『詐欺メール』『2025年8月度お支払い金額確定のご案内』と、来た件
★フィッシング詐欺メール解体新書★
「生成AI」が普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
詐欺師もこれを逃すはずが無く、怪しいメールにも生成AIが浸透しつつあり
最近では片言の日本語ではなく、違和感のない流暢な言葉を使うメールが多くなりました。
このブログは、悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速にご紹介し
一人でも被害者が少なくすることを願い、怪しく危険なメールを見破る方法の拡散や
送信者に関する情報を深堀し注意喚起を促すことが最大の目的です。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。
いつもご覧くださりありがとうございます!
☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆
- 件名の見出しを確認
- メールアドレスのドメインを確認
- 宛名を確認
- リンク先のドメインを確認
できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分~10分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
最初に1点だけ以下の件ご了承ください。
本来ならメールの本文を画像でお見せする方が分かりやすいかも知れませんが、全てを画像化してしまうとGoolgeなどのキーワード検索に反映されず、不審なメールを受取って不安で検索される方に繋がらない可能性が高くなります。
できる限り沢山の方に見ていただき情報が拡散できるようにあえて本文を丸々コピペしてテキストにてできるだけ受け取ったメールに近い表現にした上で記載しています。
では、進めてまいります。
前書き
今回は、少ない詐欺メールの中から「ジャックスカード」に関する怪しいメールのご紹介となります。
今月の請求金額について書かれている良く見掛けるものですが、さてどのような内容なのでしょうか?
では、詳しく見ていくことにしましょう。
以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。
メール本文
ここから本文
↓↓↓↓↓↓
件名:[spam] <JACCS>2025年8月度お支払い金額確定のご案内
送信者: “株式会社ジャックス" <support-gjgyj@service.sjzd0.com>
ジャックス インターコムクラブをご利用いただき、誠にありがとうございます。
今月の以下のカードについてお支払い金額が確定いたしました。
………………………………………………………………………………………………
【対象カード】
Joshinクレジット&ポイントカード
【お支払い日】
2025年8月8日(金)
………………………………………………………………………………………………
以下のURLから、パソコンまたはスマートフォンでジャックス インターコムクラブに
ログインのうえ、カードご利用代金明細をご確認下さい。
h**ps://www.jaccs.co.jp/Service?_TRANID=JALG00002_24M&p=kmsltvdqkldcl%250AmzXapRUEzu2urR9FJPK1MvEAr0UVay5sXsXVV
本ご案内はWEB明細サービスに登録いただいているお客様にお届けしております。
本ご案内をお届けしたお客様にも、ご利用内容等によりご利用代金明細書を郵送
させていただく場合がございますので、ご了承ください。
当社は「犯罪収益移転防止法」や「マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策に関するガイドライン」に基づき、健全なクレジットシステムの構築、維持に取り組んでおります。
お客さまの氏名、自宅住所、連絡先電話番号等、お届出情報の変更があった際は、お早めに当社へ届出をお願いいたします。
今後ともジャックスをご愛顧くださいますようお願いいたします。
◆お問い合わせ先
https://www.jaccs.co.jp/service/support/contact/customer/
◆スマートフォン専用お問い合わせサポート
https://ivr.jaccs.co.jp
◆インターコムクラブに関するお問い合わせ先
https://www.jaccs.co.jp/icmclub/icm_spt/icm_spt.html
────────────────────────────────────
※こちらのメールは送信専用メールアドレスから配信されております。
こちらのメールに返信いただいても、返答できませんのでご了承ください。
【配信元】
株式会社ジャックス
https://www.jaccs.co.jp/
Copyright (C) JACCS Co., Ltd. All Rights Reserved.
↑↑↑↑↑↑
本文ここまで
普通メールに請求金額が書かれていますが、このメールには金額は書かれていないのですね。
本物のジャックスカードからのメールはどうなのでしょうか…
金額を確認するにはどうしてもリンクに行かないといけない半強制的な内容となっています。
件名の見出しを確認
この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いているものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合、注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと否応なしに「迷惑メール」フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。
メールアドレスのドメインを確認
送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は「service.sjzd0.com」
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。
サブドメインに”service”が使われていますね。
これは怪しいメールによくあるものなので覚えておいてください。
因みにジャックスカードが利用するメールアドレスのドメインは「jaccscard.co.jp」です。
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。
では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの「Receivedフィールド」から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドです。
Received: from service.sjzd0.com (service.sjzd0.com [204.44.87.171])
本来ならここには、送信者のメールアドレスと同じドメインが記載されるはずですがそれとは全く異なる「」なんてドメインが記載されていますね。
これでアドレス偽装はほぼ確定!
ここの末尾に記載のIPアドレスは、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません。
では、試しにドメインに関する詳しい情報を「Grupo」さんで取得してみます。
この情報が正しければ、このドメインの取得者は中国の方です。
割当てているIPアドレスとReceivedフィールドのIPアドレスが合致したので、この送信者は自身のメールアドレスを偽ることなく何食わぬ顔でこのメールを送信してきたことになります。
このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を「IP調査兵団」で導き出してみると、ニューヨークのバッファロー」付近です。
最近この辺りは、これら怪しいメール発信地のトレンドです。
宛名を確認
このような大切なメールの冒頭には通常「◎◇△ 様」と言ったように「宛名」が書かれていますが、でもこのメールにはその宛名が存在しません。
でも仮にもしこれが本当にジャックスからだとすれば、ユーザーの氏名を絶対知っているはずですから宛名が無いのはとても不自然です。
ならどうしてこのような書き方をするのでしょうか?
その原因は、このメールの送信者は受信者の情報をメールアドレスしか知らないわけだから宛名なんて書きようがないからです。
どうせどこかから漏洩したメールアドレスのリストを入手し、そのメール宛に無選別でこういったメールを送信しているのでしょう。
リンク先のドメインを確認
さて、本文にジャックスカードの公式ドメインを使って直書きされた詐欺サイトへのリンクですが、当然偽装されていて、実際に接続されるサイトのURLは以下の通りです。
【h**ps://jaccs-ldance.menforsan.cn/icmclub-icm_login/】
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
これまたジャックスカードのドメインとは異なる中国のものが利用されていますね。
先程と同様にこのドメインに関する詳しい情報を「Grupo」さんで取得してみます。
この情報が正しければ、このドメインの取得者はこれらの調査では頻繁に見掛ける氏名の中国の方です。
割当てているIPアドレスは「104.21.59.29」
「IP調査兵団」でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、詐欺サイト設置場所は、カナダのトロント市庁舎付近であることが分かりました。
これは最近のトレンドで多くの詐欺サイトがこの付近に設置されています。
リンクを辿ってみると、このようなページがどこからもブロックされることなく無防備に放置されていました。
公式サイトとはURLが全く異なるので、これは本物そっくりの偽ログインページです。
当然、ここにIDとパスワードを入力してログインボタンを押してしまうとその情報は詐欺犯に把握され不正ログインが可能となります。
この先のページでこのように、本人確認と称し更にクレジットカードの情報を盗み取られた上で詐欺の被害に遭うことになります。
いつも書きますが、クレジットカード会社が本人確認のためにクレジットカード情報を求めることはありません。
もしやるとすれば、SMS認証や生体認証などの3Dセキュア認証を行うはずです。
まとめ
恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんのフィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。
いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;