『詐欺メール』『【通常と異なる地域からのアクセスを検出しました】ご本人による確認をお願いいたします（マネックス証券）』と、来た件
★詐欺メール解体新書★
スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。
いつもご覧くださりありがとうございます！
☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆
- 件名の見出しを確認
- メールアドレスのドメインを確認
- リンク先のドメインを確認
できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分～10分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。
前書き
ポイント失効シリーズのが多すぎるので、ちょっとここで一息。
大量に送られてくる証券会社を騙るメールの中から、毛色の異なるメールをご紹介しておこうと思います。
今回は、そんな「マネックス証券」に成り済ます不審なメールのご紹介となります。
では、詳しく見ていくことにしましょう。
以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。
またリンクのURLは直リンク防止のため文字を一部変更してあります。
メール本文
ここから本文
↓↓↓↓↓↓
件名：[spam] 【通常と異なる地域からのアクセスを検出しました】ご本人による確認をお願いいたします（マネックス証券）
送信者： “マネックスメール" <info@huqju.cn>
◎◇▽ 様
マネックス証券の接続ログ分析により、
◎◇▽様のアカウントにおいて通常ご利用地域とは異なる場所からのアクセスが確認されました。
主な検出内容：
・直近30日以内の接続地域：東京都内
・今回の接続元：国外（アジア圏外）または大きく離れた地域
・認証トークンの発行時刻と地域情報の乖離
これらの兆候は不正アクセスの初期段階において頻出するパターンであり、
安全確保のためご本人による確認操作が必要です。
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■ ご本人確認はこちら
h**ps://login.vs68k3xxp.com/login/?login=eFhY9MqA08K0Y40GMiFlIq53
■ ご対応期限：本通知受信後48時間以内
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確認が取れない場合、以降のアクセスが一時的に制限される場合がございます。
何卒ご理解とご協力をお願い申し上げます。
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マネックス証券株式会社
monex.co.jp
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本文ここまで
このメールは、マネックス証券を装った「フィッシング詐欺メール」です。絶対にリンクをクリックしたり、個人情報を入力したりしないでください。
意図しない不正ログインを装ったメールで不安を煽ってリンクに誘い込むもの。
「48時間以内」「制限される場合がある」といった表現で冷静な判断力を奪い、偽サイトへ誘導するのは詐欺の常套手段です。
それにこのメールの冒頭にある「◎◇▽ 様」ですが、ここには私のメールアドレスのアカウント部分が書かれています。
これによりこのメールの送信者は、暗に私の氏名が知らないことを示しています。
件名の見出しを確認
この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに「迷惑メール」フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。
メールアドレスのドメインを確認
送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は「huqju.cn」
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。
もうお分かりですよね？
そうです、このドメインは「.cn」なので中国ドメインで、完全に不正。
国内のマネックス証券が中国のドメインから公式通知を送ることはありません。
因みにマネックス証券が利用するメールアドレスのドメインは「@monex.co.jp」です。
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。
では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの「Receivedフィールド」から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドです。
Received: from mail.huqju.cn (mail.huqju.cn [34.50.46.99])
Received のカッコ内は、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません。
では、試しにドメイン「mail.huqju.cn」を割当てているIPアドレスとカッコ内のIPアドレスを比較してみましょう。
こちらが「Grupo」さんで取得したこのドメインに割当てているIPアドレスです。
ドメインに割当てているIPアドレスとReceivedのカッコ内にあったIPアドレスが合致したので、この送信者は自身のメールアドレスを偽ることなく何食わぬ顔でこのメールを送信してきたことになります。
この情報が正しければ、このドメインの取得者は、やはり中国の方のようです。
このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を「IP調査兵団」で導き出してみると、韓国のソウル付近です。
リンク先のドメインを確認
さて、本文に直書きされた詐欺サイトへのリンクですが、実際に接続されるサイトのURLは以下の通りです。
【h**ps://login.vs68k3xxp.com/login/?login=eFhY9MqA08K0Y40GMiFlIq53】
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
ご覧の通りマネックス証券のドメインとは異なるものが利用されていますから、このサイトは公式サイトではありません！
先程と同様にこのドメインに関する詳しい情報を「Grupo」さんで取得してみます。
「Registrant Organization」には「PrivateName Services Inc」と記載されています。
PrivateName Services Inc. は、ドメイン名の WHOIS匿名化サービス（プライバシー保護代行） を提供する会社として使われている名前です。
これはドメインを登録する際に、実際の所有者情報を隠し、代わりに同社の情報をWHOISデータに表示させる仕組みです。
こうしたサービスは「プライバシープロテクション」「匿名登録」などと呼ばれまが、半面最近は、このサービスが藪蛇(やぶへび)になりこういったサイバー犯罪の温床とされることが多く見られます。
割当てているIPアドレスは「172.67.201.152」
「IP調査兵団」でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、詐欺サイト設置場所は、カナダのトロント市庁舎付近であることが分かりました。
これは最近のトレンドで多くの詐欺サイトがこの付近に設置されています。
リンクを辿ってみると、このようなページがどこからもブロックされることなく無防備に放置されていました。
これは詐欺サイトでよく見かける自動プログラム（ボット）ではなく人間かどうかを確認するためのCAPTUREページです。
いつも同じデザインなのですぐにそれとわかりますね。
認証して先に進んでみると、開いたのはこちらのサイトです。
公式サイトとはURLが全く異なるので、これは本物そっくりの偽ログインページです。
当然、ここにIDとパスワードを入力してログインボタンを押してしまうとその情報は詐欺犯に把握され不正ログインが可能となります。
まとめ
メールの文面や送信者のメールアドレスとリンク先のドメインが「マネックス証券」のものと異なるのでこのメールを詐欺メールと判定いたしました。
恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんのフィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。
いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;