『詐欺メール』DHLから『配送状況のお知らせ:DHLからアクションのお願いSM=13603768199』と、来た件
★フィッシング詐欺メール解体新書★
「生成AI」が普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
詐欺師もこれを逃すはずが無く、怪しいメールにも生成AIが浸透しつつあり
最近では片言の日本語ではなく、違和感のない流暢な言葉を使うメールが多くなりました。
このブログは、悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速にご紹介し
一人でも被害者が少なくすることを願い、怪しく危険なメールを見破る方法の拡散や
送信者に関する情報を深堀し注意喚起を促すことが最大の目的です。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。
いつもご覧くださりありがとうございます!
☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆
- 件名の見出しを確認
- メールアドレスのドメインを確認
- リンク先のドメインを確認
できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分~10分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
最初に1点だけ以下の件ご了承ください。
本来ならメールの本文を画像でお見せする方が分かりやすいかも知れませんが、全てを画像化してしまうとGoolgeなどのキーワード検索に反映されず、不審なメールを受取って不安で検索される方に繋がらない可能性が高くなります。
できる限り沢山の方に見ていただき情報が拡散できるようにあえて本文を丸々コピペしてテキストにてできるだけ受け取ったメールに近い表現にした上で記載しています。
では、進めてまいります。
本日のトレンド
昨夜一晩で一番多く届けられた怪しいメールをピックアップする『本日のトレンド』
今日はこのメールが選ばれました!
「DHL」と称するメールが昨日だけで42通。
誰が私宛に国際便を使ってこんなに大量に荷物を送っているのでしょうね?(笑)
当然ぜ~んぶ偽ものからの怪しく危険なメールばかり。
配送状況やら手続きが必要やらなんやかんや書いてありますが、本文の内容は全部全く同じです。
何者かが悪意を持って送ってきたものです。
皆さんは、こんなメールは中身を見ずにゴミ箱に捨てちゃってくださいね!
前書き
折角なので今回は、そんな「DHL」に成り済ます不審なメールのご紹介となります。
今までにも何度かこういったDHLを騙る詐欺メールをご紹介してきましたが、恐らく手口は同じかと思われますが、どうなっているでしょうか?
一応件名の一覧だけ検索ヒットしやすいように掲載させていただきます。
「DHLからのお知らせ:発送手続きにアクションが求められています」
「DHLからの発送進捗通知:お手続きが必要です」
「DHLからの重要なお知らせ:お手続きが必要です」
「DHLのお届け状況:確認と対応をお願い致します」
「DHLの発送情報:必要なアクションをお取りください」
「DHLの発送状況:アクションをお取りください」
「DHLの配送状況:迅速なアクションが必要です」
「DHLの配送状況について:対応が必要です」
「DHLの配送進捗:対応が必要です」
「DHL発送中のお知らせ:ご確認と対応をお願いします」
「DHL発送確認:対応が必要です」
「DHL発送進行中:ご確認と対応をお願いします」
「DHL配送更新:至急対応をお願い致します」
「DHL配送更新のお知らせ:アクションが求められています」
「DHL配送状況:アクションを開始してください」
「発送状況に関するDHLからの連絡:対応をお願いします」
「配送状況に関するDHLからのご案内:迅速な対応が必要です」
「配送状況のお知らせ:DHLからアクションのお願い」
「配送進行中:DHLより対応のお願い」
では、詳しく見ていくことにしましょう。
以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。
メール本文
ここから本文
↓↓↓↓↓↓
件名:[spam] 配送状況のお知らせ:DHLからアクションのお願いSM=13603768199
送信者: “DHL EXPRESS" <amanoshuji@service.jvfsxn.com>
有効期限の3日前までに下記リンクよりご住所と送料のお支払いをご確認ください。
配送状況の詳細については、次のリンクから直接ご確認ください。
荷物を追跡する
ご理解いただきありがとうございます
これは自動送信メールです。この情報は保証なしで提供されます。誤り、変更、省略、修正、未配達、または過度に長い適応時間から生じる可能性のある直接的または間接的な損害については責任を負いません。
↑↑↑↑↑↑
本文ここまで
これらの不審なメールは、皆さんが様々な登録の際に利用したメールアドレスが漏洩し、専門の業者がその漏洩したアドレスを収集たものを入手した詐欺グループが、こういったメールを送っているので、このメールを受取ったのは、私をはじめ「DHL」の荷主ばかりではありません。
私なんてDHLを経由したとされる荷物なんて一度も受け取ったことがありません。
大量のメールを送った中で、ほんの一部の対象者を狙った数打てば当たる方式の詐欺メールです。
今までの経験上このメールは、住所の間違いがあり荷物が未到着であることを装ったもので、リンク先で再配達料と称し支払いをオンライン決済させその情報を詐取しようとするものです。
