『詐欺メール』Appleから『TV+ サブスクリプション更新通知』と、来た件


★詐欺メール解体新書★


スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。


いつもご覧くださりありがとうございます!

☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆

  • 件名の見出しを確認
  • メールアドレスのドメインを確認
  • リンク先のドメインを確認

できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分~10分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。


前書き

気が付けば11月も下旬に入っていてもう最終週。
秋も深まり、大都会の名古屋でもすっかり木々色づき落ち葉が風に舞う季節になりました。
そんな晩秋の中、先週末頃から Apple とされる差出人からこの件名のメールが大量に届くようになりました。
今回は、そんな Apple に成り済ます不審なメールのご紹介となります。
では、詳しく見ていくことにしましょう。


以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。
またリンクのURLは直リンク防止のため文字を一部変更してあります。


メール本文


ここから本文
↓↓↓↓↓↓



件名:[spam] TV+ サブスクリプション更新通知
送信者: “Apple" <poilkasd@mail03.oyoe-cn.com>


Apple TV+ サブスクリプション更新通知

無料体験期間がまもなく終了します

Apple TV+ 無料体験のご案内

お客様のApple TV+無料体験は2025年11月26日に終了します。
継続をご希望の場合、同日に月額プランへの自動更新が行われます。

更新後の月額料金: 900円 (税込)

サブスクリプション管理方法:

  1. 「設定」アプリを開く
  2. お名前をタップ → 「サブスクリプション」を選択
  3. Apple Musicを選択して設定を確認・変更

サブスクリプションを管理する
自動更新を希望されない場合は、上記手順に従って2025年11月26日までにキャンセルしてください。

ご不明な点がございましたら、Appleサポートまでお問い合わせください。

Apple

© 2025 Apple Inc. All rights reserved.
Apple ID | プライバシーポリシー | セキュリティ情報


↑↑↑↑↑↑
本文ここまで



Appleの動画配信サービス「Apple TV」の無料体験期間の終了を通知するメールのようですね。
このメールを受け取ったのが11月26日です。
このメールによるとその無料体験期間とやらの期限が11月26日って当日じゃないですか。
いくら何でも当日に通知を送るなんてあまりにも酷すぎます。
これは詐欺メールのいつもの手口で、ユーザーを焦らせて考えさせる間もなくリンクをクリックさせようと、フィッシングメールの常とう手段です。
このメールの目的は、受信者をリンクに設置された偽サイトに誘導し Apple Account を詐取し不正ログインを行い詐欺を働くものです。


件名の見出しを確認

この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに「迷惑メール」フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。


メールアドレスのドメインを確認

送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は「mail03.oyoe-cn.com」
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。

もうお分かりですよね?
そうです、
Apple が利用するメールアドレスのドメインは「apple.com」です。
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。

では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの「Receivedフィールド」から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドです。


Received: from mail03.oyoe-cn.com (218.109.180.34.bc.googleusercontent.com [34.180.109.218])


Received のカッコ内は、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません。

よく見ると、カッコ内に「bc.googleusercontent.com」と記載がありますよね。
これは Google が管理しているドメインで、
Googleが提供するクラウドコンピューティングサービスを利用しているユーザーのアクセス元としてログに記録されることがあるドメインの一部です。
故にこのメールの送信者は、このサービスを利用することができる人物であることが分かります。

では、試しにドメイン「mail03.oyoe-cn.com」を割当てているIPアドレスとカッコ内のIPアドレスを比較してみましょう。
こちらが「Grupo」さんで取得したこのドメインに割当てているIPアドレスです。

Received のカッコ内にあったIPアドレスと全然違いますよね、この結果からこの送信者が使ったとされる「mail03.oyoe-cn.com」を使ったメールアドレスも偽装であることが確定です!!

このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を「IP調査兵団」で導き出してみると、東京都杉並区付近です。

最近この辺りは、怪しいメール発信地のトレンドの1つです。


リンク先のドメインを確認

さて、本文の「サブスクリプションを管理する」と書かれた部分に付けられた詐欺サイトへのリンクですがURLは以下の通りです。

【h**ps://3lsoz.com/jp】
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)

ご覧の通り Apple のドメインとは異なるものが利用されていますから、このサイトは公式サイトではありません!
先程と同様にこのドメインに関する情報を「Grupo」さんで取得してみます。

割当てているIPアドレスは「104.21.74.145」
IP調査兵団」でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、詐欺サイト設置場所は、カナダのトロント市庁舎付近であることが分かりました。
これは最近のトレンドで多くの詐欺サイトがこの付近に設置されています。

リンクを辿ってみると、一旦はウイルスバスターにブロックされましたが、解除して進むとこのようなページが開きました。

公式サイトとはURLが全く異なるので、これは本物そっくりの偽ログインページです。
当然、ここにIDとパスワードを入力してログインボタンを押してしまうとその情報は詐欺犯に把握され不正ログインが可能となります。
奴らの目的はこれで達成されたので、パスワードを入力するとその後はインジケーターがくるくると永遠に回り続けるページが開きます。


まとめ

メールの文面や送信者のメールアドレスとリンク先のドメインが「Apple」のものと異なるのでこのメールを詐欺メールと判定いたしました。

恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんのフィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。

いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;