『詐欺メール』『楽天ポイント進呈手続きのご案内(6,666ポイント)』と、来た件


★フィッシング詐欺メール解体新書★


「生成AI」が普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
詐欺師もこれを逃すはずが無く、怪しいメールにも生成AIが浸透しつつあり
最近では片言の日本語ではなく、違和感のない流暢な言葉を使うメールが多くなりました。
このブログは、悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速にご紹介し
一人でも被害者が少なくすることを願い、怪しく危険なメールを見破る方法の拡散や
送信者に関する情報を深堀し注意喚起を促すことが最大の目的です。

もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。


いつもご覧くださりありがとうございます!

☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆

  • 件名の見出しを確認
  • メールアドレスのドメインを確認
  • 宛名を確認
  • リンク先のドメインを確認

できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分~10分程度ですのでごゆっくりご覧ください。

最初に1点だけ以下の件ご了承ください。
本来ならメールの本文を画像でお見せする方が分かりやすいかも知れませんが、全てを画像化してしまうとGoolgeなどのキーワード検索に反映されず、不審なメールを受取って不安で検索される方に繋がらない可能性が高くなります。
できる限り沢山の方に見ていただき情報が拡散できるようにあえて本文を丸々コピペしてテキストにてできるだけ受け取ったメールに近い表現にした上で記載しています。

では、進めてまいります。


前書き

日々様々なところから怪しく危険なメールが大量に届く私のメールアドレス。
相変わらず証券会社を騙るものも多く見られますが、ここ最近は「JALマイレージバンク」「ANA マイレージクラブ」「iCloud」などが多くなっています。
まあこれらのメールは、すでにご紹介済みのものが多いので敢えて取り上げませんが、今回ご紹介するのは「楽天銀行」に成りすますものです。
では、詳しく見ていくことにしましょう。


以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。


メール本文


ここから本文
↓↓↓↓↓↓



件名:[spam] 楽天ポイント進呈手続きのご案内(6,666ポイント)
送信者: “楽天銀行" <information@sxsndc.com>


いつも楽天銀行をご利用いただき、誠にありがとうございます。

お客様の楽天銀行デビットカードのご利用状況に基づき、以下のとおり楽天ポイントの進呈対象となっております。

■ 対象ポイント数:6,666ポイント
■ 対象期間:2025年9月9日~9月30日

楽天ポイントの進呈には、ご本人による受領確認手続きが必要です。
以下の専用ページより、期限内にお手続きください。

▼ポイント進呈確認ページ
h**ps://raikuen-bank.xd8njkk.top/?applied=PbKUFLklNOkNWHMonnMH

※確認期限:2025年9月30日 23:59(JST)
※期限を過ぎた場合、当該ポイントは無効となる可能性があります。
※手続きには楽天銀行へのログインが必要です。

お客様の楽天ポイントは、楽天市場・楽天ペイなどの各種サービスでご利用いただけます。

ご不明な点は、当行ウェブサイトのお問い合わせページよりご連絡ください。

今後とも楽天銀行をご愛顧賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

─────────────────────────────
楽天銀行株式会社
ポイントプログラム事務局
h**ps://www.rakuten-bank.co.jp/
(本メールは送信専用です)


↑↑↑↑↑↑
本文ここまで



これらの不審なメールは、皆さんが様々な登録の際に利用したメールアドレスが漏洩し、専門の業者がその漏洩したアドレスを収集たものを入手した詐欺グループが、こういったメールを送っているので、このメールを受取ったのは、私をはじめ「楽天銀行」ユーザーばかりではありません。
大量のメールを送った中で、ほんの一部の対象者を狙った数打てば当たる方式の詐欺メールです。

このメールは、デビットカードのご利用状況に応じた楽天ポイントの進呈をネタにリンクに誘い込むもの。
今月に入って、ホスティングサービス業者はセキュリティ強化を進めていて、詐欺サイトを私が確認しに行くと既に閉鎖している場合が多くみられますが、果たしてこのリンク先はどうなっていることでしょうね。


