『詐欺メール』寿テントから『注文書』と、来た件



「生成AI」が普及し増々便利になる世の中。
詐欺師もこれを逃すはずが無く、怪しいメールにも生成AIが浸透しつつあり
最近では違和感のない流暢な日本語を使うメールが多くなりました。
このブログは、悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速にご紹介し
一人でも被害者が少なくすることを願い、怪しく危険なメールを見破る方法の拡散や
送信者に関する情報を深堀し注意喚起を促すことが最大の目的です。

もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。


☆当サイトでは、これらの観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆

  • 件名の見出しを確認
  • メールアドレスのドメインを確認
  • リンク先のドメインを確認

最初に1点だけ以下の件ご了承ください。
本来ならメールの本文を画像でお見せする方が分かりやすいかも知れませんが、全てを画像化してしまうとGoolgeなどのキーワード検索に反映されず、不審なメールを受取って不安で検索される方に繋がらない可能性が高くなります。
できる限り沢山の方に見ていただき情報が拡散できるようにあえて本文を丸々コピペしてテキストにてできるだけ受け取ったメールに近い表現にした上で記載しています。

では、進めてまいります。


前書き

先日来の「発注書」に続き今度は「注文書」の案内が「寿テント」という有限会社から届きました。
恐らくは一連の「発注書」や「iPhoneから発信」などと言う件名で送られてくるメールと同一犯からでしょう。
では、お話を先に進めてまいります。


以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。


メール本文


ここから本文
↓↓↓↓↓↓



件名:[spam] 注文書
送信者:"寿テント(江﨑)" <zykqheatql@tetsudo-shimbun.co.jp>


お世話になっております。

注文書を送ります。

h**ps://www.online-leihuo.com/article/reset-password

–address—————————
有限会社 寿テント  江﨑泰弘
PHONE:080-2890-0172
〒689-2102
鳥取県東伯郡北栄町国坂104-2
TEL: 0858-36-2811
FAX: 0858-36-2863
—————————————-


↑↑↑↑↑↑
本文ここまで



「注文書」と言う件名で送られてきたのは、鳥取県に実在する「寿テント」という企業の名を騙っています。
「江﨑泰弘」さんが所属しているのかどうかはわかりませんが、末尾に署名まで付けて信ぴょう性を高めようとしています。
住所も寿テントさんの物で間違いありませんが、本物の電話番号は固定電話の番号なのに対しこの署名は携帯電話の番号になっています。


件名の見出しを確認

この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いているものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合、注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと否応なしに「迷惑メール」フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。


メールアドレスのドメインを確認

送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は「tetsudo-shimbun.co.jp」
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません

このドメインについて調べてみると、寿テントさんの物ではなく「株式会社 鉄道新聞社」という鉄道WEBメディアを営む企業の物のようです。
残念ながら偽装に利用されてしまったものだと思います。

では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの「Receivedフィールド」から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドです。


Received: from tetsudo-shimbun.co.jp (unknown [27.133.128.9])


Receivedのカッコ内は、送信者が利用したサーバーが自身で刻む唯一信頼できる部分で偽装はできません。

このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を「IP調査兵団」で導き出してみると、大阪市付近です。

「プロバイダー名」に「SAKURA Internet Inc.」と書かれている通り、このメールの送信者は大阪市に拠点を置く「さくらインターネット」のサーバーを利用できる人間ということになります。


リンク先のドメインを確認

さて、本文に直書きされた詐欺サイトへのリンクですが、実際に接続されるサイトのURLは以下の通りです。

【h**ps://www.online-leihuo.com/article/reset-password】
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)

このドメインに関する詳しい情報を「Grupo」さんで取得してみます。

これは1つ前にご紹介した「『詐欺メール』『発注書』と、来た件」で調査した結果と全く同じです。

リンク先もその時と全く同じで、ロボットではないことを確認する「CAPTCHA」 ページです。


まとめ

一連のメールが送られてくるようになって1週間が過ぎようとしていますが、まだ日に数通送られ続けています。
いったいいつまで続くのでしょうね?

恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんのフィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。

いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;