リンク先はアカウント凍結済み

では引き続き本文。

さくらのユーザ通信
会員ID User : office
ご契約者名 : *****.jpいつもさくらインターネットのサービスをご利用いただきありがとうございます。
さくらインターネットのユーザ通信です。
今日切断されないようにするには ** 以下でメンバーシップを確認してください
さくらのドメイン*****.jp

このメールは詐欺メールですから詐欺サイトへのリンクが付けられています。
そのリンクは『さくらのドメイン*****.jp』って書かれたところに付けられていて、そのリンク先をコンピュータセキュリティブランドの『Norton』の『Nortonセーフウェブレポート』で検索してみるとこのように判定されていました。

既に『フィッシングサイト』としてしっかりブラックリストに登録済みですね。

このURLで使われているドメインは”domain-japanwebmail.sfec-ci.com
このドメインにまつわる情報を『Grupo』さんで取得してみます。

このドメインはアリゾナ州にある『See PrivacyGuardian』と言う組織が所持していることになっています。でもこの組織はドメイン登録者のユーザー名、住所、電話番号、メールアドレスなどの個人情報を保護し、第三者がこれらのデータにアクセスするのを防止するサービスを提供しています。故にサイバー犯罪の温床になるとして問題視されています。
割当てているIPアドレスは”151.106.103.53
このIPアドレスを元にサイト運営に利用されているホスティングサービスとその割り当て地を再び『IP調査兵団』さんで確認してみます。

(※IPアドレスから導き出された位置情報は、必ずしもそれほど正確ではありません)

代表地点として地図に立てられたピンの位置は、米国のアシュビル付近。
こちらもあくまで大雑把な代表地点でございます。
利用されているホスティングサービスは、リトアニアに本拠を置く『Hostinger International Limited』
この辺りに設置されたウェブサーバーに、リンク先の詐欺サイトは構築されているようです。

リンク先は残念ながら『Account Suspended(アカウントが停止されました)』と書かれたサイトが開きました。
恐らくホスティングサービス側にてアカウントが凍結されたようですね。
これじゃこのサーバーでの活動はできませんから一安心です。


まとめ

恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんの
フィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。

いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;


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