『詐欺メール』総務省から『マイナポイント第2弾 申込のご案内』と、来た件
★詐欺メール解体新書★
スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。
いつもご覧くださりありがとうございます!
☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆
- 件名の見出しを確認
- メールアドレスのドメインを確認
- リンク先のドメインを確認
できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分~10分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。
前書き
「マイナポイント第2弾」なんて懐かしい響きですね~
去年の夏頃までよく見掛けたものです。
確かこれが最後の「マイナポイント第2弾」を騙った怪しく危険なメールでした。
『詐欺メール』『【重要なお知らせ】現金2万 円プレゼントをゲットしに来てください!』と、来た件
この時も「去年の9月末で申込が終わった『マイナポイント第2弾』をいつまで引きずる?」なんて書いていました。
そうです、このマイナポイント第2弾は2023年の9月末で申し込みが終わったキャンペーンです。
もう2年以上も前に終わったキャンペーンをあからさまに騙ったこのメールは、いったいどのような内容で詐欺をたくらんでいるのでしょう。
では、今回も詳しく見ていくことにしましょう。
以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。
またリンクのURLは直リンク防止のため文字を一部変更してあります。
メール本文
ここから本文
↓↓↓↓↓↓
件名:[spam]
送信者: “総務省" <toollap@mail15.kybcroelrsxbhbun.net>
マイナポイント第2弾 申込のご案内
マイナンバーカードをお持ちの方に
最大20,000円分ポイント還元
マイナポイント第2弾では、キャッシュレス決済サービスを登録することで
最大20,000円分のポイントが受け取れます。
- QRコード決済(2026年2月終了)
- 電子マネー(2026年2月終了)
- クレジットカード(2026年10月終了)
決済サービス利用で 最大5,000円分
健康保険証として利用申込で 7,500円分
公金受取口座登録で 7,500円分
マイナンバーカード申請期限:2025年11月18日
本制度は段階的に申込受付を行っており、
お客さまの申込期限は上記日時までとなります。
マイナポイントの申込みはこちら
マイナポイント第2弾の目的
マイナンバーカードの普及促進とデジタル行政の推進を目的としており、キャッシュレス決済の利用拡大、健康保険証のデジタル化、公金受取口座の登録を通じて、行政サービスの利便性向上を図る施策です。
本メールはマイナポイント制度に関するお知らせです。
返信には対応できませんのでご了承ください。
↑↑↑↑↑↑
本文ここまで
もう一目でわかる詐欺メールですよ。
この本文の背景が白で最後の数行の背景が水色のデザインは、多くの詐欺メールで採用されているものです。
だいたい件名の付けなかったのも怪しく思われる原因の一つです。
送信者は「総務省」と書かれていますが、それ以前に総務省ってどうして私たちのメールアドレスをご存じなのでしょうね?(笑)
まあこのようなメールに何を書かれようとも全く信じることはできません。
件名の見出しを確認
この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに「迷惑メール」フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。
メールアドレスのドメインを確認
送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は「mail15.kybcroelrsxbhbun.net」
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。
因みに「総務省」が許可されているドメインは「@soumu.go.jp」です。
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。
それ以前に総務省が国民に直接メールを送るなんて考えられません。
では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの「Receivedフィールド」から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドです。
Received: from mail15.kybcroelrsxbhbun.net (115.108.110.136.bc.googleusercontent.com [136.110.108.115])
Received のカッコ内は、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません。
よく見ると、カッコ内に「bc.googleusercontent.com」と記載がありますよね。
これは Google が管理しているドメインで、Googleが提供するクラウドコンピューティングサービスを利用しているユーザーのアクセス元としてログに記録されることがあるドメインの一部です。
故にこのメールの送信者は、このサービスを利用することができる人物であることが分かります。
では、試しにドメイン「mail15.kybcroelrsxbhbun.net」を割当てているIPアドレスとカッコ内のIPアドレスを比較してみましょう。
こちらが「Grupo」さんで取得したこのドメインに割当てているIPアドレスです。
Received のカッコ内にあったIPアドレスと全然違いますよね、この結果からこの送信者が使ったとされる「mail15.kybcroelrsxbhbun.net」を使ったメールアドレスは偽装であることが確定です!!
このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を「IP調査兵団」で導き出してみると、東京都杉並区付近です。
最近この辺りは、怪しいメール発信地のトレンドの1つです。
リンク先のドメインを確認
さて、本文の「マイナポイントの申込みはこちら」と書かれた部分に付けられた詐欺サイトへのリンクですがURLは以下の通りです。
【h**ps://vvvm.me/poiuytrewa】
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
ご覧の通り「」のドメインとは異なるものが利用されていますから、このサイトは公式サイトではありません!
先程と同様にこのドメインに関する詳しい情報を「Grupo」さんで取得してみます。
「Registrant Organization」には「Privacy service provided by Withheld for Privacy ehf」と記載されています。
これは、アイスランドに拠点を置くドメインレジストラ『Withheld for Privacy ehf』が提供するドメインプライバシー保護サービスで、このサービスを利用すると、ドメインの登録者の各種情報(名前、住所、電話番号、メールアドレスなど)が公開されるのを防ぐため、その代わりにこのように、Withheld for Privacy ehfの情報が表示され、スパムや不正アクセスからの保護が強化することができます。
半面最近は、このサービスが藪蛇(やぶへび)になりこういったサイバー犯罪の温床とされることが多く見られます。
割当てているIPアドレスは「172.67.152.144」
「IP調査兵団」でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、詐欺サイト設置場所は、カナダのトロント市庁舎付近であることが分かりました。
これは最近のトレンドで多くの詐欺サイトがこの付近に設置されています。
リンクを辿ってみると、一旦はウイルスバスターにブロックされましたが、解除して進むとこのようなページが開きました。
リンクを辿ってみると、このようなページがどこからもブロックされることなく無防備に放置されていました。
懐かしささえ覚えるデザインですね。
あの頃何度となく送られてきたマイナポイントを騙る詐欺メールのリンク先でよく見掛けました。
あの頃からリンクボタンの名前は「ミナポイントのお申し込み」で変わっていませんね!(笑)
リンク先は最終的にクレジットカード情報を求めてくるでしょう。
まとめ
もう死語になっているような「マイナポイント第2弾」をあからさまに騙るって常軌を逸しているとしか思えません。
まさか本気で詐欺を狙ってませんよね?(笑)
恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんのフィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。
いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;