『詐欺メール』『 【楽天ポイント進呈のご案内】3,088ポイントを受け取るにはご本人確認が必要です』と、来た件
★フィッシング詐欺メール解体新書★
「生成AI」が普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
詐欺師もこれを逃すはずが無く、怪しいメールにも生成AIが浸透しつつあり
最近では片言の日本語ではなく、違和感のない流暢な言葉を使うメールが多くなりました。
このブログは、悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速にご紹介し
一人でも被害者が少なくすることを願い、怪しく危険なメールを見破る方法の拡散や
送信者に関する情報を深堀し注意喚起を促すことが最大の目的です。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。
いつもご覧くださりありがとうございます!
☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆
- 件名の見出しを確認
- メールアドレスのドメインを確認
- 宛名を確認
- リンク先のドメインを確認
できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分~10分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
最初に1点だけ以下の件ご了承ください。
本来ならメールの本文を画像でお見せする方が分かりやすいかも知れませんが、全てを画像化してしまうとGoolgeなどのキーワード検索に反映されず、不審なメールを受取って不安で検索される方に繋がらない可能性が高くなります。
できる限り沢山の方に見ていただき情報が拡散できるようにあえて本文を丸々コピペしてテキストにてできるだけ受け取ったメールに近い表現にした上で記載しています。
では、進めてまいります。
前書き
相変わらずポイント付与キャンペーンを騙る怪しく危険なメールが横行していますね。
今度は、「楽天銀行」を名乗って送られてきています。
では早速、今回も詳しく見ていくことにしましょう。
以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。
メール本文
ここから本文
↓↓↓↓↓↓
件名:[spam] 【楽天ポイント進呈のご案内】3,088ポイントを受け取るにはご本人確認が必要です
送信者:楽天銀行 <information@huzengping.com>
楽天銀行をご利用いただきありがとうございます。
お客様の楽天銀行デビットカードのご利用に基づき、
楽天ポイント3,088ポイントの進呈対象となっております。
現在、システムにより一時的に進呈が保留されており、
ポイントを受け取るにはお客様ご本人による確認が必要です。
■ 進呈予定ポイント:3,088ポイント
■ ステータス:受取待ち(本人確認未完了)
■ 有効期限:2025年9月20日 23:59まで
▼ご本人確認手続きはこちら
h**ps://raikuen-bank.qlecq8.top/?applied=wvY2CTdVUV1nEEFik5xS
※期限内に確認がない場合、進呈対象外となる可能性があります。
※ご本人確認には楽天銀行口座へのログインが必要です。
※本メールは送信専用です。ご返信には対応しておりません。
今後とも楽天銀行をご愛顧賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
─────────────────────────────
楽天銀行株式会社
ポイントプログラム事務局
h**ps://www.rakuten-bank.co.jp/
↑↑↑↑↑↑
本文ここまで
これらの不審なメールは、皆さんが様々な登録の際に利用したメールアドレスが漏洩し、専門の業者がその漏洩したアドレスを収集たものを入手した詐欺グループが、こういったメールを送っているので、このメールを受取ったのは、私をはじめ「楽天銀行」ユーザーばかりではありません。
大量のメールを送った中で、ほんの一部の対象者を狙った数打てば当たる方式の詐欺メールです。
この後、最終的にこのメールにつけられたリンクまで調査しますが、このところこれら詐欺サイトへの規制が厳しくなっており、詐欺サイトが設置されるホスティングサービスはセキュリティの強化が図られ、こういったサイトの多くは設置されるとすぐに閉鎖に追いやられています。
そのためこのメールに付けられたリンクももしかしたらすでに機能を停止している可能もあります。
ありもしない私の楽天銀行デビットカードのご利用に基づいて、3,088楽天ポイントが付与されるようです。(笑)
それにしてもアカウントが存在しない私は、どうやって本人確認して受け取れば良いのでしょうね?
件名の見出しを確認
この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いているものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合、注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと否応なしに「迷惑メール」フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。
メールアドレスのドメインを確認
送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は「huzengping.com」
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。
もうお分かりですよね?
そうです、楽天銀行が利用するメールアドレスのドメインは「rakuten-bank.co.jp」です。
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。
では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの「Receivedフィールド」から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドです。
Received: from huzengping.com (83.228.190.35.bc.googleusercontent.com [35.190.228.83])
Receivedのカッコ内は、送信者が利用したサーバーが自身で刻む唯一信頼できる部分で偽装はできません。
ここには『googleusercontent.com』と書かれています。
最近このパターンが多くみられますが、これはGoogleが提供する各種サービスがコンテンツを配信・ホスティングするために使用されるドメインです。
故にこのメールの送信者は、このサービスを利用してこのメールを送信しているようです。
では、試しにドメイン「huzengping.com」に関する詳しい情報を「Grupo」さんで取得してみます。
この情報が正しければ、このドメインの取得者は中国広東省の方です。
割当てているIPアドレスとReceivedフィールドのIPアドレスが合致したので、この送信者は自身のメールアドレスを偽ることなく何食わぬ顔でこのメールを送信してきたことになります。
このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を「IP調査兵団」で導き出してみると、東京都杉並区付近です。
最近この辺りは、これら怪しいメール発信地のトレンドです。
宛名を確認
このような大切なメールの冒頭には通常「◎◇△ 様」と言ったように「宛名」が書かれていますが、でもこのメールにはその宛名が存在しません。
でも仮にもしこれが本当に楽天銀行からだとすれば、ユーザーの氏名を絶対知っているはずですから宛名が無いのはとても不自然です。
ならどうしてこのような書き方をするのでしょうか?
その原因は、このメールの送信者は受信者の情報をメールアドレスしか知らないわけだから宛名なんて書きようがないからです。
どうせどこかから漏洩したメールアドレスのリストを入手し、そのメール宛に無選別でこういったメールを送信しているのでしょう。
リンク先のドメインを確認
さて、本文に直書きされた詐欺サイトへのリンクですが、当然偽装されていて、実際に接続されるサイトのURLは以下の通りです。
【h**ps://raikuen-bank.qlecq8.top/login】
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
これまた楽天銀行のドメインとは異なるものが利用されていますね。
このドメインに関する詳しい情報を「Whois」さんで取得してみます。
この情報が正しければ、このドメインの取得者は中国の方です。
次にこのドメインを割当てているIPアドレスを「aWebAnalysis」さんで取得してみます。
あらら、すでにIPアドレスの割り当てを外してしまったようですね。
これじゃURLは機能せずリンク先はエラーになってしまいます。
このブログエントリーを書く前にちらっと見たらこのようにまだ息があったのに…
まとめ
最近はありがたいことに、詐欺サイトが利用するホスティングサービスはセキュリティ向上を図っていて、サイトが設置されたのを確認するとすぐに接続できないように遮断してくださるので被害者がかなり減っていると思われます。
でも油断は禁物。
恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんのフィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。
いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;