【解析】TEPCO「お支払い期限が迫っています」詐欺メールの正体

【調査報告】最新の詐欺メール解析レポート
今回ご紹介するのは「東京電力(TEPCO)」を騙るメールですが、その前に最近のスパム動向について。2026年4月現在、新年度の契約切り替え時期を狙い、電気代の「未払い」や「供給停止」を口実にしたフィッシング詐欺が爆発的に増加しています。本レポートでは、実在の電話番号を悪用しつつ、裏側で急造されたドメインを使用する巧妙な手口を暴きます。

 

基本解析データ
件名 [spam] 【最終通知】TEPCO お支払い期限が迫っています 番号:47102160
件名見出し 冒頭の [spam] は、受信サーバーがこのメールを危険なスパムと判定した証拠です。通常、公式サイトからの通知にこのようなタグが付くことはありません。
送信者 “【TEPCO】 支払いサポートチーム” <noreply@mail38.topwechat.com>
受信日時 2026-04-08 11:22
送信者情報 送信ドメインが “topwechat.com” であり、東京電力(tepco.co.jp)とは全く関係のない外部ドメインが使用されています。

 

※できる限り忠実に再現していますが、本物の詐欺メールとデザインが異なる場合もあります。
ご利用料金のご請求

拝啓
日頃より東京電力エナジーパートナー株式会社をご利用いただき、誠にありがとうございます。

未払い金額
5,931円(税込)
支払期限
2026-04-08(延長不可)
ご注意
期日を過ぎますとサービスの供給を停止させていただく場合がございます。
お支払い方法
クレジットカード/銀行振込/コンビニエンスストア
お問い合わせ先
0120-995-007(平日9:00-18:00)
東京電力エナジーパートナー(株) CSセンター
〒100-8560 東京都千代田区内幸町1丁目1番3号

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※本メールは登録アドレスにお送りしております。無断転載禁止 (c) TEPCO Energy Partner, Inc.

 

■ 解析レポート:犯人の目的と手口
【犯人の目的】 クレジットカード情報および個人情報の窃取です。「供給停止」という強い言葉で心理的に追い込み、偽の決済サイトへ誘導します。
【署名と電話番号の偽装】 記載されている電話番号 0120-995-007 は実在する東京電力のカスタマーセンターですが、メール自体の送信元は偽物です。これは、番号を検索した受信者を安心させるための卑劣な工作です。
【デザインの罠】 本文背景の白とフッターの水色の組み合わせは、最新の詐欺メールで多用されるテンプレートです。ロゴを添付ファイルにしている場合、セキュリティソフトの画像解析を回避する意図があります。

 

Received: 送信元回線解析(証跡データ)
解析ステータス これは送信に利用された直接の情報であり、カッコ内のIPアドレスは信頼できる送信者情報です。
送信IPアドレス 34.50.190.220
送信元ホスト 220.190.50.34.bc.googleusercontent.com
ホスティング/国 Google Cloud / アメリカ合衆国 (USA)
解析リンク https://ip-sc.net/ja/r/34.50.190.220

 

リンク先(詐欺サイト)回線関連情報
誘導URL h**ps://lily.moytools.com/fthl1nh/ (一部伏字)
IPアドレス 172.67.147.202
ホスト名 lily.moytools.com
ホスティング/国 Cloudflare, Inc. / アメリカ合衆国 (USA)
ドメイン登録日 2026-03-15頃 (約3週間前に取得)
取得日に関する見解 歴史あるインフラ企業が、決済窓口に「取得後わずか1ヶ月未満」のドメインを使用することは100%あり得ません。これは使い捨ての詐欺用ドメインである決定的な証拠です。
解析リンク https://ip-sc.net/ja/r/172.67.147.202

 

【詐欺サイトの現状】
現在、アクセスすると以下のエラー画面が表示されますが、これはサーバー側で特定のアクセスを拒否しているか、一時的に姿をくらましている可能性があります。

 

■ まとめ・対処方法
本件は「実在の住所・番号」と「偽のアドレス・ドメイン」を組み合わせた非常に質の悪い詐欺です。過去の事例でも、4月初旬の繁忙期を狙った攻撃が確認されています。リンクは開かず、公式の窓口から確認を行ってください。

>> 東京電力エナジーパートナー:公式注意喚起ページ