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『詐欺メール』「【重要】auサポートのお知らせ、情報を更新してください」と、来た件

閉鎖は一時的
※ご注意ください!
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速にをもっとうにご紹介しています。

このようなメールを受け取っても絶対に本文中のリンクをクリックしてはいけません!
リンク先は正規サイトを模した偽のコピーサイトで、フォームにアカウント情報や
クレジットカードの入力させそれらの情報を詐取しようとします。
被害に遭わないために絶対にリンクはクリックせず、どうしても気になる場合は
ブックマークしてあるリンクを使うかスマホアプリを
お使いになってログインするよう
心掛けてください!
また、気が付かずにログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。

ロゴ名称が中国語?!

最近流行りの「auのお客様」から始まるこのメール。
ちょっとだけ件名を変えて同じ内容を何度も何度も送ってきます。

下図は送られてきたままの状態。


これだとauのロゴがセキュリティーによってマスクされているものだからそのロゴの名称が
そのまま露出。(笑)

 とても日本人の私には読めません…

では、このメールもプロパティーから見ていきましょう。

件名は
「[spam] 【重要】auサポートのお知らせ、情報を更新してください。メール番号:M2140」
末尾のメール番号なる数字は、このメールに信憑性を持たせるためのもの。
でも件名には”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールであることは明白。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに「迷惑メール」フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。

差出人は
「”auto” <bhrisb@service.n2rdv.cn>」
「auto」は、きっと「auから」英語にしたつもりなんでしょうね。(笑)
でも残念ながら「au」さんには、れっきとした”au.com”ってドメインをお持ちです。
それなのにこのような”n2rdv.cn”なんて中国のトップレベルドメインを使った
メールアドレスで大切なユーザーにメールを送るなんて絶対にあり得ません!
まあ、このメールアドレスだって本当に差出人のものかどうか眉唾ものです。


やっぱりアドレス偽装

では、このメールのヘッダーソースを確認し調査してみます。
ソースから抜き出した「フィールド御三家」がこちらです。

Return-Path: 「<bhrisb@service.n2rdv.cn>」

Return-Path”は、このメールが何らかの障害で不達に終わった際に返信される
メールアドレスです。
一般的には、差出人と同じメールアドレスが記載されますが、ここは誰でも簡単に
偽装可能なフィールドなのであてにできません。

Message-ID:「<20220421220039228836@service.n2rdv.cn>」

Message-ID”は、そのメールに与えられた固有の識別因子。
このIDは世の中に1つしかありません。
”@”以降は、メールアドレスと同じドメインか若しくはデバイス名が入ります。
ここも偽装可能で鵜呑みにはできません。

Received:「from service.n2rdv.cn (unknown [198.23.137.104])」

Received”は、このメールが通過してきた各受送信サーバーが自身で刻む
自局のホスト情報です。
ここに掲げた”Received”はこのメールが最初に通過したサーバーのもの。
すなわち、差出人が使った送信サーバーの自局情報。
記載されている末尾の数字は、そのサーバーのIPアドレスになります。

まずは、”service.n2rdv.cn”について情報を取得してみます。
このドメインを割当てているIPアドレスが”Received”に記載されているものと同じなら
差出人のメールアドレスだと認めますが、そうでない場合、特定電子メール法違反となり
処罰の対象とされます。
※特定電子メール法違反
・個人の場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金
・法人の場合、行為者を罰するほか、法人に対して3000万円以下の罰金
さて、どう出るのでしょうか?

ほらね!
192.210.147.121”がこのドメインを割当てているIPアドレス。
Received”に書かれているのが”198.23.137.104”ですから全く異なるので、この方はやはり
アドレス偽装。
しっかり罪を償っていただきましょう!

198.23.137.104”について少し調べると、このIPアドレスには全然別の”colocrossing.com”なんて
ドメインが割当てられているようです。

Received”のIPアドレス”198.23.137.104”は、差出人が利用しているメールサーバーのもの。
このIPアドレスを元にその割り当て地を確認してみます。

ピンが立てられたのは、カナダにある「ハミルトン」付近です。
このメールは、この付近に設置されたメールサーバーを介して私に届けられたようです。


なんとも長ったらしいURL

では引き続き本文。

auのお客様

いつもauをご利用いただき誠にありがとうございます。
お客様の月間のデータ通信量がご利用中のプランの上限を超過したため、
通信速度を低速に制限しております。

通信速度制限中にそのまま使い続けた場合、超過料金は発生しますので、
早めに解除手続きの程よろしくお願い致します。予めご了承ください。

「月間のデータ通信量がご利用中のプランの上限を超過した」ってのは、auを騙ったメールの
典型的な内容です。

このメールは、フィッシング詐欺メールなので詐欺サイトへのリンクが付けられています。
そのリンクは「au IDログイン」って書かれたところに張られていて、リンク先の
URLがこちらです。

クソ長いURLですね。
auに成りすますフィッシング詐欺サイトのドメインは”.dev”が圧倒的に多い気がします。

このサイトの危険性をトレンドマイクロの「サイトセーフティーセンター」で確認してみます。

このように既に危険サイトと認識されており、カテゴリは「フィッシング」と書かれています。

このURLで使われているドメインは、サブドメインを含め”sweet-shadow-6b5d.mildredjwitherspoonf47.workers.dev
このドメインにまつわる情報を取得してみます。

殆どが「REDACTED FOR PRIVACY」と書かれていてプライバシー保護でマスクされていました。
唯一分かったのは、このドメインは「101domain, Inc.」ってアメリカのIT企業で管理されている
ことくらい。

このドメインを割当てているIPアドレスは”104.21.35.80
このIPアドレスを元にその割り当て地を確認してみます。

ピンが立てられのは、カナダの「旧トロント市庁舎」付近。
この辺りに設置されたウェブサーバーに、リンク先の詐欺サイトは構築されているようです。

危険と言われると見に行きたくなるのが人情と言うもの。
安全な方法でリンク先の詐欺サイトに調査目的で訪れてみました。

「Error 1101」ってエラーが返されてサイトは表示されませんでした。

詐欺サイトは、捜査の手が及ぶのを恐れ、えてして時々姿をくらまします。
こうすることで少しでも捜査の手から逃れようとしているのです。
先程ご覧いただいた通り、IPアドレスとドメインは紐づけされたままなのでサイトは簡単に
復活することが可能な状態です。


まとめ

今回は、中国とカナダにゆかりのある詐欺グループだったようですね。
統計的に見るとフィッシング詐欺犯は、圧倒的に中国系が多く、そのサイトの土壌は
何故かアメリカ西海岸に集中しています。
きっと同じグループが大量の詐欺メールや詐欺サイトを作っている結果なんだと思います。
相変わらず猛威を振るっているのは、コロナウイルスとフィッシング詐欺メール。
容器が良くなり開放的なシーズンとなりますが、今一度気を引き締めてまいりましょう!

いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;


こういった詐欺まがいのブラッキーなメールは、本文中のリンクをクリックしないことが大切!
そしてOS付随のセキュリティーは充てにせず、必ず自身でセキュリティーソフトを導入し
防御することが大切です。
丸腰の方、躊躇しないで「ポチっ」としてご安全に!(*^^*)

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