『詐欺メール』楽天銀行から『3580ポイントがまもなく失効予定です(延長手続きのご案内)』と、来た件

★フィッシング詐欺メール解体新書★
「生成AI」が普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
詐欺師もこれを逃すはずが無く、怪しいメールにも生成AIが浸透しつつあり
最近では片言の日本語ではなく、違和感のない流暢な言葉を使うメールが多くなりました。
このブログは、悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速にご紹介し
一人でも被害者が少なくすることを願い、怪しく危険なメールを見破る方法の拡散や
送信者に関する情報を深堀し注意喚起を促すことが最大の目的です。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。
いつもご覧くださりありがとうございます!
☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆
- 件名の見出しを確認
- メールアドレスのドメインを確認
- 宛名を確認
- リンク先のドメインを確認
できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分~10分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
最初に1点だけ以下の件ご了承ください。
本来ならメールの本文を画像でお見せする方が分かりやすいかも知れませんが、全てを画像化してしまうとGoolgeなどのキーワード検索に反映されず、不審なメールを受取って不安で検索される方に繋がらない可能性が高くなります。
できる限り沢山の方に見ていただき情報が拡散できるようにあえて本文を丸々コピペしてテキストにてできるだけ受け取ったメールに近い表現にした上で記載しています。
では、進めてまいります。
前書き
皆さん楽天会員でしょうか?
買い物するとポイントがどんどん貯まって貯まったポイントで買い物するのも1つの楽しみですよね。
でもそのポイントが失効寸前だとメールが届いたらどうします?
今回は、そんな楽天銀行に成り済ます不審なメールのご紹介となります。
では、詳しく見ていくことにしましょう。
以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。
メール本文
ここから本文
↓↓↓↓↓↓
件名:[spam] 3580ポイントがまもなく失効予定です(延長手続きのご案内)
送信者: “楽天銀行" <information@xt0h9.com>
楽天銀行をご利用いただき、誠にありがとうございます。
現在、お客様の楽天ポイントのうち、一部(3,580ポイント)は
あと3日で有効期限を迎え、失効対象となっております。
該当ポイントは、現在延長手続きが未完了のため保留状態となっております。
失効を防ぐには、以下のリンクよりお手続きをお願いいたします。
▼ポイント有効期限の延長手続き
h**ps://raikuen-bank.vbf640.top/?rakutns=qj5EH3IF2t1WGw6ecicL
※有効期限を過ぎますと、該当ポイントは自動的に失効となります。
※手続き完了後、ポイントは3日以内に順次ポイント口座へ反映されます。
※キャンペーン条件未達や取消・返品等の場合、一部ポイントが対象外となることがあります。
※本メールは送信専用です。ご返信には対応いたしかねます。
─────────────────────────────
楽天銀行株式会社
ポイントサービス事務局
https://www.rakuten-bank.co.jp/
配信日:2025年7月29日
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↑↑↑↑↑↑
本文ここまで
まず楽天ポイントって失効前にメールなんて来ますかね?
私のも楽天を良く利用しますが、一度も届いたことはありません。
それに期限の延長なんてありましたっけ?
更に末尾に記載されている「楽天銀行株式会社 ポイントサービス事務局」という部署名や機関は、現時点では公式には確認できませんでしたよ。
これらを考えるとこのメールはポイント失効をネタにした詐欺メールだと思われます。
件名の見出しを確認
この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いているものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合、注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと否応なしに「迷惑メール」フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。
メールアドレスのドメインを確認
送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は「xt0h9.com」
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。
もうお分かりですよね?
そうです、楽天銀行が利用するメールアドレスのドメインは「rakuten-bank.co.jp」です。
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。
では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの「Receivedフィールド」から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドです。
Received: from xt0h9.com (15.161.97.34.bc.googleusercontent.com [34.97.161.15])
ここには『googleusercontent.com』と書かれています。
これはGoogleが提供する各種サービスがコンテンツを配信・ホスティングするために使用されるドメインです。
故にこのメールの送信者は、このサービスを利用してこのメールを送信しているようです。
ここの末尾に記載のIPアドレスは、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません。
では、試しにドメイン「」に関する詳しい情報を「Grupo」さんで取得してみます。
この情報が正しければ、このドメインの取得者は中国安徽省(アンキショウ)の方です。
割当てているIPアドレスは、ReceivedフィールドのIPアドレスと末尾のセグメントが異なるだけですよね。
恐らく取得時の拾い間違いかと思われます。
故にこの送信者は、自身のメールアドレスを偽ることなく何食わぬ顔でこのメールを送信してきたことになります。
このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を「IP調査兵団」で導き出してみると、大阪市」付近です。
宛名を確認
このような大切なメールの冒頭には通常「◎◇△ 様」と言ったように「宛名」が書かれていますが、でもこのメールにはその宛名が存在しません。
でも仮にもしこれが本当に楽天銀行からだとすれば、ユーザーの氏名を絶対知っているはずですから宛名が無いのはとても不自然です。
ならどうしてこのような書き方をするのでしょうか?
その原因は、このメールの送信者は受信者の情報をメールアドレスしか知らないわけだから宛名なんて書きようがないからです。
どうせどこかから漏洩したメールアドレスのリストを入手し、そのメール宛に無選別でこういったメールを送信しているのでしょう。
リンク先のドメインを確認
さて、本文に直書きされた詐欺サイトへのリンクですが、当然偽装されていて、実際に接続されるサイトのURLは以下の通りです。
【h**ps://raikuen-bank.vbf640.top/login】
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
これまた楽天銀行のドメインとは異なるものが利用されていますね。
先程と同様にこのドメインに関する詳しい情報を「Grupo」さんで取得してみます。
この情報が正しければ、このドメインの取得者の所在地は中国湖南省です。
割当てているIPアドレスは「104.21.80.1」
「IP調査兵団」でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、詐欺サイト設置場所は、カナダのトロント市庁舎付近であることが分かりました。
これは最近のトレンドで多くの詐欺サイトがこの付近に設置されています。
リンクを辿ってみると、まずはGoogleChromeにブロックされました。
解除すると今度はウイルスバスターにブロックされました。
リンク先は相当危険なサイトのようです。😓
更に解除して進むとこのようなページが開きました。
楽天銀行のログインページとはデザインが異なりますね。
当然公式サイトとはURLが全く異なるので、これは偽ログインページです。
当然、ここにIDとパスワードを入力してログインボタンを押してしまうと、その情報は詐欺犯に把握され不正ログインが可能となります。
不正ログインされてしまうと、口座操作されて詐欺被害に遭うことになりますのでご注意ください。
まとめ
恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんのフィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。
いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;