ただし、最近ホスティングサービスはセキュリティの向上を進めていて、こういった詐欺サイトが発見されるとすぐに閉鎖に追い込むので、このリンク先もすでに存在していない可能性が高いです。
件名の見出しを確認
この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いているものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合、注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと否応なしに「迷惑メール」フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。
メールアドレスのドメインを確認
送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は「service.jvfsxn.com」
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。
因みにが利用するメールアドレスのドメインは『dhl.com』
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。
では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの「Receivedフィールド」から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドです。
Received: from service.jvfsxn.com (135.250.148.34.bc.googleusercontent.com [34.148.250.135])
Receivedのカッコ内は、送信者が利用したサーバーが自身で刻む唯一信頼できる部分で偽装はできません。
ここには『googleusercontent.com』と書かれています。
これはGoogleが提供する各種サービスがコンテンツを配信・ホスティングするために使用されるドメインです。
故にこのメールの送信者は、このサービスを利用してこのメールを送信しているようです。
では、試しにドメインに関する詳しい情報を「Grupo」さんで取得してみます。
この情報が正しければ、このドメインの取得者は中国貴州省の方です。
割当てているIPアドレスとReceivedフィールドのIPアドレスが合致したので、この送信者は自身のメールアドレスを偽ることなく何食わぬ顔でこのメールを送信してきたことになります。
このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を「IP調査兵団」で導き出してみると、米国のノースチャールストン付近です。
リンク先のドメインを確認
さて、本文の「荷物を追跡する」と書かれた部分に付けられた詐欺サイトへのリンクですがURLは以下の通りです。
【h**ps://dhltiaoxx.mrbonus.com/heuktngl321/5234h2/wqe12w=dhls/】
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
これまたDHLのドメインとは異なるものが利用されていますね。
このドメインに関する詳しい情報を今度は「Whois」さんで取得してみます。
「Registrant Contact」には「changeip operations」と記載されています。
これは、米国のマイアミにあるドメインレジストラ「Changeip」が提供するドメインプライバシー保護サービスで、このサービスを利用すると、ドメインの登録者の各種情報(名前、住所、電話番号、メールアドレスなど)が公開されるのを防ぐため、その代わりにこのように、Changeipの情報が表示され、スパムや不正アクセスからの保護が強化することができます。
半面最近は、このサービスが藪蛇(やぶへび)になりこういったサイバー犯罪の温床とされることが多く見られます。
次にこのドメインを割当てているIPアドレスを「aWebAnalysis」さんで取得してみます。
割当てているIPアドレスは「165.154.231.146」
「IP調査兵団」でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、詐欺サイト設置場所は、東京都杉並区付近であることが分かりました。
これは最近のトレンドで多くの詐欺サイトがこの付近に設置されています。
リンクを辿ってみると、一旦はGoogle Chromeのセキュリティにブロックされましたが、解除して進むと開いたのは「Sorry, your request timed out. Please try again or check your internet connection.」とだけ書かれた真っ白なページ。
やはりもう既に葬られた後のようです。
恐らくこのサイトを設置したレンタルサーバーがその危険を察知して削除したものかと思いますが、Google Chromeのセキュリティにブロックされたことが、ここには以前危険なサイトが存在していたことを物語っていますね。
まとめ
ヤマト運輸や佐川急便ならともかく、もう私たち庶民に送られてくるDHLとされたメールは100%詐欺メールと考えても良さそうですね。
恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんのフィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。
いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;