詐欺メールは全角がお好き「ETC利用照会サービス」 「ETCサービスは無効になりました」 「E T Cサービスのお知らせ」 「【重要】ETC利用照会サービス」 ETCを騙るメールは日々複数届くのですが、時々件名を変えてきます。 今朝届いていたのはこちらのメール。 件名は 「[spam] ETCサービスをご利用いただきありがとうございます」 となっていますが、中身はいつもETCが無効になったことを知らせる内容です。 ”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。 このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いているものは 全て迷惑メールと判断されたもの。 うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと 否応なしに「迷惑メール」フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。 今回の差出人は 「ETCサービスをご利用 <jhjk@ae.org>」 「ETCサービスをご利用」なんてまた中途半端な名前ですね。 それにメールアドレスが”jhjk@ae.org”ってETC利用照会サービスさんの欠片もないじゃ ないですか。 どうせこれも偽装されているメールアドレスですから当てにできません。 ほんとフィッシング詐欺メールって何故かアルファベットが全角なんですよね。 なぜなんでしょうか・・・
発信元は「中国 遼寧省」では、このメールのヘッダーソースを確認し調査してみます。 ソースから抜き出した「フィールド御三家」がこちらです。 Return-Path: 「<jhjk@ae.org>」 ”Return-Path”は、このメールが何らかの障害で不達に終わった際に返信される メールアドレスです。 一般的には、差出人と同じメールアドレスが記載されますが、ここは誰でも簡単に 偽装可能なフィールドなのであてにできません。 | Message-ID:「<20211210210210588507@ae.org>」 ”Message-ID”は、そのメールに与えられた固有の識別因子。 このIDは世の中に1つしかありません。 ”@”以降は、メールアドレスと同じドメインか若しくはデバイス名が入ります。 ここも偽装可能で鵜呑みにはできません。 | Received:「from ae.org (unknown [175.148.74.17])」 ”Received”は、このメールが通過してきた各受送信サーバーが自身で刻む 自局のホスト情報です。 ここに掲げた”Received”はこのメールが最初に通過したサーバーのもの。 すなわち、差出人が使った送信サーバーの自局情報。 記載されている末尾の数字は、そのサーバーのIPアドレスになります。 |
では、このIPアドレス”175.148.74.17”を使ってそのサーバーの位置情報を拾ってみます。 表示されたところは「中国 遼寧省 朝陽市 双塔区」 もちろんETC利用照会サービスさんが中国からメールを送るなんて考えられません。
サイトは既にトンズラそして本文。 ETCサービスをご利用いただきありがとうございます ETCサービスは無効になりました。 引き続きサービスをご利用いただきたい場合は、下記リンクより詳細をご確認ください。 →ご変更はこちらから ご不便とご心配をおかけしまして誠に申し訳ございませんが、 何とぞご理解賜りたくお願い申しあげます。 |
ECT絡みの詐欺メールはどれも理由も無く無効になったと書かれた同じ本文内容。 そしてどのメールも「→ご変更はこちらから」ってところに詐欺サイトへのリンクが付けられ ています。 今回の場合はこちらのURLがリンク先とされていました。 使われているドメインは”etc-meisait.shop” 本家のドメインが”etc-meisai.jp”ですから似ているようで似ていないです。 このドメインの持ち主を調べると、辛うじて中国と分かるもののそれ以外の情報は殆どが シークレットとされています。 リンク先に行ってみましたが既にトンズラした後で接続できない状態となっていました。
まとめETCカードが使えなくなる状況って考えてみるとカードの期限切れくらいですよね。 カードの期限切れが起きる前に事前に連絡が来ますからまず期限切れが発生することは ないと思います。 それにこれらのメールは「ETC利用照会サービス」さんを騙ってきますが、どうして yふーざー登録もしていないのに「ETC利用照会サービス」さんがこちらのメールアドレスを 知っているのかってところを考えたら被害に遭うことはないと思います。 いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^; |