件名の見出しを確認

この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いているものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合、注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと否応なしに「迷惑メール」フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。


メールアドレスのドメインを確認

送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は「sxsndc.com」
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません

もうお分かりですよね?
そうです、楽天銀行
が利用するメールアドレスのドメインは「rakuten-bank.co.jp」です。
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。

では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの「Receivedフィールド」から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドです。


Received: from sxsndc.com (245.110.97.34.bc.googleusercontent.com [34.97.110.245])


Receivedのカッコ内は、送信者が利用したサーバーが自身で刻む唯一信頼できる部分で偽装はできません。

ここには『googleusercontent.com』と書かれています。
これはGoogleが提供する各種サービスがコンテンツを配信・ホスティングするために使用されるドメインです。
故にこのメールの送信者は、このサービスを利用してこのメールを送信しているようです。

では、試しにドメイン「sxsndc.com」を割当てているIPアドレスとこのIPアドレスを比較してみましょう。
こちらが「Grupo」さんで取得したこのドメインに割当てているIPアドレスです。

全然違いますよね、この結果からこの送信者が使ったとされる「sxsndc.com」を使ったメールアドレスは偽装であることが断定できます。

このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を「IP調査兵団」で導き出してみると、大阪市付近です。

 


宛名を確認

このような大切なメールの冒頭には通常「◎◇△ 様」と言ったように「宛名」が書かれていますが、でもこのメールにはその宛名が存在しません。
でも仮にもしこれが本当に楽天銀行からだとすれば、ユーザーの氏名を絶対知っているはずですから宛名が無いのはとても不自然です。
ならどうしてこのような書き方をするのでしょうか?
その原因は、このメールの送信者は受信者の情報をメールアドレスしか知らないわけだから宛名なんて書きようがないからです。
どうせどこかから漏洩したメールアドレスのリストを入手し、そのメール宛に無選別でこういったメールを送信しているのでしょう。


リンク先のドメインを確認

さて、本文に直書きされた詐欺サイトへのリンクですが、当然偽装されていて、実際に接続されるサイトのURLは以下の通りです。

【h**ps://raikuen-bank.xd8njkk.top/?applied=PbKUFLklNOkNWHMonnMH】
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)

これまた楽天銀行のドメインとは異なるものが利用されていますね。
このドメインに関する詳しい情報を「Whois」さんで取得してみます。

この情報が正しければ、このドメインの取得者の所在地は中国です。

次にこのドメインを割当てているIPアドレスを「aWebAnalysis」さんで取得してみます。

割当てているIPアドレスは「172.67.215.210」
IP調査兵団」でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、詐欺サイト設置場所は、カナダのトロント市庁舎付近であることが分かりました。
これは最近のトレンドで多くの詐欺サイトがこの付近に設置されています。

さて、気になるリンク先ですがどうなっているのでしょうか。
早速辿って確認してみましょう。

接続すると即座にウイルスバスターにブロックされました。
解除して進むとこのようなページが開きました。

システムメンテナンス中?!
9月11日12:00って、今日です。
それなのに「5秒後に自動的にページが移動します」って、メンテナンス中なのにどこに移動するのでしょう?

しばらく待っていると、勝手にページが移動しこのようなページが開きました。

開いたのは、本当の楽天銀行のオフィシャルサイトです。

多分先に開いた「システムメンテナンス中」と書かれていたページは分岐点になっていて、現在の自動転送先は楽天銀行のオフィシャルサイトですが、ウイルスバスターにブロックされたことから以前は危険なサイトに自動転送されていたことを物語っていますね。


まとめ

最近やたらポイント付与に関するメールが多い気がします。
いわれのないポイントに関するメールがあなたに届いたら、もしかしてそれは悪意を持った危険なメールかもしれませんよ!

恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんのフィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。

いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;